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help リーダーに追加 RSS 深浦加奈子さん……

<<   作成日時 : 2008/08/28 23:32   >>

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 1人の女優の訃報がもたらされた。

 深浦加奈子さん。享年48歳。

 脇役として多数のテレビドラマに出演していたから、顔を見れば、あ、この人ね、と思うかたは多いと思う。

 深浦加奈子さんを始めて知ったのは20年近く前に遡る。

 加藤健一事務所の芝居を何回か観に行ったことがある。上本町にあった近鉄小劇場へ定期的にやってくる劇団の中では、加藤健一事務所のクオリティが抜きん出ていたのだ。

 オペラを舞台にした芝居だった。主役の加藤健一のほかに名の知れた役者さんは熊谷真実が出ていた。出演者は今にして思えばなかなかの顔触れだったと思う。高畑淳子がいたし、「相棒」の鑑識課員役で知られるようになった六角精児もいた。そうした脇役陣の1人に深浦加奈子さんの名前があった。

 当時彼女は30歳になるかならないか。派手な顔立ちだったので舞台映えがした。きれいな人だ、と思ったし、そこは女優さん、ふつうの人とは異質の光輝を放っていた。僕にとって、女優という人種を初めて認識させてくれた人といえるかもしれない。舞台を観るのは、深浦加奈子さんが脇役として出演していたこの芝居が初めてだったから。

 安達祐実が大ブレイクするきっかけとなった日本テレビ系のドラマ「家なき子」で、深浦加奈子さんは安達祐実をいびる家政婦役を演じていた。訃報を知らせる新聞には、小姑役で鳴らしたとあり、どちらかといえば意地の悪い役のイメージがこの記事を書いた記者にはあったようだが、僕にはそういうイメージはあまりない。彼女を知る人によれば慎重で優柔不断なところのあるやさしい女性だったという。演技者としては申し分ないが、芝居であることを忘れて憎悪を覚えるほどのアクがなかったのはその人柄によるところが大きかったのかもしれない。むしろ、憂いをほのかにたたえたごくふつうの女性の喜怒哀楽を、脇役であることをふまえた抑えた演技でやらせると巧い人だった。彼女が多くのドラマに出演したのは、そのあたりの使い勝手のよさにあったのだろう。

 暗い客席からとりわけ眩しく見えた若き日の深浦加奈子さんの美貌が、鮮やかによみがえってくる。まだまだこれから活躍の場を広げていける人だった。惜しい。

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