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zoom RSS ハーフタイムのコーヒーブレイク(81)

<<   作成日時 : 2013/03/06 21:30   >>

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画像 大学が新体制を発表し始めている。新主将と新副将が決まり、監督が代わるチームもあって、大学ラグビーファンは早くも新年度に思いを馳せているに違いない。一部の大学は、入学予定者を明らかにしてもいる。

 その中で目に留まったのは、同志社大学である。クボタスピアーズを率いた時期もある経験豊富な山神孝志氏が監督に就任するとともに、新入生の顔触れがなかなか豪華。今年の花園で優勝した常翔学園のPR海士広大選手、LO山田有樹選手、WTB松井千士選手、東福岡のCTB中尾湧馬選手ら、能力と素質をすでに全国へアピールしている選手が多い。

 その中で個人的に、とくに楽しみにしているのは、茗溪学園のSH大越元気選手。今年の花園、準々決勝で、前半19点ビハインドの劣勢から東福岡に逆転勝ちした試合の記憶が鮮烈だ。軽快な球さばきはもちろんのこと、自らボールを持って仕掛けていく積極性と、チャンスと踏んだスペースへロングパスを投じる大胆なゲームメイクに惹かれた。総合フットボーラー型SHの典型。日大を卒業して東芝へ進む小川高廣選手を彷彿とさせる。

 このタイプのハーフは、ゲームの組み立てが保守的な傾向の強い大学チームでは良さが引き出されないケースがある。しかし、自由な校風そのままのラグビーを身上とする同志社なら、心配は無用だろう。大越選手の入学を知ったとき、この人は同志社に合う、と直感的に思った。

 同志社のSOには、SO製造工場として有名なニュージーランド、クライストチャーチボーイズ高校出身の渡邉夏燦選手がいる。プレーぶりが日本代表GMの岩渕健輔さんの現役時代に少し似ていて、大学カテゴリーの中ではファンタジスタ系の括りに入る渡邊選手について、同志社に似合いの選手、と感じていたのだけれど、大越選手とHB団を組むとなれば、変化とスリルに富んだ楽しいアタックが繰り広げられるのは必定であろう。

 渡邊選手は新年度、2年生になる。大越選手とのコンビがAチームですぐに実現するとは限らないが、いずれ観ることができるはず。その期間は最大で3年。期待が膨らむ。



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画像 ラグビーマガジン4月号68〜69頁、「再考すべき時期はいま。」、大友信彦さんが書かれた日本選手権の問題を提起する文は素晴らしかった。大会の歴史と現在の情勢に言及し、読者に本質を踏まえた深い思考を促す内容。日本選手権の改革に関しては、大差決着の試合が多くてつまらないという感情が表に出すぎた意見が多く(それも大切な要素だが)、深慮の乏しさに少々辟易していたところで読んだ大友さんの文は、ジャーナリスティックな視点に溢れていて、とても好感が持てた。

 僕もbW0に日本選手権について書いたが、改革案における意見の相違を生む要素を書き出すのが主題で、大友さんほどには斬り込まなかった。そのフラストレーションがあったせいか、次の一文が爽快だった。

 <(前略)今季でいえば、トップリーグは1月第1週でリーグ戦終了、一部のチームはオフに入ってしまう。これが、2015年W杯で世界のトップ10を、2019年にはトップ8を狙う国の姿だろうか。欧州各国のリーグ戦は5月までおこなわれているというのに。>

 この筆致から察するに、大友さんはおそらくトップリーグを欧州のプロリーグと同様に位置付けているのだろう。

 ただし、シーズン延長には、企業スポーツであることの壁が立ちはだかるかもしれない。ジャンルは違うが、昨年、社会人野球の都市対抗大会が例年より1ヵ月早まったことについて、毎日新聞の「記者の目」欄で同紙運動部の藤谷聡子さんが、こう記しておられた。

 <「7月開催」は、社会人野球シーズンを10月中に終えることが主目的だ。10月中に終えれば、選手が社業に関わる時間を増やせる。(後略)>

 都市対抗の「7月開催」は企業に歓迎されているという。プロ契約選手がいるとはいえ、トップリーグも企業スポーツである以上、社会人野球と同様に、シーズンをあまり長くされると困るという意識があるかもしれない。だとしたら、大学の卒業時期の関係でシーズン終了が早まることにつながっている現行の日本選手権制度は、ありがたい存在である。

 企業の本音はいかばかりか。



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 スーパーラグビーでは今季から、TMOでビデオ判定できる範囲が得点に絡むシーンの2フェーズ前まで、あるいはラフプレーが発生した場面にまで拡大されている。WEEK2のブルズvsストーマーズ戦において、チップキックが相手ディフェンダーに触れたかどうか、もし触れていればインゴールでボールを押さえたプレーヤーのオフサイドが解消されてトライ――という、文明の利器を最大限に駆使したトライシーンがあった。しかしその反面、レッズvsワラタス戦では、いったい何を確認するのか?と首をかしげるようなTMOもあった。

 ただ、レフリーという役割は成功して当たり前、一般的に失敗ばかりがクローズアップされる損な立場にいる。そのような立場の人がミスをなくそうと思えば、TMOに依存する心理が生まれるのは自然の理である。プレーが何度も中断するのを見て、TMOに委ねる場面とレフリー自身が毅然と判定すべき場面を臨機応変に判断できないものかと思ったけれど、臨機応変な判断なんてものは、ミスは許されないという強迫的な心理からは絶対に生まれない。もしここで度重なるTMOに批判の声が挙がったら、あとでビデオを観たらミスジャッジだったケースを激しく非難していたのは君たちではないか、という反論が返ってくることだろう。性悪説や峻厳な無誤謬主義を貫く環境では、文明の利器を用いた正確さの希求はどこまでも進化していく。進化の裏側にある退化や弊害を説いても、悲しいかな、性悪説や無誤謬主義をもとにした「正義」に対しては無力であるのが世の常だ。

 子供のころ、原っぱで野球をして遊んだときを思い出そう。打つ、守る、投げるを目一杯楽しんでいて、審判がいなくても試合が成立していたはずである。たまにジャッジで揉めると、話し合いやジャンケンで決めるのが常。子供の遊びと一緒にするなって? それは常識的な意見だけれど、大方のスポーツは、子供の遊びとして成立するものばかりである。「遊び」の数々が例外なく内包する大らかさを今一度見直すべきではないかな、と僕は思う。それは、昨今の日本で問題化しているスポーツ指導における体罰を解決する糸口でもある。ラグビーマガジン3月号の90頁に載った、全国高校大会優勝の常翔学園、野上監督の言葉「ラグビーは遊びです」は、シンプルだが、深い。大御所がめぐりめぐって辿り着いたのは原点だった、と感じた。

付記 3本目はスーパーラグビーのTV観戦記のマクラ文に書いたものを、一部修正のうえ、再録しました。


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コメント(2件)

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 おはようございます。
 同志社の入学予定者、もうとっくにHPにアップされてたんですね。知りませんでした 実はラグビースクールでの初めての教え子が入ってます あの代は12人中10人が中学高校でもプレーして、今のところ5人が大学でもプレーするんですが、関西Aリーグでプレーするのは彼一人。がんばってほしいなあ
 小学校の時は後から入ってきた子にレギュラーを奪われたこともあったけど、腐らずに一生懸命練習して、高校では1年生の時から花園でプレーしました。2年生では不動のレギュラー、花園ではトライも取って、3年連続花園こそ逃したものの、更なる高見を目指して九州から関西へ旅立ちます。HOとしては少々サイズがないのが残念ですが、持ち前のガッツで栄光の紺グレを掴み取ってほしいものです。なぎささん、応援よろしくお願いいたします
ウルトランナー
2013/03/08 06:55
 コメントありがとうございます。
 同志社の入学予定者の発表は早かったんですよ。子供のころからよく知っている選手がいるのは楽しみですね。関西AリーグのJ−SPORTS中継が今季同様、数多く組まれる年が続くのなら、その姿が画面で観られる日も来るかと。
なぎさ
2013/03/08 23:23

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