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観客動員のことだけを考えるなら、開幕をもう少し早めて、夏休みのお盆前あたりからナイトゲームを中心にシーズンをスタートさせるのもひとつの手だ。何度か長居スタジアムで開幕ナイトゲームを見ているが、この時期は雨にさえ降られなければなかなかの賑わいで、非常に良好な雰囲気に包まれる。日本選手権の時期は仕方がないけれども、寒いのがイヤというヤワな人はかなり多いので、観戦者にとって快適な季節におおかたの試合を消化してしまうことも集客力アップの方法である。 ひとつデータを示そう。関西におけるビッグマッチ、近鉄vs神戸戦における観客数の過去2年を見ると、一昨年10185人、昨年6438人となっている。会場は同じ花園、ともに日曜日でどちらも好天に恵まれていたのに36%余りの観客減である。同日開催でおこなわれた試合のカードによって観客数が左右されたのかもしれないが、最大の理由は一昨年が10月、昨年が12月だったことによるのではないか。数字の比較では3連休の初日などは健闘しているときもあるのだが、全体の印象としては、冬になると観客の数が目減りしていっている感じがする。 僕個人は極度の寒がりを自認するけれども、ラグビーだけは防寒対策を万全にして出かけていく。そういうのはもう、協会にとっては“放っておいてもいい奴”なのだろうが、実際には最近の12月は暖かい年が多く、耐えられないほどでもない。本格的な冬は年明けからである。寒いのがイヤという人に対しては、真夏の炎天下の熱中症死と真冬の凍死、日本の気候においてどちらが危険かといえば絶対に前者である、と声を大にして言いたいが、主催する側は、コートのいらない季節の試合を増やそうというのを、ひとつの案として心の片隅に留めておいてもいいのではないかな。 いま、蒸し暑さを感じながらこの稿を書いている。懐かしく思い出すのは花園で食べるうどんやラーメン。空腹を満たすためでなく、暖房器具として食すのは、それはそれで趣きがあるのだが。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ラグビー観戦にちなんだ話が続くが、魅力のひとつに、入場料の安さが挙げられよう。一般自由席が当日購入で1500円。プレーオフトーナメントや日本選手権のとき以外は正面指定席エリアの真向かいのバックスタンド側でもオール自由席である。正面か向正面かの差だけで座席の質も大差はなく、正面指定席エリアの人に劇的なシーンを見せようという演出をしているようなことはまったくないのだから、考えようによってはバックスタンド中央付近はおトク感が高い。ホムスタ神戸のバックスタンドで、オーストラリア人男性がこう言っていた。 「日本のラグビー、安いね。オーストラリアではこんないい席、もっと高いお金を取られます」 非常に満足げであった。関西であれば、神戸と近鉄のファンクラブに入っていれば関西圏のTLの試合は自由席にほとんど無料で入れ、会費を差し引いても、4回観に行くとペイできたりする。いろんなスポーツ興行があるけれども、国内トップレベルの試合が安く観られるという点では、ラグビーは庶民の懐にやさしいことこのうえない。 ラグビーの入場料が安いのは主催する協会が公益法人だからだろう。公益法人の入場料は原則的には非課税だが、2006年から07年にかけて、学生大会を主催する関東、関西のラグビー協会が入場料収入を収益事業であると国税局に指摘され、追徴課税されたことがあった。なので、たぶん日本協会も入場料から税金を納めていると思う。しかし、表向きは非営利団体である。たとえば近鉄がファンクラブ会員を全試合、無料で招待することに対し、協会の利益を損ねるようなことはやめてくれなどという文句は言えない立場にあるわけだ。この良心は支持したい。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ サントリーに大物外国人選手がやってくる。南アフリカ代表、スーパー14ブルズに所属するSHフーリー・デュプレア。来年のW杯終了後、チームへ合流とのことで、日本でそのプレーが観られるのはまだ先だが、現在28歳、まだまだ第一線を張る年齢の世界最高峰レベルが来日することに、今から胸の高まりを禁じえない。スーパー14、いやテストマッチでもセンセーショナルなシーンばかりの人である。今季から観られるのは神戸が獲得した南アフリカ代表キャップ5、SOピーター・グラント。スーパー14今季第2位、ストーマーズからの移籍である。こちらもこのあいだまでTVで観ていた海外の一流選手。楽しみだ。難しいプレースキックをポンポン決めてくれる選手なので、スコアメイクの上でも非常に頼りになる。相手チームは、自陣での反則は3点を確実に失う、と思っていたほうがいい。近鉄には元オールブラックスのWTBリコ・ギア、クボタには元オーストラリア代表のLOヒュー・マクメニマンが加入しており、今季も新外国人選手から目が離せないシーズンとなりそうだ。 日本人選手の流動も追加発表されている。個人的に気がかりだったbW木曽一選手(ヤマハを退団)の移籍先はNTTコムに決まった。アダム・ウォレスハリソンや石神勝に飽き足らず、またもやラインアウトに強い選手を獲得した。HOの加藤昭仁選手、種本直人選手は“投げがい”があるだろうなあ、と思う。NTTコムのラインアウトは見ものだ。また、NECからPR斎藤展士選手も移籍してくる。昇格初年度ではあるが、ひと暴れに期待したい陣容が整ってきたといえよう。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 付記 公益法人に関して。昨今話題の日本相撲協会などは人をナメていますね。本場所は収益事業と見なされ、課税されてはいますが、通常の法人税30%に対して22%という税制上の優遇を受けています。それなのに、あいだにお茶屋をかませたりしてマス席1つに何万円も取る。相撲見物のお弁当、お土産をお茶屋に納入することによって生計を立てている人もいるでしょうが、外部の誰かを直接的に儲けさせる皺寄せが観客にきているというのは、非営利団体の名にふさわしくない。そろそろ公益法人の立場にあぐらをかいた殿様商売はやめるべきでは? 膿を全部出す、と武蔵川理事長は言いますが、公益法人の基本理念に反する伝統や因習を「仕分ける」ときが来つつあると思います。それをしないのならば、もう公益法人の資格はないと断言していい。暴力団だの賭博だのといった問題が仮になかったとしても。 にほんブログ村 |
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