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zoom RSS 逞しくなった近大歓喜、創部以来初の同志社戦勝利!・関西Aリーグ第1節 同志社大学vs近畿大学〜花園

<<   作成日時 : 2012/10/10 06:00   >>

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画像 10月7日、関西大学Aリーグが開幕した。花園に参加全8チームが集結し、第1グラウンドと第2グラウンドに分かれて、計4試合の開催。天理が頭ひとつリードというのが大方の見立てではあるが、同志社、関学も優勝を狙える位置まで力を伸ばしてきており、他チームも一発勝負なら何かを起こす力は十分にある。混戦模様で、観る側にとっては非常にスリリングでおもしろいリーグといえよう。花園の第1グラウンド、第1試合に組まれていたのは、同志社大学vs近畿大学の1戦だった。同志社は昨年の大学選手権2回戦で、優勝した帝京を相手に大健闘。宮本勝文監督の就任2年目とあって、ファンの期待が高まる。一方、近大はFWを強化してきたとの情報が伝わり、なにやら不気味な気配が漂っている。注目の開幕カードといえた。

画像 近大のキックオフで試合が始まった。入りの主導権は近大。1分、あいだに左CTB屋根田昌亮のデコイを入れ、右展開でSO渡邊真人のパスを開いて受けた右CTB小林広人を、同志社は左WTB中村高大、左CTB長井一史が2人がかりで止めたあと、ラック右サイドを突いた右WTB阪本一樹に絡んでターンオーバー。3分には左展開で渡邊のフラットパスをもらう小林広に右CTB林真太郎が刺さり、膝を突いてタックル成立なのにボールを放さないノットリリースザボールに陥れる――といった好守備を見せたが、いかんせん、強風の風下。キックでエリアを挽回できず、近大に攻め込まれる時間帯が続いた。4分、近大は、渡邊が右スペースを狙った好タッチキック。同志社ボールのラインアウトではあるが、ゴールラインまで残り5メートル地点へ。タッチキックを阪本がクイックスローし、FB上野誠司、小林広と左へ振った。同志社は林が判断よく前を詰め、小林広に低いタックルを見舞ったものの、近大は右へパスを返して、屋根田から上野へつなぐ。上野が、ポスト左へ一目散のトライ。コンバージョンの2点を併せ、まずは近大が先制した。

画像 同志社はリスタートキックの蹴り返しから、FB宮島裕之がカウンターラン。右LO前田大輔ら複数に止められたところで近大にノットロールアウェイの笛が吹かれると、クイックタップで仕掛けていった。8分、ノット10メートルのアドバンテージが適用されたPKをタッチへ蹴り出し、敵陣22メートル地点でラインアウト。左展開。長井がパスダミーでクラッシュしたのを皮切りに順目を攻めた。しかし、近大は3フェーズ目、SO垣内悠輔にダブルタックル。ハンドリングエラーでピンチを逃れた。しかし同志社は、このスクラムからボールを持ち出すSH光井勇人を潰し、bW西林宏祐がターンオーバー。垣内がグラバーキックを蹴り、戻って処理した阪本がカウンターランに出ようとするところを、5メートルライン過ぎで中村が早々と止めた。タッチキックにはクイックスローで対抗する。11分、パスが右FL小林亮太に入ってしまうシーンはあったが、渡邊が捕まえてタッチへ出すと、12分、敵陣22メートル地点のラインアウトから連続攻撃。4フェーズ目、右オープンへ振り、垣内と長井のあいだに西林のデコイを入れた9−10−12−15で仕留めに行ったものの、宮島が左WTB山田一輝のコンタクトを受けて、パスミス。しかし、近大にラインオフサイドがあった。同志社はショットを選択。13分、宮島のPG成功により、とりあえず3点を取って帰ってきた。

 15分、宮島のグラバーキックを処理する上野に長井がプレッシャーをかけたラックで、近大のbW木邨彰宏にオーバーザトップの笛。同志社はPKをタッチ→敵陣22メートル内のラインアウトを起点に、フェーズを重ねた。右FL冨田賢司にスローを合わせ、SOとインサイドCTBのあいだにデコイランナーが2人走り込んで攪乱する右オープン。強さを兼備するランナーとして関西有数の存在である西林を右WTBの位置に立たせたが、山田に阻まれ、あとに続くアタックも読みのいいタックルに遭って、思うように前進できない。手詰まり感が漂った17分、宮島が蹴ったグラバーキックがディフェンダーに当たり、イーブンボールを近大にセービングされた。タッチキック後、ハーフウェイを超えた地点のラインアウトは、風の影響をもろに受けて、ノットストレート。同志社は好機を逸してしまった。

画像 このスクラムからHB団の連係にアングルチェンジのショートパス、山田を入れたのを皮切りに、左FL湯川紘平をチャンネル1で突っ込ませたのち、近大は右展開の9−12−14。中村が屋根田にノミネートしたおかげで阪本にスペースが発生し、正面タッチ際をゲイン。ゴール前まで迫った。近大にチャンスが訪れたが、直後、チャンネル1で渡邊が2人がかりで止められ、ノックオン。さらにスクラムでヘッドアップを取られ、同志社はPKで自陣22メートル過ぎまでエリアを戻した、近大は、SH下平凌也のキックをキャッチして再攻撃。ところが、渡邊のキックが追い風で伸びすぎ、インゴールまで転がっていった。

 同志社は西林がドロップアウトをその場から仕掛け、直後、近大のノットロールアウェイにより、自陣10メートル手前でラインアウト。スローが合わず、近大ボールになりかけたが、HO村松翼のノックオンに救われ、スクラムを起点に3フェーズ目、右WTB鳥原将司、宮島がオフロードでパスをつなぎ、敵陣へゲインしていった。直後のピッチを広く使った左展開は、突発的なビッグゲイン後のファーストアタックであるもかかわらずデコイランナーが2人入る、同志社らしいムーヴだったが、宮島のパスが低く、西林がノックオン。28分、自陣10メートル地点右、近大ボールのスクラムで再開となった。ここで同志社は、近大が右ショートサイドの9−14に来るところを左FL田淵慎理がナイスタックル。阪本を押し下げて木邨のオフザゲートを誘い、PKで22メートル地点まで進出。ラインアウトから下平が縦に舵を切ったあと、冨田が右サイドへ突っ込んだ。しかし右PR山本幸輝に絡まれて、ノットリリースザボール。近大の堅い守備に阻まれた。

画像 33分、近大は下平のパントをキャッチした上野を起点に右へ振り、阪本のランで残り5メートルまで肉薄した。ビッグゲインのあとはサイドチェンジのセオリーどおり左へ振ると、同志社は戻り切れていない選手がディフェンスに行って、ラインオフサイド。ここで近大は、強化したFWの力を信じ、ピッチやや右の位置でスクラムを選択した。FKを得ても、スクラムを選択。36分、光井のパスを受けた小林広が右中間インゴールへグラバーキックを蹴った。同志社は守りたい気持ちが先走る余り、右LO前田修吏がチェイスに走ろうとした小林広のジャージを引っ張ってしまう。前田がシンビン処分を受け、同志社は10分間、1人少ない戦いを強いられることになった。ここでスクラムを選択した近大にヒールミスがあり、いったんはこぼれ球を確保した同志社だったが、下平のキックは引っかけ気味。近大のラインアウトは残り6メートル地点。乱れはしたが、近大は湯川がボールをキープし、38分の左展開でSOに対し、アングルチェンジの選手を入れてから、右側より移動してきた阪本がパスをもらった。防御の足並みが乱れる中、阪本はスワーヴでポスト左へトライ。ゴールも成功。3×14と近大がリードし、前半を折り返した。

 後半は風上へ回るだけに、同志社は早いうちにトライを取って、平常心で臨みたかったはず。ところが、最初の得点は近大。同志社は入りに敵陣10メートルと22メートルのあいだでラインアウトを得たものの、ボールコントロールを失ったり、宮島が光井に捕まったラックをめくられたりと、流れをつかむことができなかった。近大のオブストラクションに救われた3分、ハーフウェイ手前でマイボールラインアウトを得て、近大のディフェンスを切り崩すべくボールを動かしたが、パスが近大に入ってしまう。ラックのボールを持ち出した光井は、パスダミーを入れてミスマッチの左PR森田恭平と右PR才田智を棒立ちにさせ、瞬時に加速して2人のあいだを突き抜けていった。左中間へトライ。渡邊のコンバージョンも決まり、3×21。大量18点のリードである。

画像 直後、同志社のリスタートキックがインゴールへ達し、近大のセンタースクラムで試合再開。同志社に暗雲がたちこめる。しかし、近大のハンドリングミスでスクラムを得ると、西林が抜け出した。田淵が阪本のコンタクトを受けながらオフロードパスを通し、途中出場の右FL金本航が、トライまであと5メートルというところまでゲイン。同志社にチャンスがめぐってきた。途中出場のSH中山裕介、金本がチャンネル0を突き、BKへ振って長井が左LO村北晃一を外した若干の前進のあと、右へ大きく振る。近大のディフェンスが内側に間隔を詰める中、HB団から供給されたパスを受けたHO山下祥平、鳥原はオーバーラップの形になっていた。9分、鳥原が右コーナーへトライ。宮島が難しい角度のコンバージョンを決める“ザ・ブーツ”ぶりを発揮し、10×21とした。さらに13分、渡邊を複数で止めたポイントでターンオーバーに成功したところで近大にオフサイドがあり、PKをタッチへ蹴り出して敵陣10メートルと22メートルのあいだでラインアウトを得ると、それまであまり使わなかったループを駆使して、近大の防御ラインを幻惑する。7フェーズ目、左の狭いほうを攻め、中山−金本−宮島。宮島がパスダミーで突破し、左隅へ飛び込んだ。コンバージョンも決まって、17×21。同志社が4点差に迫った。

 18分、同志社は敵陣10メートル手前やや左のスクラムから、左へ展開。中村までボールがつながったが、近大は相手の動きをよく観察した木邨が、林から中村へ判断よく標的をスライドしてタックルし、タッチへ。ただ、キックキャッチからカウンターアタックを繰り出した同志社は、この時間帯になると、ループだけでなくリターンパスも使い、近大のディフェンスラインにギャップを発生させることができるようになっていた。しかし近大は、ここを抜かれるとまずいという局面でプレッシャーをかけ、同志社のミスを誘っていく。

画像 30分、近大にビッグチャンスが訪れた。同志社の自陣22メートル内のスクラムを押し込み、中山がピックミスしたのをマイボールに。裏へグラバーキックを蹴ったところで、同志社のオブストラクションによるPKをもらった。近大は、残り5メートル地点左で、自信満々にスクラムを選択する。同志社にペナルティの笛が吹かれると、すかさずタップキックで仕掛けたが、手にしたボールがかかとに触れただけで、キックを蹴っていないのをレフリーがしっかり見ていた。34分、同志社はこのスクラムのボールをなんとかキープし、タッチキック。なおも近大の攻勢は続いたが、36分、上野が上げたハイパントのボールを中山が競り合いを制して好捕し、ピンチを脱出した。直後の左展開で中村がタッチへ出された際、最後にボールを触れたのが近大という判定で得たラインアウトからラックになったボールを奪われるなど、一頓挫はあったが、38分、近大のグラバーキックがディフェンダーに当たったイーブンボールの争奪戦に勝ってマイボールとすると、奔放にボールを動かして敵陣へ。右展開で途中出場の左FL於保学から林、西林とつないで於保へリターンパスを戻し、22メートル内へ侵入した。ところが、左サイドを自ら突破しようとした中山が孤立。左FLに入っていた竹内琢恭に絡まれ、ボールを奪われてしまった。しかし、屋根田のタッチキックで得たラインアウトは、敵陣10メートルと22メートルのあいだ。このボールの競り合いで近大のノックオンがあって、41分、同志社はスクラムを起点に、ロスタイム2分のわずかな時間に賭けたアタックを繰り出す。西林が右8単で前進したあとの左、9−10−12で長井が捕まった局面は余っていた外側にボールを放していればあるいは、というシーンだった。42分、近大のラインオフサイドによるPKをタップで仕掛け、近場を連続して突いたあと、右へ振る。中山−垣内―金本。近大は金本を正面タッチ際、小林広以下が複数で止めたポイントへ、生き埋めにするかのような勢いでサポートが襲いかかっていった。選手が折り重なる中、ボールを奪い取る。タッチへ蹴り出して、試合終了。創部以来初めて同志社を破る記念すべき勝利に近大の応援団から大歓声が上がり、ピッチ上では、全身で喜びを表す中にあって、はばかることなく嬉し涙を流す選手もいた。


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画像 近大といえばAリーグへ復帰した2年前から、ボールを動かしている人間のほうがついていけないときさえある高速のランニングラグビーを指向し、常に観客の目を楽しませてきた。その近大がFWを強化してきたという。TLで同タイプのサニックスにその気配が見られるように、このスタイルのチームがフィジカルを強化すると、本来の持ち味が失せてしまうことがままある。しかし、近年、磨きをかけてきたリアクション、テンポの速さを損なうことなく、必要とされる屈強さを身につけた内容だったのだから、素晴らしい。去年までの近大であればボールを取られていた、ここでターンオーバーすることはできなかった、というシーンがずいぶんとあった。目立った選手はたくさんいて、山本はスクラムワークだけでなく、ボールに絡む力をアピールしたし、小林亮のワークレートもGOOD。また、パワーアップが顕著な木邨の守備力が向上した。BKはもとより曲者揃いだが、中でも阪本の腰の強いランニングが流れを引き寄せる働き。同志社に勝った以上、評価を与えなければならないのは当然にしても、この分なら、優勝争いに加わることも可能である。今後、近大絡みのカードから目が離せなくなってきたといっても、過言ではない。

画像 同志社はボールの動かし方そのものは悪くない。前半の入り、近大は順目に防御の人数を多く立たせていたが、9分に数的不利な側を攻めて垣内がダブルタックルを食らってハンドリングエラーしたあたりから、相手の陣形を見て、攻める方向を間違わないようになった。途中からはループ、リターンパスを入れて、近大の防御ラインを崩しかけてもいる。クレバーなチームだ。ただ、集散が近大より劣っていて、接点でボールに絡まれてしまった。この状況だと、デコイランナーが勝手に死んでしまっているように見えてしまうのが厄介である。近大はタッチ際の防御が堅いので、失点を重ねないうちに内側で効果的なアタックを入れる工夫が必要だったかもしれない。そして、ディフェンスに関しては、林がときおり個人の好判断で前へ詰めていたけれども、ラインごと押し上げて、近大のアタックにもっとプレッシャーをかけたほうがよかった。前半、風下だったからある程度の失点は仕方がないとはいえ、フィジカルを強化してきた近大の加速を、待ちの防御で下げる、あるいはその場に留め置くことは困難だった。これから当たる相手は、フィジカルの力関係をいえば近大と大差のないチームばかり。これを修正しないと、意外に星が伸びない事態も考えられる。この試合からのピックアッププレーヤーは、ただ1人、ディフェンスの思い切りのよさが目立った林と、プレースキッカーとしても優れ、ひと回り逞しくなった印象のある宮島の名を挙げておく。

付記 本文中、選手名の敬称は省略としました。


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