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陽射しを遮るものが何もない鶴見緑地球技場のスタンド。陽だまりというには苛烈な陽光のもとに身を置きながら、やっぱり運動会の日の太陽だ、とつくづく思った。関西大学ラグビーAリーグは2試合が組まれている。第1試合は摂南大学vs同志社大学。先週、関学に敗れはしたものの接戦を演じた摂南と、最後まで集中力を切らさない厳粛な試合運びで大体に圧勝した同志社。ともにチーム状態は良好、楽しみな対戦だった。 摂南は13分に反撃。SH森雄祐の素早いフラットパスが、一時交替のSO冨山拓朗の手を経て、リシモリのトライを導く。ゴール成功で7×10とすると、摂南は俄然勢いづいた。同志社の左CTB森田洋介のタッチキックがダイレクトになって得たラインアウトから展開。まずシオエリを縦へ。同志社はシオエリ1人に3人がかりだ。そこから森とSO池上広規の小気味いいコンビネーションを起点とする連続攻撃。このチャンスはノックオンで逃したが、20分、センターライン付近で森のパスを受けた右CTB山崎周がトイメンの右CTB西田悠人とのすれ違いで、一気に裏へ抜けた。サポートについた左FL見世大祐がインゴール右隅へ飛び込んで12×10。摂南、逆転である。 28分、スクラムの8−9から展開されたボールを受けた同志社の右WTB大久保教全が快速を飛ばして大きくゲインした。止められはしたが、今度はSH小森光太郎が近場に走り込む右LO四至本侑城に短いパスをあわせる。焦った摂南はオーバーザトップの反則。クイックタップのbW村上丈祐が自らトライ。12×15、同志社が再びリードを奪った。 33分、摂南はスクラムのサイドアタックでシオエリがフルスロットル。相手ディフェンダーをハンドオフで斥け、薙ぎ倒しながら30メートルの縦突進だ。そこからリシモリ、見世、右FL高田真平、中澤とパスがつながり、内へサポートランの池上がフィニッシュ。コンバージョンを決めて19×15とした摂南は、前半終了間際にリシモリが躍動した。39分は大久保のアンクルタップがギリギリのタイミングでリシモリの足元を刈る。インジャリータイムにはリシモリが裏へ絶妙のゴロキック。追った左WTB後藤弘樹の掌中には収まらなかったが、つながっていれば完全にトライのシーンだった。摂南が存分に暴れたという印象を与えたところで、前半終了の笛が鳴った。 だが、摂南もかんたんには引き下がらない。18分、FWに拘ってきた同志社の攻めを死力を振り絞って守る。そして21分、攻めに転じた中央付近の展開で、中澤がふわっといい位置へ飛び出してきてパスを受けた。右へ走りながら、相手ディフェンスを1人、2人と外し、最後は右WTB平良克秀が中央へ回り込んでトライ。ゴール成功で26×29、3点差へ詰め寄った。関学戦でも感じたが、1年生FB中澤にはセンスがある。 27分、摂南は近場で好プレーを繰り出した。途中出場のSH石塚雄太(正月の花園で旋風を巻き起こした京都成章出身の1年生。1年後輩の湯浅と2枚看板のSHだった)のフラットパスに、高田がいい角度でスピードに乗ってきた。スパッと抜けたあとのフェーズはオーソドックスなBK攻撃。石塚、池上のつなぎから、最後は山崎が中央へ飛び込んだ。コンバージョンを加えて33×29。摂南はこの試合3度目の逆転である。 何度か摂南のラインブレイクを許した同志社。ちょっとしたアヤとでもいおうか、守備の重点の置きどころがズレた感があった。シオエリとリシモリをマークすれば他の選手に抜けられ、シオエリにボールを持たれると、その時だけマークが薄い、といったチグハグ。低いコンタクトをしているし、いいタックルもあったが、止め切るところまでは行かなかった。前に出るのなら倒し切る、でなければゾーンを広くケアーする、もう1ランク高度なディフェンスをする必要があった。攻撃に関しては、ところどころで出たミス以外に、もっと横幅を使って摂南ディフェンスを振り回してもよかった。同志社が展開した際の対応を見ると、摂南の守備は昨年の対戦時より格段に成長していると感じたが、「さすがだな」という同志社らしいトライは相手を萎縮させる効果があるようにも思うので……は、ダメ押しトライを取り切れなかったから思うことかな? 近場中心の攻めであと1つや2つはすぐに取れそうな感じもしたし、ここはむしろ縦のコンタクトに強い摂南を褒めるべきなのかもしれない。 両校とも、試合日程がしばらく開く。次の試合は摂南が10月25日の天理戦、同志社が10月31日の京産戦である。それまでの期間、この試合の反省を次に生かすべく練習を積むことであろう。意識の高い両校だけに次の試合が楽しみである、とくに摂南はここ2戦を観る限り、関学、同志社と肩を並べるところまで来た印象。摂南が昨季、公式戦と大学選手権で連勝して分がいいと思える天理に慢心なく戦えるか、に注目したい。そこを勝てば、優勝争いに最後まで残るはず。台風の目から主役の一角へ。関西大学シーンは今、摂南が熱い。 にほんブログ村 |
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