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zoom RSS 同志社、1点差の逆転勝ち 大事な1戦を制す・関西Aリーグ第5節 同志社大学vs大阪体育大学〜宝ヶ池

<<   作成日時 : 2012/11/07 00:00   >>

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画像 11月4日、好天に恵まれた京都・宝ヶ池球技場で、関西大学Aリーグの2試合がおこなわれた。北山通りを歩いていると、放射冷却がもたらした朝冷えの名残と燦々と降り注ぐ陽のぬくもりの混じり具合が、快かった。第1試合に組まれていたのは、同志社大学vs大阪体育大学の1戦。ここまで同志社は1勝3敗、大体は2勝2敗。両者とも終盤節は強敵の天理、立命との対戦が待ち受けており、大学選手権出場もさることながら、入替戦回避のためにも負けられない1戦だった。

 同志社のキックオフで試合開始。前半1分、同志社は大体のSO三瀬憲二朗のキックを左WTB中村高大がキャッチ。左へ振り、FB宮島裕之のパスをもらったbW西林宏祐がしぶとく前へ出たが、直後の右展開で左CTB長井一史がトイメン12番、白石良輔と右PR伊尾木洋斗のダブルタックルに捕まってしまった。こぼれ球を拾った大体の左WTB沢良木僚平がゲインし、一気に敵陣へ。右チャンネル1を伊尾木が突いたあと、SH内海貴将が左サイドを抜けた。が、沢良木へ投じた左方向のパスが高く、ボールはタッチに。しかし、この同志社ボールのラインアウトを左FL奥中大輔がスチールし、なお大体はゴール前でチャンス。チャンネル2をHO王鏡聞(わん・きょんむん)、チャンネル1を伊尾木、再び王鏡が突くクラッシュが強烈だった。直後、左チャンネル1で右LO西井利宏がノックオンしたが、パワフルな前進を続けたことにより、同志社がラインオフサイドを犯していた。3分、大体はアドバンテージが適用されると、PKをタッチ→残り5メートル地点のラインアウト。スローを奥中に合わせたモールを力強く押し込み、左PR蔵守吉彦が左中間へトライ。三瀬のコンバージョンも成功し、大体が0×7と先制した。

画像 このリスタートキックをキャッチした大体は、左へツーパス。右FL竹内擁騎の突破から、リズムをつかむ。伊尾木のクラッシュ、あるいは左LO上山直之のオフロードパスが伊尾木に通るなど、屈強さを全面に押し出したアタックで圧倒したが、5分、内海のパスが同志社のSO渡邉夏燦に入った。同志社は宮島が左方向へ好タッチキックを蹴る。大体は自陣22メートル地点のラインアウトから、三瀬がタッチキック。左WTB木村凌太がクイックスローインして右展開、宮島−中村−渡邉−宮島とつないだ同志社は、宮島が沢良木のタックルを受けてボールを後方へこぼしたものの、拾い直して左へカットパス。速さとパワーを兼備した同志社随一のペネトレーター、西林がぶち当たっていった。大体の守備陣形をいえば、相手を引きつけたあと、左ショートサイドへ待つ左LO森山雄に放していてもおもしろい局面だったが、同志社はラック後、右へ振る。左FL於保学がノックオンしたところで笛。大体にラインオフサイドがあり、アドバンテージ適用。8分、同志社は宮島のPG成功により、3点を返した。

 大体は10分、同志社陣でパスアウトのSH中山裕介に西井がプレッシャーをかけ、こぼれ球を足にかけた。大体の右CTB治京祐に触れてボールはタッチ外へ。同志社ボール、自陣22メートルのラインアウトで再開となったが、中山のボックスキックがディフェンダーに当たり、ボールは大体に入った。ここで大体は左展開の9−10−12。少しズラされたとはいえ、同志社とすれば長井が白石にタックルを決められなかったのが痛かった。ラストパスを受けた沢良木は、中村をかわして左隅へトライ。3×12とした。

画像 14分、大体は自陣10メートル地点のラインアウトで、ノットストレート。この同志社ボールのスクラムが、この試合初めてのスクラムだった。ここまで伊尾木、王鏡を筆頭にFWが強さを存分にアピールしていた大体は、スクラムもパワフル。一気に押し込んで、ターンオーバーした。蹴り合いののち、16分、敵陣10メートル過ぎのラインアウトを得た大体は7フェーズに及ぶ連続攻撃を繰り出したが、竹内がチャンネル1でハンドリングミス。ボールを手に入れた同志社は右へ左へ、ボールを大きく動かしたものの、HO山下祥平が捕まったラックで、大体にターンオーバーを許してしまう。しかし、すぐさま内海の位置で蹴ったキックがダイレクト。18分、同志社はハーフウェイ地点のラインアウトで仕切り直しである。この連続攻撃の右展開で、渡邉が魅せた。パスダミーを入れて白石の後ろを通すパス。2対1の状況で右CTB林真太郎、中村とつないでゲインし、リターンパスをもう1度もらった林が右隅へトライ。同志社が4点差に迫った。

 しかし、次の得点は大体。21分の右展開、9−8−2で加速してボールをもらった王鏡のクラッシュランが強烈。さらに右へ振って、白石が右スペースを狙ったキックを蹴ったが、治京が白石の前方へ入ってしまい、オブストラクション。いったんは攻撃権を明け渡したが、この同志社ボール、大体陣22メートル手前のラインアウトに始まるアタックの4フェーズ目で後ろへ通すパスを受け、ステップを切ろうとした瞬間、足を滑らせて転倒した宮島へ、奥中が襲いかかった。戻ってサポートする同志社は横から入ってしまい、24分、大体はPKをタッチ→敵陣10メートル地点のラインアウト。モールコラプシングで残り10メートルまでエリアを進めると、ラインアウトモールをドライブしたのち、左へ展開。同志社はHB団の連係にアングルチェンジで入った白石を渡邉、西林が止めたものの、左のチャンネル1、内海のフラットパスに加速してボールをもらった王鏡の突進には無抵抗だった。王鏡の力強いポスト左へのトライとコンバージョン成功により、8×19となった。

画像 ここまで大体の力強い攻めが印象に残る内容ではあったが、同志社もテンポよくボールを動かせば、ゲインはできていた。29分、大体のノットロールアウェイによるPGは右へ外したものの、ドロップアウト後のキックをキャッチして再攻撃。31分、大体のオフサイドをクイックタップで仕掛けて、右展開。渡邉に西林がスイッチで入って、右中間へトライ。コンバージョンの2点を併せ、15×19とした。大体は35分、渡邉のキックをFB奥聖貴がキャッチしたのを起点に、チャンスが生まれそうなムード。しかし同志社は、内海のパスが乱れ、王鏡がノックバックで確保し直したポイントでターンオーバー、39分には大体の敵陣22メートル過ぎのラインアウトを右FL横幕哲平がスチールして、4点のビハインドで耐えた。ただ、前半を観る限り、ファーストタックルで止め切れない同志社の先行きが、不安になった。攻める時間を増やさなければ勝利は覚束ない、という印象。一方、大体はコンタクトとブレイクダウンだけでなく、セットでも優位に立っていただけに、アタックでボールキープに留意しつつ、ディフェンスにおいては相手のミスを誘っていくような堅実な内容が求められた。

 後半5分、同志社は後半からSHに入っていた下平凌也が自陣からパントを上げた。竹内がキャッチするところへ西林が襲いかかる。ターンオーバーに成功すると、3フェーズ後、右展開で長井のパスをもらった渡邉がパスダミーで裏へ出た。ところが、さらに右へ放したパスは、大体、沢良木の手の中へ。ここで好タッチキックを蹴られたものの、7分、自陣22メートル地点のラインアウトを皮切りに、連続攻撃。敵陣へ攻め入った10分、長井に対する竹内のハイタックルにより、残り10メートルでラインアウトのチャンス。5フェーズ目、パスに手を出した大体のノックオンにより、11分、敵陣22メートル内左のスクラムで再開。ここで蔵守にコラプシングの笛が吹かれ、同志社はクイックタップで仕掛ける。しかし5フェーズ目、下平−長井−西林―木村凌の左オープンで、木村凌がノックオン。その後もお互いにミスが出て、攻撃権が2転3転したが、同志社は17分、敵陣22メートル手前のラインアウトを起点に決めてきた。2フェーズ目の右展開で下平と西林、去年もどこかで観たような気がするループプレーで大体の防御を内へ寄せたあと、ワンパス。右LO前田修吏がギャップを衝いて、前へ出た。さらに順目。下平のパスアウトを受けた宮島が防御を2人引きつけてから、外にボールを放す。宮島のタメによって発生したスペースへ加速した中村が、右中間へトライ。コンバージョンも決まり、22×19。同志社が逆転した。

画像 しかし大体は、連続トライによって再びリードを奪った。19分、下平のハイパントをキャッチした沢良木がピッチ中央を疾走するカウンターラン。左へシャトルランした途中出場のHO長崎健太郎の反応、そして沢良木のパスのタイミングが絶妙だった。長崎がトライ寸前まで肉薄する。なんとか止めた同志社だったが、ここまで来れば大体はパワー勝負。チャンネル1で竹内、西井がクラッシュしたあと、伊尾木がラック右サイドへ捻じ込んで左コーナーへトライ。ゴールも成功し、再びリードを奪うと、22分、同志社の連係ミスのボールを白石が拾ってマイボールに。ノックオンはあったが、同志社は自陣22メートル内のスクラムで、左PRへ回っていた北川賢吾がヘッドアップ。24分、PKをタッチへ蹴り出した大体は残り5メートル地点のラインアウトからサインプレーを使ってきた。前後に分かれて後ろのbW福本翔平にスローを合わせ、前方にいた途中出場の左PR高見優太が谷間でボールをもらってフィニッシュを狙うサイン。昨年W杯の決勝、オールブラックスの左PRトニー・ウッドコックや、今季のTL第4節、東芝の左FLスティーブン・ベイツのトライ(相手はパナソニック)、あるいはTL第7節のドコモvs神戸戦でドコモの右LO土屋鷹一郎が狙った(これはトライに至らず)のと同じプレーだ。ラインアウトにおける凝ったサインはTL、大学を問わず、今年のトレンドではあるけれども、同志社はきっちり反応して止めた。が、すぐさま大体は伊尾木がラック右サイドを力ずく。左中間へトライを決めた。コンバージョンの2点を併せ、22×33。大体のリードが広がる。

 28分、大体は自陣10メートルのスクラムで、高見がバインドを外すペナルティ。タップで仕掛けた同志社にチャンスがめぐってきた。29分の右展開で宮島がイージーなノックオンをし、同志社ファンの溜め息が充満したが、三瀬のキックをキャッチした途中出場の右WTB前田康次郎を起点に左へ振り、中村のしぶとい前進から3フェーズ後、西林が個人技で決める。左展開。左CTBへ入っていた木村洋紀からスイッチでボールをもらった西林が、ステップを切りながらパワフルラン。5、6人をかわして左中間へ飛び込んでいった。27×33。ジェットコースター・ラグビーというべきか、先が読めない乱打戦の雰囲気が漂う。同志社は34分、大体のラインオフサイドにより、敵陣10メートルと22メートルのあいだでラインアウトを得た。乱れたボールがタッチへ出たが、最後に触れたのは大体。ほぼ同じ位置のラインアウトから、決めてきた。山下のスローはジャンパーを越えて、後方。サインではないと思うが、逆に功を奏した。思いがけない状況に反応できない大体を尻目に、パスをもらった下平は、このプレーで一番の狙い目となるラインアウトとBKラインのあいだを疾駆して、左中間へトライ。長井のコンバージョンも成功し、34×33。1点差ながら、逆転した。

画像 同志社は直後のリスタートキックを右LO廣佐古大典がキャッチ、モールを組むと、ラインディフェンスに重きを置いて大体が防御に入ってこない隙を衝いて、敵陣10メートル付近まで前進する。そこから左展開、西林がハンドオフでディフェンダーを外し、林のゲインで一気に22メートル内へ。39分、下平にプレッシャーをかけた福本が立ち位置のオフサイドを取られると、残り5メートルのマイボールラインアウト。しかしノット5メートルがあって、大体はFKをその場から仕掛けた。ところが、自らチェイスして確保、うまくいけばトライまで一目散を目論んだ途中出場、右WTB新田貴仁のショートパントは、宮島にすっぽり。ここからボールキープに留意して時間を使った同志社は、インジュリータイムが過ぎたところで、長井がタッチキックを蹴る。辛くも逆転勝ち。観ている側にとっては非常にスリリングなゲームで、試合後、同志社の選手たちの喜びの表情は、大部分が安堵によって占められていた。


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画像 両者は、攻める時間を多く持てたほうが勝つという関係だったのか。同志社は近場のコンタクトプレーに対する守備に、大体は個々のレンジが狭いうえ、ちょっとしたフェイクに欺かれずに連係してスペースを埋める守備に、それぞれ問題があった。セットで上回り、ボールキャリアーが終始、前へ出ることができた大体が同志社を力で捻じ伏せて、個人的MOMは伊尾木――というほうがストーリーとしては自然に思える内容だったけれども、大体に苦言を呈するとすれば、後半24分に22×33、11点リードを奪ったあとの戦い方だろうか。ここからはひたすら敵陣、タッチキックを多くしてラインアウトでプレッシャーをかけつつ、FWが前へ出て圧力をかけることに徹するのが正解だったと思う。反則でPGを刻んでもいいのだ。同志社が終了間際に1点リードしたあと、モールをドライブして敵陣へ進む冷静さを見せたのとは対照的だった。ただ、総評としては同志社の弱点にピントを合わせ、うまく攻められたと思う。伊尾木、王鏡の前列2人はフィールドプレーに進境著しく、今後が楽しみである。もう1人、FWからはラインアウトでキーマンになっていた奥中。BKからは攻守にアクセント、引き出しの多いプレーヤーである沢良木を挙げておきたい。

画像 同志社は苦しみながらも勝利。勝ったチームに対して最初にネガティブなことを書くのは気が引けるが、度重なるミスを観ていて、不振の原因はチームが未成であることではなく、先週の京産戦で感じたこと――相手防御からプレッシャーを受けた際にプレーの精度を失うハードルが昨年のチームより低いのかな、という思いを強くした。個人的には今年の同志社に対し、2年前の関学(キャプテンは現ドコモのHO緑川昌樹)と同様のイメージを抱いていた。あのときの関学も春の練習試合で負けがこんだが、公式戦でチームができあがって2位。充実のシーズンを過ごす中、レベルアップした現主将のLO藤原慎介、FL丸山充、FL安田尚矢、CTB春山悠太あたりが今季、関学の好調を支えているけれども、同志社がそのような軌道を描くことができず、低空飛行のシーズンになったのは残念である。ハードタックラーがいないのが応えているか。また、少ない人数でおこなうボールリサイクルにも課題が残る。ただ、この試合は、後半にリザーブで出た選手の働きに光明を見た。決勝トライを挙げた下平は、誰の目にも明白。中村のトライにつながった西林とのループプレーも素晴らしかったし、彼の長所である積極性がチームを活性化した。あと、後半から右FLに入った冨田賢司も地味ながら体を張り、許容範囲以上のリードを大体に奪われずに済ませることに貢献した。前半19分、右展開で渡邉が相手の裏を通すパスを投じ、林がトライを挙げたシーンは忘れられない光景で、残る2戦は、こうした同志社らしいムーヴで見せ場を作る内容を期待したい。

付記 本文中、選手名の敬称は省略としました。


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