ワンダーランド・なぎさ亭

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help リーダーに追加 RSS サントリーに大敗も、1度は必ず通る道・残り2戦、がんばれ神戸製鋼!〜TL第11節TVマッチから

<<   作成日時 : 2009/01/05 01:29   >>

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画像 高校ラグビーに大学選手権。学生たちの熱い戦いもいいけれど、自分の中ではトップリーグがいちばんだ。第11節、TVマッチ3試合の感想を記しておく。1月4日、群馬太田でおこなわれた三洋vsNECから。

 決め手不足が囁かれながら、下位チーム相手にひとつもとりこぼさない堅実さで勝ち点を伸ばしてきたNEC。毎試合のように鉄壁のディフェンスでゴール前のピンチを凌ぎ、波がないという意味ではこのチームである。だが、さしものNECも三洋を相手にすると大量失点。55×9で三洋○。

 NECのディフェンスは崩壊したわけではない。攻撃力の差が素直にスコアとなって表われただけだ。NECとしてはキックによるエリアマネジメントにひと工夫がほしかった。この試合のイメージをいえば、選手の立つところへボールを運ぶNECに対し、三洋はパスを投げたところ、ボールの浮いたところに選手が飛び出してくる感じ。だから、できるだけ三洋の“動”の時間を少なくしたい。SOヤコ・ファンデル・ヴェストハイゼンにタッチ際のスペースへのキックを多く蹴らせて、キャッチした選手を外へ追い出すような作戦があってもよかった。要するにもっとラインアウトの機会を増やしてほしかったということ。“静”のプレー、スクラムとブレイクダウンにももっと拘ってよかったのでは?

 三洋は相変わらずポジショニングの優秀さをベースにした奔放不羈なラグビー。正SOトニー・ブラウンの欠場は痛いが、個人的に“非ブラウン”の三洋も好きだ。僕以外にもそういう人がきっといるはず。ブラウン不在時にSOへ入る入江順和のファンというのもあるが、ほかの選手の素の力量が見えやすくなるのも楽しみのひとつである。あらためて思ったこと。ここの選手はみんなラグビーの摂理というものをよく理解している。途中出場の山下祐史や三木亮平もサポートに抜群の嗅覚を見せ、すっかり三洋仕様の選手になっていた。

 ただ、最近の試合を観る限り、前半があまりよくない。エンジンのかかりが遅い気がする。そこにつけ込む余地はある。

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 3日の秩父宮2試合、IBMvsトヨタは47×20、トヨタ○。

 前半終了時は17×5でIBMがリードしていた。IBMのしぶといディフェンスが随所に光り、FWに外国人3人を起用したのは、とくに接点のディフェンスにおいて有効に機能した。この日はbWロトゥ・フィリピーネが絶好調。タックルとボールへの絡みに目を瞠るプレーが何度があり、攻撃面でもぺネトレーターとして存在感を示した。なんとなくムラの多い印象がある選手だが、この人が元気だとIBMはリズムが出る。9節クボタ戦ではサポートの寄りの拙さ、ボールキャリアーの倒れ方の拙さが露呈し、プレーの継続に課題をのぞかせたが、その点はかなり修正できていた。メンバーを見ると、前から最後尾まで、攻撃力のあるプレーヤーが散らばっている。基本は縦につないでいくイメージ、いろんな選手がボールを持ちながらミスマッチを突いてビッグゲインして行く。そうした攻めをすればIBMに活路が開けると思う。このままだと自動降格、がけっぷちIBMの最終2試合はおおいに注目したい。この試合でうまくいったことを80分間やれれば、近鉄とコーラには互角の戦いができるはずだから。

 集中力のあるIBMディフェンスに対し、FWがゴリゴリ行くだけでは落とし穴に嵌まると考えたのか、後半、トヨタはBKの選手にチャンスを掴ませた。そうそう、そうやってうまいこと立ち回るのだ。球出しに本来のリズムがまだ見られない気もするが、途中出場ウィリアム・ライダーの“ひとりセブンズ”、FB正面健司の変則ステップなど、トヨタにしか見られないものを堪能させてもらった。

 トヨタについてはこれまで機会あるごとにいろいろ書いてきた。キックせん方がええでと言ったら、東海ダービーの8節ヤマハ戦では強風の風上でも蹴らないし、9節サニックス戦を生観戦して途中出場した黒宮裕介に感銘を受け、正面健司との同時出場がおもしろいと記したら、翌週からスタメンは黒宮SO、正面FB。なぎさ亭を読んでるんちゃうん? 単なる偶然の一致とは思うが、残り2試合に勝てば4位が見えるところまで巻き返したのはさすがの底力。来週は三洋、再来週はサントリー。両者ともプレーオフ進出が決定しているあたりがどうか。必死なのはトヨタだよなァ。

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 サントリーvs神戸は67×3、サントリー○。神戸、もうちょっとやれると思ったのにィ〜。まだ不安定なところがある。だからサニックスやコーラに不覚をとってしまうのだろう。

 「いい薬ですね」

 試合後、J−SPORTS解説の前監督、増保輝則氏が言った。……副作用、きつすぎます。激しい頭痛と倦怠感。試合中に視野狭窄症を発症していたのはたしかだけど。

 ブレイクダウンがすべてだった。予想以上にサントリーが強い。ここに人数をかけざるを得ず、攻めてても守ってても人数が足らなくなる。懐が浅いからターンオーバーされるとどうしようもない。もっと集散を早くしないと。この日のサントリー相手に通用しそうな攻撃は、ボールを動かしながら強い選手が角度をつけて走り込んでくる、くらいか。だったらそれをもっと使えよと思ったけど、やってる方もいろいろ工夫はしているわけで。でも、ボールを動かして機を見て誰かが縦に入る作戦を使えば、選手は適当にバラけていたはず。

 ブレイクダウンでファイトしなかったら、こんな点差にはならんのです、ええ。接点の強化を掲げている過程では1度は経験すること。そういう意味ではいい薬なのかもしれない。ブレイクダウンに磨きをかけつつ、これから取り組むべきことは危機管理とチャンス予測のポジショニング。それができないことにはトップに立てない。

 危機管理とチャンス予測のポジショニング。これ、サントリーはしっかりできてたでしょ。今月のラグビーマガジンの座談会で村上晃一さんが「サントリーはだいぶチームができてきた」と言っていたが、この試合を観ると、なるほどなァ、と。サポートプレーヤーが泉のようにコンコンと湧いてくる姿は三洋みたいだった。駆け引きに苦しみながら、スクラムも最終的にはサントリー優勢勝ちの判定。全員笑顔で3日遅れの正月気分に浸れたのではないかな。

 この試合のFWは全員いい。その中から前列の選手や左FLロッキー・ハビリあたりをピックアップしようかなと思ったが、あえてHB団を。このチームはHB団に豊富な陣容を抱え、それぞれの組み合わせでいい味が出る。観ていて楽しい。神戸を応援している身としては、この日の先発SH田中澄憲、SO曽我部佳憲の2人に、いやらしい〜この人たち、だったけど。とくに曽我部。キック力にはもともと定評があったが、長いパスを安定して投げられるようになった。そして視野が広い。TLで先発出場するSOはみんな視野が広いと思うが、見えたスペースへプレーを導く能力となるとまた別問題である。彼はこの点において大きく成長している。バックスタンドの陽だまりで観戦していたJKの目に、曽我部はどう映っただろうか。

 NECが負けて、神戸はなおも4位キープ。トヨタが不気味だが、三洋、サントリー相手に連勝してくることは、まあないでしょう。めったに告白されることのないカモ女を何度も口説き損ねた男が、アイドル並みのルックスの女を連続して落とせるわけがない。可能性はあるけどなァ。神戸は来週横河に勝って、最終節ヤマハに全力で勝つ。その頃ヤマハは12節の九電戦に勝てば神戸を撃破して逆転4位の位置、そうでなくとも日本選手権出場の6位を目指してがけっぷちにいることだろう。大一番だ。実力伯仲の1戦だけに、1月18日のホムスタ神戸は目一杯応援しなきゃ。

 今回のサントリー戦大敗はあまり気にしていない。50点以上離されたらマイナス5点とかいう逆ボーナスポイントルールはないんだし。ただ、もし秩父宮に行ってたら、後半の途中、バックスタンドからタッチ際にいる大橋選手あたりに向かって叫んでいたのではないか。

 「気持ち切らすな。負けてもええねん。残り20分全力! ここを適当にやるチームは上に行かれへん! 翔太にそう言うとけ!」

 秩父宮のお客さんに、これだから関西人はやだね〜、とか顰蹙を買いそう。神戸の選手たちにとってはつらい後半20分だったと思うが、この敗戦を引きずらないことを願う。横河戦で心のケアをしてヤマハ戦。今季やってきたことの集大成を見せてほしい。

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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
あけましておめでとうございます。
相変わらず面白いたとえと的確な分析で楽しませていただきます。
3試合、現場で見ましたが。NEC全然トライとれる気配がなかった(^ ^;)。やっぱりリーグ戦で攻撃力がないというのは致命的ですにゃ。
トヨタは相変わらずチームとしてのまとまりが・・・。最後は個人技でIBMを撃破しましたが、上位相手に勝つのは難しいでしょうね。
神戸は・・・。野次ならまだしも。後半早々に帰るファンが多数いました・・・。
難波詠人
2009/01/05 08:14
こんにちは、はじめまして。
ブログ村に参加してから時々お邪魔させていただいています。
宜しくお願いします。
さて、この試合ですが、生観戦してきました。
確かにおっしゃる通りと思います。
鋭い分析眼、ただただ敬服です。
アクションの方向がずれているのかもしれませんが、関東にも多くの神戸サポーターがおり、試合終了後は平尾解任動議まで議論されていました。
現状を進化の途中の仕方のない過程と見るか、結果が出せていないもう我慢の限界だと見るか、の違いはあるのでしょうが、神鋼サポの真摯な熱さは感じました。
貴殿の書かれるような事があっても、顰蹙は買わないと思いますよ。
私もチャレンジした結果だから仕方ないとは思いましたが、それにしてもショックな結果でした。
大魔神
URL
2009/01/05 09:15
 難波さん、コメントありがとうございます。今年もよろしくお願いします。
 野次というか僕の場合は喝を入れてるつもりになるんでしょうけどねえ。気持ちが切れているわけじゃないと思うけど、そう見えてしまう人も秩父宮のお客さんには多かったのではないかな、と。
 トヨタはちょっと逆戻りしてしまいましたね。まとまりを感じさせたのは昨季の後半。朽木さんの理想としていたボールを動かすラグビーが石井監督になってようやく実を結んだ印象だったのに。今季はとりあえずトヨタらしさを出すまでずいぶんと苦労して、まとまりまで手が回らない感じでしょうか。これくらい復調すればとりあえずはよしとしています。ちょっとやさしすぎるかな?
 三洋戦はどこもトライが取れないのですが、NEC、つらかったですね。多彩な攻撃を考えないと。三洋相手だと雨中戦の泥んこでない限り、競ったスコアにはならないかもしれません。
なぎさ
2009/01/06 00:51
 大魔神さん、はじめまして。コメントありがとうございます
 平尾総監督の解任動議はまだ早計だと思います。今季は各選手ともビルドアップして体重を増やし、昨季とくらべると当たりそのものは強くなっています。各選手とも成長していますし、やりたいことをやるベースが整いつつある現状ではないでしょうか。結果が出るのはこれからです。ただ、まだ波の大きなチームなのは否定できませんね。先の東芝、三洋戦にくらべて明らかに力を出せなかった選手も見られましたし。
 離されすぎという見方はあるでしょうが、僕個人としては反発に期待したいです。
なぎさ
2009/01/06 00:58
再びこんにちは。
なぎささんのこのブログを、私のブログから「お気に入りブログ」とさせて紹介させていただきたいのですが、よろしいでしょうか?
不可であればその旨お返事いただければしません。
ご検討お願い申し上げます。
大魔神
URL
2009/01/08 10:44
 大魔神さん、ご遠慮なく「お気に入りブログ」として紹介してください。そうした評価をしていただき、こちらとしてもうれしく思うと同時にありがたく思っています。これからもよろしくお願いします。
なぎさ
2009/01/08 23:51
ありがとうございます。
無事にトップページからリンク張れました。
今後も勉強にまいります。
宜しくお願いします。
一緒に日本のラグビーを盛り上げましょう。
あ、ちなみに三洋サポです。
海外ではイングランドとウェールズ。
大学は明治と関東学院。
生涯貫くであろうのがアンチ早稲田。
あと、かつてはアンチ神鋼、今はアンチサントリー(と言うより清宮)
要するに三洋に立ち塞がる壁です(笑)
今年の神戸は応援しています。
往年の流れるようなラグビーがもう一度見たいです。
大魔神
URL
2009/01/09 00:28
 こちらこそありがとうございます。
 三洋サポーターですか。もう1度、いや2度サントリーと戦うことになるかもしれませんね。今日の帰り、この2チームの再戦は去年のプレーオフみたいなことにはならないだろうな、と考えながら夜道を歩いていました。サントリーはもうドライビングモールを押せないしなあ、ハビリのFLとしてのディフェンス力に真価が問われる場やな〜、なんちゅうても三洋のいちばんの核は両LOやで、などと思考はとめどなく続いておりました。
 ウェールズ、力つけてますよね、今。6ネイションズが楽しみなのではないでしょうか。神戸は、地道に再生している途中なのでまずは三洋と競ったスコアになるチームに、と思っています。これからラグビーをともに盛り上げていきましょう。
なきざ
2009/01/09 00:49

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