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help リーダーに追加 RSS 近鉄、日本選手権出場に一縷の望み 嗚呼、IBMの自動降格が決定的に・TL第12節近鉄vs日本IBM

<<   作成日時 : 2009/01/13 19:51   >>

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画像 1月12日、成人の日。正月明けに決まって寒波が到来するようなイメージが、僕にはある。関西には商売繁盛を願って戎神社へ参る十日戎の風習があるが、その頃から成人の日にかけての時期、冷蔵庫の中にいるような日がやってくる。天気予報によればこの日の大阪の最高気温は6度。やれやれ。1年に1度は極寒のスタンドで身を縮めながら観戦するめぐりが必ずくる。第1試合は近鉄ライナーズvs日本IBMビッグブルー。日本選手権出場の6位以内の可能性を残す近鉄と、ここで負ければいよいよ自動降格が現実味を帯びてくる崖っぷちのIBMである。

 スコアボードの旗は正面スタンド前からバックスタンド方向、やや左から右。左から右に攻めるIBMにとっては風上だ。IBMのキックオフで試合開始。

画像 先に主導権を握ったのは近鉄だったが、連係ミスが多い。最初の得点はトライではなく、相手オフサイドによる9分のPG。3×0、近鉄が先制した。

 IBMは13分に近鉄がラックで反則を犯したことによるペナルティで敵陣へ進むと、ポイントを作りながら少しずつ前へ。bWフィリピーネがインゴールへなだれ込む。しかし、ここには近鉄のディフェンダーが2人がかりで絡んできた。グラウディングできず。19分にもSH山中俊幸が裏のスペースへキック、自らチェイスしてもう1度キック、インゴールへ転がったボールは左WTB櫻井崇将と近鉄の左CTBアンドリュー・マイレーの追いくらべになる。マイレーが先にボールを押さえ、ドロップアウト。IBMは再び惜しいチャンスを逃した。

 23分。近鉄は敵陣22メートル付近のラインアウトから右へ展開。SHキム・チョルウォンのパスを受けたSOジェームス・ヒルゲンドルフは順目でマイレーへ。マイレーが相手ディフェンダーを引きつけてから後方へふわっとボールを浮かす。ここに再びヒルゲンドルフ。ループでキャッチするとIBMのディフェンスラインにきっちりギャップができた。この隙を見逃さず前へ。ヒルゲンドルフが捕捉されたところへサポートランはFB坂本和城。見事な崩しを伴った美しいトライシーンだった。30分にはスクラムから近鉄が追加点。球を出すキムの横へマイレーが飛び出す。フィリピーネの壁をもろともしないマイレーの突進とコンバージョン成功により、15×0とした。

画像 IBMもラックのそばにフィリピーネを立たせてぺネトレーターとするものの、あと一歩前進し切れない。38分に近鉄はマイレーがシンビンを食らい、IBMとしてはこのチャンスに是が非でも1本返しておきたかったがハンドリングミスが出て、得点には至らず。15×0、近鉄リードで前半を折り返した。

 数的優位を生かしたいIBMは右CTBロイ・キニキニラウが後半開始早々に正面タッチ際をビッグゲイン。近鉄ディフェンダーを吹っ飛ばしてトライを決めると、コンバージョン成功で15×7に迫った。ようやくIBMが攻勢に転じる。フィリピーネは相変わらず強いし、FB忠伸はスペースをよく見て好キックを蹴る。14分のには感嘆のため息が出た。ショートパントを自らキャッチ、内へステップを切ってスワーブしながらフィリピーネへパスしたプレーは巧いの一語。落ち着いたキック処理で近鉄を懐へ入らせない。しかし、次の得点は近鉄、左WTB四宮洋平のトライ。20×7。負けられないIBMは25分過ぎ、途中出場のSH塩谷純司、SO加瀬隆之とボールをつないで展開、パスを受けた櫻井が快速を飛ばしてゴール前へ迫った。櫻井が捕まってラックとなったが、そこでIBMはサポートプレーヤーが横から入ってオフサイド。トライチャンスを潰してしまった。

画像 IBMの勢いに押されてミスも出た近鉄だが、ラインアウトで相手ボールをスチールしたのを皮切りに再び流れを引き戻した。33分にラックから左へ展開すると、動きが鈍ったIBMのディフェンスラインには大穴が空いている。マイレーがこのギャップを抜けたトライとコンバージョン成功で27×7。近鉄の勝利が濃厚になり、IBMの気持ちはここで切れてしまった。近鉄はほとんど球遊びのような状態でIBMディフェンダーを弄び、右CTB吉川修司のトライを追加。さらに途中出場のSO重光泰昌がサラサラッとステップを切り、3人を抜いてインゴールへ。41×7、近鉄の快勝に終わった。

 まず勝った近鉄について。MOMには1トライの坂本が選ばれたが、この試合のマッチオフィシャルにはとのFB対決という視点があったのではないかな。マイレーだと思ったのだけれども。全体的な印象としてはミスはあったもののセットプレーが安定していたし、IBMのような縦を中心に攻めるチームに対するディフェンスが得意な近鉄にとってみればこれくらいは守れて当然、得点力の差でワンサイドのスコアにしたという感じだった。この勝利によって入れ換え戦へ回る心配のない10位以内、TL残留が確定した。昇格初年度でこの成績は立派、素直に褒め称えたい。日本一おもしろいラグビー応援が見られる近鉄は花園名物としてTLに君臨し続けなければならない。

画像 もうひとつ、ヒルゲンドルフはツボにハマればめちゃくちゃおもしろい選手だととらえている。神戸戦ではヒルゲンドルフSOは新鮮と書き(http://nagisatei.at.webry.info/200810/article_14.html参照)、サントリー戦の時はやっぱり重光でしょ(http://nagisatei.at.webry.info/200812/article_12.html参照)と、僕自身の評価もコロコロ変わっているけれども。大方のファンは、重光でええやん、なんでヒルゲンドルフやねん?と言うと思うが、この2人の関係は、1980年の阪神タイガース、二塁手にヤクルトから移籍してきたヒルトンが重用されたのを想起させる。ちなみにあの時は、岡田(彰布。前監督である)を使わんかい、というファンの怒りがヒルトンと当時の監督ブレイザーの途中帰国を招いたのだった(指揮官が外国人である点も共通なんだね)。でも、エリアマネジメントに関してはヒルゲンドルフが一枚上手だし、キックパスが得意であることでわかるようにキックの種類も豊富、前半23分の坂本のトライを導いたような変則的な動きもある。要はこの人のプレーにほかのプレーヤーが反応することだろう。この試合の立ち上がり、キムとヒルゲンドルフがピッチを広く使うことを意図しているのにほかのプレーヤーが内に固まっているというシーンが幾度か見られた。うまく事が運べば、ヒルゲンドルフが勝たせた、と言われるような金星が生まれる可能性を秘めている。近鉄のSOは今後大看板2枚として注目を浴びるかもしれない。

画像 負けたIBMはこれまでのTV観戦で感じた課題が修正し切れていない。ボールキャリアーが孤立するシーンが目に余る。反則やハンドリングエラーが肝心なところで出るし、流れがブツブツと途切れてしまうのだ。このチームの得点力のなさの元凶は、個々のトライ能力ではなく、リズムの悪さにあるのだろう。1人1人をいえばそう見劣らないのだから。面で守らせたらしつこいディフェンスをするし、忠伸キャプテンをはじめ、いい選手がたくさんいるだけに惜しい。来週コカコーラWに4T以上のボーナス入りで勝ったとしても5ポイント上回っている九電の相手は横河、残念ながら自動降格が濃厚となってしまった。プレーの継続を心がけ、まとまりのあるチームを再構築すること。それさえできれば中位へ行く力は十分あるのに。

 NECがコカコーラWに敗れたことによって、日本選手権出場権を得る6位以内もにわかに熱を帯びてきた。来週、9位近鉄は現在6位にいるライバル、クボタとの直接対決が待っている。7位NECと8位トヨタが最終節でそれぞれサニックス、サントリーに敗れたとして、近鉄が4T以上かつ8点差をつけて勝てば勝ち点でクボタに並び、得失点差で順位はクボタの上を行く。NECがボーナスポイント入りの負けであってもそれが1点だけなら、勝ち点は同じ。得失点差を見ると近鉄が有利だ。近鉄ファンにとっては、近鉄を応援すると同時にサニックス、サントリーがんばれ!といったところだろう。第13節のホムスタ神戸の第2試合神戸vsヤマハはプレーオフ出場権をめぐる大一番だが、第1試合の近鉄vsクボタも見逃せない。

付記 IBMのジャージ、派手でいいんだけど背中のナンバーが見にくいですね。観戦記を書く立場としてはちょっと困ります。赤文字はやめてほしい。そういう意味では、ヤマハもご一考のほど、お願いします。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
なぎささん、こんにちは。
近鉄が日本選手権に来た方がクボタより面白いですし(番狂わせしそうな雰囲気がある)、もし花園で試合となればスタジアムは燃えるでしょうね。
と言う事で、私は近鉄応援しようかな(見れないけど)。
と言う事は、秩父宮ではサニックス応援してきますね(笑)
大魔神
URL
2009/01/14 00:56
 大魔神さん、コメントありがとうございます
 近鉄のラグビーは再三言われているとおり、おもしろいですからね。上位チーム相手でも一発あるぞ、と。リーグ戦では上位にひと泡吹かすことができなかったのですが、日本選手権の舞台に進めばもう1度そのチャンスが訪れます。
 いずれにせよ18日のホムスタはご馳走が並んだという感じで相当楽しめそうです。
なぎさ
2009/01/15 00:42

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