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zoom RSS 立命、関学撃破 力強く開幕4連勝&京産、同志社の追い上げをしのぐ〜関西Aリーグ第4節

<<   作成日時 : 2012/10/30 23:30   >>

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画像 関西Aリーグは第4節を終えた。J−SPORTSでは、宝ヶ池の2試合を中継。第1試合の立命vs関学戦の途中、激しく降った雨は京産vs同志社戦のころにはすっかり上がり、陽まで射してきた。「放送席も予想外の天気、逆光で選手の区別がつきません」と谷口広明アナが仰っていたが、ここはメインスタンドで観ると真南向き。もろに逆光である。晴れた日はバックスタンド側に座ったほうがいいかもしれない。今回はTV観戦だったが、宝ヶ池に行くのは好きだ。JRや私鉄から地下鉄へ乗り換える京都駅や四条駅は大勢の行楽客でごった返しているが、北山まで来ると、京都らしい落ち着いた佇まいに身も心も弛緩する。サスペンスドラマの冒頭で殺されてしまう華道や茶道の家元が住んでいそうな、閑静な住宅街だ。ハーフタイムに画面に映っていたメインスタンドの裏手、小山を越えて岩倉に通じる道路は、狩矢警部を乗せた覆面パトカーがよく走ってますな。

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 【○立命館大学26×10関西学院大学●】

 最初にチャンスを迎えたのは、関学だった。前半5分、敵陣22メートル内右のスクラムから連続攻撃。ピッチ左を攻めたあと、FB高陽日(こう・やんじる)が右方向へキックパスを蹴った。しかし立命は、FB山中駿佑が好反応。チェイスした関学の右WTB畑中啓吾より先にインゴールでボールを押さえ、ドロップアウト。6分、関学の中央線過ぎのラインアウトの乱れからマイボールとした立命は10分、敵陣奥左のスクラムから連続攻撃。ポイントを幾分、中央近くへ寄せたあと、再び左の9−10−1。BKに当たり勝つ意図を持って、左PR西浦洋祐を隅に立たせていた。期待どおり、西浦が力強く左コーナーへトライ。立命が先制した。

 関学は21分、敵陣10メートルを超えた地点左のスクラムから、SH徳田健太のナイスランで取り返した。ラックのボールを持ち出して右ショートサイド、1メートル程度の隙間しかない場所を駆け抜け、右隅へトライ。直後の26分、チャンネル1の左LO落合佑輔に右LO藤原慎介が絡んでターンオーバーしたあたりは、関学が余勢を駆っていい流れにあると思われたが、立命は29分、ドロップアウトのキックをキャッチしたのち、4フェーズ目の左展開で右CTB中本啓介が前進したのを機に、チャンスを広げた。チャンネル1のアングルチェンジにHO庭井佑輔が突っ込み、SH井之上明が自らステップで仕掛けていくなど、近場のアタックで巧みに切り崩した30分、bW杉下暢がピック&ゴーで右PR幸田雄浩を外し、右LO竹村俊太の後方からのタックルをもろともせずにトライ。中本のコンバージョンも決まり、5×12とした。関学は37分、SO安部都兼に対する左WTB高木智司のレイトチャージにより敵陣22メートル以内へ侵入し、絶好の追撃機会を迎える。中本のオフサイドで残り5メートル地点まで進んだ41分、ラインアウトで逆ピールオフ、ジャンパーの右FL安田尚矢のパスをもらった左FL徳永祥尭がショートサイドへ走り込んでいったが、タッチへ押し出されてしまった。ラインアウトで再開後、立命のノックオンがあり、関学はなお敵陣奥でチャンス。しかし、庭井の懐を抉るタックルに阻まれるなど、思うように前進できない。44分、安部がDGを狙ったものの、右へ逸れ、失敗。ここで前半終了の笛が鳴った。

 後半は立命のキックオフで始まった。関学がキャッチミスし、マイボールとした立命にいきなり好機が訪れる。連続攻撃の末、井之上が左ショートサイドへパスを出して、SO井本拓也。ここで逆サイドから忍び寄っていた高木が井本の真後ろから現われ、順目でボールをもらった。関学にしてみれば突然の出来事、分身の術を使われたようなものであろう。ノーマークの高木が中央へトライ。コンバージョンの2点を併せ、19×5。関学は5分、立命がハンド、ノットロールアウェイと続けてペナルティを犯したのに乗じ、残り5メートル地点でマイボールラインアウトのチャンスをつかんだが、手前に合わせたスローを左PR石川彰吾がノックバックしたボールを、右FL荻原寿哉に抜群の反応でセービングされてしまった。タッチキックで得たラインアウトは22メートル内で、なおチャンスが続いたが、立命はしぶといディフェンスで抵抗する。低いタックルをひたすら刺し、6フェーズ目のチャンネル1、HO金寛泰(きむ・がんて)に対する庭井、直後の左展開で春山のパスを開いてもらった畑中の足元に食らいついた中本が素晴らしかった。プレッシャーを受け続けた関学は、2フェーズ後、金寛からリップでつないでモールを組もうとしたところでbW中村圭佑がノックオン。9分、立命はこのスクラムの8−9から井本が好タッチキックを蹴り、敵陣10メートル手前へエリアを戻し、関学ボールのラインアウトをスチール。最高の流れにあった。いったんターンオーバーを許したが、右展開した先、高に落合が絡んでノットリリースザボールに陥れる。が、中本のPGは右へ外れてしまった。

 突き放されないで済んだ関学は立命がラインオフサイドを連発したのに乗じ、15分、残り5メートル地点でラインアウトを得た。この日、苦しんでいたラインアウトはここでも不安定。ロングスローが合わず、立命ボールとなったが、インゴールからのキックはエリアを戻せず、再度ラインアウトも同じ場所。安田がきっちりキャッチし、そのまま右コーナーへなだれ込んでいった。19×10。ゲームとしてはおもしろくなってきた。

 立命は20分、関学陣の相手スクラムをホイール。マイボールスクラムにしたのをきっかけに攻め、井本が裏へキック。ゴールライン手前でキャッチした左WTB金尚浩(きむ・さんほ)にプレッシャーをかけてキャリーバックに追い込み、絶好のチャンスを迎えた。FWに拘って攻め続けた立命だったが、26分、関学はチャンネル0をノットリリースザボールに陥れる好守備。PKをタッチ→自陣10メートル過ぎのラインアウトを起点に反撃を開始した。ところがこの局面における立命のディフェンスが、これ以前にもまして粘り強かった。関学は15フェーズに及ぶアタックを繰り出したのに、ほとんど前へ出られない。32分、イーブンボールの争奪をめぐって高木が安部にノーボールタックル、シンビン処分を受け、関学が1人多い状態に。立命はピンチを迎えたが、36分、井本に対するキックチャージで関学に危険なタックルがあり、PKで敵陣22メートル過ぎへ進むと、左FL中村優樹に合わせたモールを電車道、レールの上を滑るように押し込んで、最後は荻原がボールを押さえた。関学はジャンパーに競りかけたプレーヤーが、ボールに絡むことなく向こう側に落下してしまったのがこたえた。モールディフェンスの中心がいないまま、ドライブされてしまったのである。角度のあるコンバージョンを中本が決めたのは、見事。2トライ2ゴールでは追いつけない16点リードとなり、完全なダメ押しとなった。

 昨年も立命に対し、このチームはシブいぞと、しょっちゅう記していたけれど、今年のチームもひとたびタックルが決まり出すと、2人目が速くて接点の立ち回りにソツがない。当然、クイックボールが出なくなった相手はアタックに苦心する。関学はバックスリーと右CTB松延泰樹という決め手のあるランナーのいる場所へボールを散らす前に、捕まってしまっていた。立命とすれば会心のゲームではないだろうか。後半1分、高木のトライが象徴的だったけれども、アタックでは近場のショートパスにいくつか効果的なオプションを持っている。で、ボールキャリアーが前進したあとのアタック・ブレイクダウンが良好と、立命は「接点好き」にはこたえられないようなゲームをしていた。ヒーローは何人もいて、荻原は2年になって順調に成長を遂げている。昨年もFWが精鋭揃いの中、1年でレギュラーを勝ち取ったのだから只者ではないと思わせたとおりの活躍を示したが、今季は球際の強さに進化。庭井の攻守両面の強さ、ラインアウトの要で下働きにも日々向上中、197センチ(昨年より少し伸びたらしい)のサイズはジャパンも注目の右LO宇佐美和彦も称えたいが、もう1人、西浦を挙げておきたい。1番アップのスクラムにおける安定は隠れた勝因。

 関学はボールが散らせなかったのに加え、セットでこれだけ苦しむと勝利はおぼつかない。藤原ら、一場面を切り取るといいプレーをしているプレーヤーは目についたのだが、全体的な印象としては2人目、3人目の連係がしっかりしていた立命に飲まれた感。これで2敗目となり、優勝は他力本願となった。立命は来週4日、宝ヶ池で天理と全勝対決。タックル、ブレイクダウン、セット……ラグビー臭いプレーにおける技巧が冴えるだけに、決め手のある天理の起点にどれだけプレッシャーを賭けるかが注目される。


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 【○京都産業大学26×22同志社大学●】

 前半1分の敵陣22メートル地点のラインアウトに始まるチャンスを京産が、前半8分に相手スクラムをホイールして敵陣でマイボールスクラムを得たのを起点とするチャンスを同志社が、いずれもタッチへ押し出される格好で逃したあと、先制のトライは京産。京産はFB山下楽平がSO渡邊夏燦のグラバーキックを蹴り返すと、チェイスに走ってこのボールを処理する渡邊にプレッシャーをかける。キックをチャージ。ボールは同志社のFB宮島裕之が確保したものの、タッチへ出るほかなく、京産ボール、同志社陣22メートル内のラインアウトで再開。左FL小川雅人にスローを合わせ、モールを組んだあと、HO白江良が右サイドを力強くクラッシュ。トライ寸前に迫ると、右FL土佐寛がラックのボールをさばいて右へワンパス。左CTB橋倉将大が右中間へフィニッシュした。コンバージョンも決まり、7×0。

 同志社は19分、左展開で渡邊のフラットパスを受けたbW西林宏祐が右WTB中野成陽を引きつけ、いいタイミングでスイッチの左WTB中村高大へボールを放した。中村が左隅へトライ。5点を返したが、26分、立命は同志社のラインオフサイドでPKを得て、残り5メートル地点のラインアウトを皮切りに、5フェーズ。土佐に合わせたモールのあと、右のチャンネル1をbW高田薫平、土佐、右LO泉森直人に連続して突かせておいて、サイドチェンジ。負傷した田中大治郎に代わってSHに入っていた梁正秋のパスを受けた山下が、右PR才田智、左LO森山雄とのミスマッチを突いてあっさり抜けた。左中間へトライ。コンバージョンの2点を併せ、14×5とした。しかし同志社は32分、左CTB長井一史が右スペースへ好タッチキックを蹴り、クイックスローをもらったプレーヤーをタッチへ押し出して、敵陣22メートル過ぎのラインアウト。泉森のオブストラクションで残り5メートルまで進み、絶好の得点機を迎えた。左へ右へ、ボールを大きく動かしたアタックは仕留めにいったロングパスがバウンドし、京産の防御に引っかかってしまったが、35分、相手ホールディングで残り5メートルのスクラムを選択して、右展開。チャンネル1で左PR北川賢吾のクラッシュを入れたあと、順目。渡邊は後ろを通して宮島へ。次のパスを右WTB鳥原将司がノックバックしたが、宮島がうまくカバーに回り込んでいて、ボールを確保。右隅へトライ。4点差に詰めた。同志社には39分、敵陣22メートルのラインアウトという好機が訪れたが、左展開で、右CTB林真太郎が西林をデコイに使った長井のカットパスをズレてもらったものの、中野に足元を刈られてノックオン。14×10、京産リードで前半を折り返した。

 後半最初の得点は京産。永松がチャンネル1へいい角度、スピードで入ってチャンスを広げると、同志社のオフサイドにもアシストされ、2分、残り5メートルのラインアウトモールを押し込んで左PR渡邉洸己がトライ。左WTB下良好純もモールに参加し、絶対取り切る構えだったのが印象的だった。しかし同志社も、食い下がる。6分、左展開で隅に位置していた西林が橋倉、梁ら3人のコンタクトを苦にせぬ力強いトライを左コーナーへ。京産は10分、敵陣22メートル内右のスクラム、高田の右8単に始まり、チャンネル1を攻め続けたのち、山下がピック&ゴーで中央へトライ。山下はラックの真後ろに誰もいないのを見て、チャンスやん、と、おっとり刀で駆けつけたのだった。ただ、一連のアタックはボールキャリアーが孤立気味で、一発のタックルで仕留めていれば、同志社は相手ボールに絡めたかもしれない。最後のラック守備のミスも含め、悔いの残る取られ方だった。

 コンバージョンも決まり、26×15となったが、同志社は16分、敵陣スクラムを起点とする連続攻撃を仕掛け、右へ振った際、途中出場のSO垣内悠輔のパスが地を這った防御の乱れを、林が衝いた。TL第8節のドコモvs九電戦、ドコモのFBミルズ・アリアイナもこの形でトライを挙げたが、パスミスに反応したディフェンダーとのすれ違いは、よくあるパターンである。以前、藤島大さんが、ボールが楕円でなかったら計算したプレーとして取り入れたいのに、と仰っていた。僕は、アドバンテージをもらっているときに試みてはどうか、と思っている。パスがバウンドした時点でさっさと笛を吹くレフリーがいるかもしれないが、事前に「アドバンをもらったら、わざとパスミスしてトライを狙います」と伝えておけば大丈夫だろう。

 林の右中間へのトライとコンバージョン成功で、26×22。同志社が4点差に迫ったが、ここから試合は膠着した。同志社は後半23分、西林をコンバートされる前の元のポジション、左CTBへ回して局面打開を狙ったが、ボールを大きく動かすものの、ミスが起きたり、肝心なところでクイックボールが出なかったりした。京産もハンドリングミスが続出。落ち着かない流れになった。38分、同志社は左展開から宮島が縦に抜け、敵陣へ。7フェーズ後、途中出場のHO山下祥平が永松の出足鋭いタックルに捕まった場面は、外へ放すことができていればオーバーラップができていて、チャンスはさらに拡大していた。このポイントでオフザゲートを犯し、いったんチャンスが潰えた同志社だったが、43分、京産のチャンネル1、左PRに入っていた西本佳孝を止めたラックを乗り越え、京産のオフサイドを誘発すると、クイックタップで仕掛けた。こちらでつけたノートによると31フェーズ、怒涛の連続攻撃で逆転トライを狙う。が、45分、右へ振ったアタックで、林がノックオン。京産に逃げ切りを許してしまった。

 得点の内訳をみると双方4トライずつ。同志社がコンバージョンを外した分の負けといえるが、勝敗を左右したのはそんな単純な理由ではないだろう。京産は先週、天理を相手に点差はともかくも健闘といえる好内容を残した。ただ、ラインアウトが9/20と不安定だったし、FWの強いチームが展開ラグビーを指向する相手に勝つ一般的なパターン――地域を堅実に取り、プレッシャーをかけてセットプレーを多くし、フィジカルを全面に押し出していくのとは違っていた。それだけに同志社の流れでもあったのだけれども……。京産はラインアウトの出来に納得していないと思うが,両LO、永松と泉森の献身的なタックルをピックアップしておこう。山下とSO三原亮太は経験豊富な巧者であり、彼らの才能がより生きるような基盤の安定が、好成績を残せるか否かの鍵になる。課題はあろうが、次戦以降、勝利を得たことによる変化に期待したい。

 同志社は開幕戦、2戦目を観たときに、まだチームが未成だと感じた。いずれ調子を上げてくると思っているのだが、人の配置は申し分ないのに、立ち止まって受けざるをえないパス、バウンドしたパスを放ってしまうシーンがまだ多い。ボールを大きく動かすラグビーにおけるラックの発生場所は、少人数vs少人数になるタッチ沿いが多いのがふつう。そこでクイックボールを出して、テンポのいいパス回しを継続していくのが理想だが、意図していない内側で捕まってスローダウンさせられるケースが再三あり、なぜ捕まったのか、ミスが起きたのかを考えると、プレッシャーを感じながら攻めるときのパスの精度が昨年のチームよりも現状、かなり劣る気がしてきた。解説の村上晃一さんは「SOの森脇(悠輔)がケガをし、今季中の復帰は難しいかもしれない。これは痛い」と仰っていた。森脇は伏見工出身のSOによくいるタイプの、パスかランかが相手に読まれにくく、前を詰められてもプレーの質が落ちない選手。この状態を救えるのは彼みたいな選手なのだが、これは言っても詮ないこと。出ているメンバーがベストのプレーをするしかない。なんとか精度を上げて、やって楽しい、観て楽しいラグビーを全開させてほしいところだ。

付記 本文中、選手名の敬称は省略としました。


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