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zoom RSS 同志社、果敢な守備で健闘も 早稲田、後半に逆転・東西大学対抗戦 同志社大学vs早稲田大学〜花園

<<   作成日時 : 2014/04/29 05:55   >>

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画像 4月27日、花園ラグビー場ではゴールデンウィーク中の恒例行事としてすっかり定着した感のあるイベント、8回目を迎えた関西ラグビーまつりが催された。前座に組まれていたのは、1984年の全国高校大会決勝で顔を合わせた天理高校OBと大分舞鶴OBの親善試合。松任谷由実さんの名曲「ノーサイド」が生まれる原点になったのが1984年の決勝戦だった――という逸話は、ラグビーファン及びユーミンファンのあいだでよく知られている。試合は、白くなった髪、あるいは太陽の光を反射して輝く頭皮に流れゆく歳月を感じずにはいられなかったものの、青春へ帰った熱き男たちのプレーが観客を沸かせた(大分舞鶴OBが30年後に雪辱を果たし、41×22で勝利。見応えのある、面白い試合だった。面白いという形容にはむろん、イメージが完全にできあがっているのに体がついてこない――というコミカルなシーンがふんだんに盛り込まれていたことも含む)。そして午後2時キックオフ、メインは東西大学対抗戦、同志社大学vs早稲田大学の1戦。まだ新チームが始動したばかりとはいえ、今季のベースとなる両者の力を知るには格好の機会だった。

画像 同志社のキックオフで試合が始まった。1分、キックキャッチから攻めた同志社の左チャンネル1、bW秦啓祐に絡んでノットリリースザボールのPKを得た早稲田は敵陣22メートル内へ進出。左LO大峯功三にスローを合わせてモールを組んだ。そして左FL池本翔一が左サイドを突き、パックになってひと塊でなだれ込む。2分、早稲田が左隅へ先制のトライ。SO小倉順平のコンバージョンも成功し、7×0とした早稲田はリスタートキックをノックオンしたものの、同志社のスクラムにプレッシャーをかけてターンオーバー。再び主導権を握った。同志社は5分、パスダミーを入れて左サイドを突いたSH岡田一平に右LO八木智彦が好タックル。岡田を下げて倒し、オーバーザトップを誘うシーンはあったが、ノックオン、スクラムコラプシングと反則が続き、直後に蹴り負ける形で自陣へ下げられた。9分、早稲田は敵陣10メートルと22メートルのあいだでラインアウトの好機を迎える。2次の左展開は9−10−14−11、右WTB荻野岳志と左WTB深津健吾が並ぶという昨年の大学選手権でも幾度か見た形だったが、深津がノックオン。ミスに救われた同志社は11分、ノットロールアウェイのPKを得て、敵陣22メートル過ぎでラインアウトのチャンスを迎えた。2−4−9−14の左、ブラインド側の右WTB松井千士を使ったあと、左チャンネル1でHO安井貴士。ここで早稲田が捨てラックと判断して人数をかけず、防御ラインに人を揃えた分、ラック自体に隙があった。左PR海士広大のピック&ゴーは適切な判断。11分、突破した海士が中央へ駆け込んでいった。SO垣内悠輔のコンバージョンも決まり、同点。

画像 同志社は14分、自陣22メートルやや左のスクラムでフッキングミス。早稲田にターンオーバーされたが、3〜5次のディフェンスで積極的に前へ詰めた。左チャンネル1のHO菅野卓磨に右FL田淵慎理、9−10−13の左展開、右CTB勝浦秋にFB小林健太郎、右チャンネル1の右LO河野英明に八木と、3連続で好タックルを決める。八木のタックルでペナルティをもらい、ピンチを脱出した同志社。しかし19分、早稲田は同志社のラインアウトミスにより、ハーフウェイ付近でボールを獲得すると、9−10−15−11と左へ展開。対峙するディフェンダーを引きつけて放したFB滝沢祐樹のパスが効いて、深津が残り5メートルまでゲインした。松井に止められた直後の右オープンはオーバーラップ。9−10−12と回し、左CTB飯野恭史がギャップを右斜めに切り裂きにいく。半分裏へ出て、荻野へパス。通っていればトライは濃厚と思われた。荻野のノックオンでフィニッシュはならなかったが、同志社にラインオフサイド。早稲田は残り6メートルやや左の位置でスクラムを選択し、連続攻撃を仕掛けた。23分、9−10−12−13の左展開で勝浦が縦を突き、ハンマープレーで寸前へ肉薄したあと、岡田が空いていた左ショートサイドへ捻じ込む。

画像 角度のあるコンバージョンは不成功に終わり、7×12。同志社はリスタートを左へ蹴ると、左LO山田有樹が大峯にプレッシャーをかけ、ノックオンを誘ってマイボールとした。右へ振って左CTB木村洋紀が縦を突いたあと、近場勝負を挟んだ右チャンネル1、安井のポイントで倒れ込んでしまう。この攻防では、早稲田の防御ラインを整備する速さがキラリと光った。しかし直後、敵陣10メートル地点のラインアウトに始まる早稲田のアタックの5フェーズ目、9−10−12の左展開、飯野に対し、同志社は田淵と山田がダブルタックル。ノックオンを誘った。このスクラムで早稲田はアングルの反則を犯し、同志社が敵陣へ。ラインアウトのノットストレートはあったが、スクラムヘッドアップのPKをもらった同志社は28分、敵陣22メートル内へ進出する。八木がスローをファンブルしたものの左FL土井祐紀がキープ。近場を3度攻めたのち、9−10−14と右ショートサイドへ展開、フィニッシャーの松井へ託した。きっちりマークされ、プレッシャーを受けた松井がノックバック。しかし、このハンドリングエラーが吉となる。早稲田はルーズボールに反応し、防御ラインに乱れが生じた。ボールを松井の後方で確保した垣内が、組織から散在する個へ変わった早稲田の選手のあいだを縫うように走っていく。右中間へトライ。ゴールも決まり、14×12と逆転した同志社は34分、攻める早稲田の倒れ込みにより、敵陣22メートル過ぎでラインアウトのチャンスを得た。35分、ノットロールアウェイのPGを追加。リードを5点に広げた。

画像 早稲田はキックカウンターで攻めた37分、小倉がノールックの右リターンパスを深津に放す、あるいは岡田が左ショートサイドへ仕掛け、防御の裏を通すパスをコンプリートさせるなど技を見せてインゴールへ迫ったが、近場のチャンネル0でノットリリースザボール。40分にも深津がカウンターランで敵陣10メートルまで走ったあと、右展開で荻野が22メートル近くへゲイン。2フェーズ後、数的優位の右の狭いほうで9−12−14とつないだのち、左チャンネル1、左PR光川広之の縦を経て、岡田が強気に右サイドを突いた。ここで同志社はどっと人数をかけ、カウンターラックを狙う。アンプレイヤブルは、押し込んでいた同志社ボールのスクラムで再開となった。ハーフの岡田が自ら仕掛けたことで、次のアタックを指示するプレーヤーがおらず、一瞬、「2次会どうする?」と新宿の居酒屋の店先に屯するコンパ学生みたいになっていた早稲田。その隙を見逃さなかった同志社FWのファインプレーである。直後のスクラムでアーリーエンゲージのFKを得た同志社がタッチへ蹴り出したところで、前半終了の笛が鳴った。

画像 17×12、ビハインドを背負っての折り返しとなった早稲田は、後半開始とともにハーフを岡田から平野航輝へチェンジした。0分、ハーフウェイ過ぎでラインアウトを得ると、さっそく平野がいいリズムを生み出し、チャンネル1、2で確実にゲインしていく。2分、ノットロールアウェイのPKでショットを選択。小倉のPGで2点差に詰めた早稲田は、リスタートを蹴り返さずに攻めた。2フェーズ目、21−10−7と右へ展開し、右FL小谷田祐紀が外へ斜めのラン。そして小谷田の短いパスをもらった左FL池本翔一が、内へ鋭いステップを切りながら裏へ抜けた。ハーフウェイ手前から一気に敵陣22メートルへ。直後、21−19−10−3の右展開で右PR佐藤勇人が立ち止まって捕球したのが惜しかったが、それでも前進。しかし同志社は直後の左チャンネル1、小倉の足元に田淵が刺さってノックオンを誘った。自陣5メートル過ぎ左のスクラムから左ショートサイドへ9−10−11と展開、スペースを埋められた左WTB宮島裕之がキックを蹴る。早稲田は滝沢が処理してワンパス、深津のランを皮切りに攻めた。2フェーズ後、21−10−6の左展開。オープン側に深いラインを敷いてワイドアタックを匂わせる中、小倉がショートパス、浅い位置へ池本が走り込んでボールをもらった。虚を衝かれた同志社は池本の突破を許したが、自陣22メートル付近で小林が足元へ刺さり、秦がすかさずジャッカル。ノットリリースザボールに陥れてピンチを脱出した。

画像 だが早稲田は9分、自陣10メートルのラインアウトを起点とする連続攻撃で同志社陣を席巻する。後半の入り以降、タックルミスが増えていた同志社はチャンネル2で次々とゲインを許し、5次、左チャンネル1の小倉の右へサポートした深津のゲインにより、ゴールラインを背にするところまで追い込まれた。宮島が追尾タックルで止めたものの、ラックでプロフェッショナルファールがあり、早稲田は残り5メートルでラインアウトの絶好機。この場面はスロワーとジャンパーの呼吸が合わず、同志社ボールとなったが、タッチキック後の12分、早稲田は敵陣10メートル手前のラインアウトから再びチャンスをつかむ。ピッチ中央のラックから平野がさばいた4フェーズ目、複数が平行に並ぶ好ましい9番シェイプの陣形。平野の柔らかいパスをもらった菅野がノミネートフリーで裏へ抜け、途中出場のPR高橋俊太郎へつないで22メートル内へ入った。同志社にラインオフサイドがあり、アドバンテージ採用後、残り5メートルでラインアウトを得た早稲田は、モールからチャンネル0を3連続で攻め、15分、大峯が左サイドを突いて左中間へトライ。コンバージョンも成功し、早稲田が17×22と逆転した。

画像 18分、同志社はノットリリースザボールのPKにより、ハーフウェイを越えた位置でラインアウトを得たものの、ジャンパーの八木のパスがバウンドし、SHに入っていた大越元気がノックオン。早稲田は20分、ハンドの反則で敵陣22メートル過ぎまで進出し、21分、ラインオフサイドのアドバンテージが採用されたところでショットを選択。小倉が手堅くポール間を射抜き、リードを8点に広げた。23分、同志社は小倉に土井がタックル、こぼれ球を獲得したが、ほどなく左チャンネル1、秦がクラッシュしたブレイクダウンでノックオンしてしまう。プレーの精度が少し落ちてきたか。24分、敵陣10メートル過ぎ左でスクラムを得た早稲田は2次に21−10−14と右へ振った。小倉のカットパスをもらった荻野が空いていた裏へキック。戻って処理する同志社の選手が弾んだボールを頭上で取り損なったイーブンボールに、チェイスの滝沢が追いついた。そのまま右中間で押さえるトライ。コンバージョンの2点を併せて17×32となった。

画像 同志社は28分、早稲田のスクラムにプレッシャーをかけ、敵陣でターンオーバー。追撃機がめぐってきた。右チャンネル1、海士が途中出場の右FL布巻峻介の強烈なタックルで地面に磔、ノットリリースザボールに陥れられたものの、速攻した早稲田のパスミスにより、マイボールとした。大越が右裏へキック。松井が追うシーンにスタンドがどっと沸いたが、早稲田は深津と右CTBへ入っていた山本龍平が戻り、深津がインゴールで押さえてドロップアウト。難を逃れたかに見えたが、22メートルライン手前のチョロキックで攻めようとしてハンドリングエラー。同志社ボールになった。3次、21−22−12の左展開で木村がスピードに乗りながら途中出場のSO渡邉夏燦のパスをもらい、ラインブレイク。32分、オフサイドのPKを速攻した3フェーズ目、21−22−14の右展開で、広がり切れなかった早稲田の防御の隙を衝き、松井が右隅から右中間へ回り込むトライ。渡邉のコンバージョンも成功し、8点差に追い上げて望みをつないだ。しかし、そこまでだった。早稲田も37分、敵陣22メートル地点のラインアウトでノットストレートをとられるミスがあり、最後まで追加点を挙げられないまま。ラストワンプレーで同志社は敵陣へ攻め込み、PKを続けて速攻した土井が22メートルへ入ったが、直後、渡邉の右リターンパスをもらった途中出場の左PR趙隆泰(ちょ・りゅんて)が強烈なタックルを浴びて、ハンドリングエラー。早稲田がタッチへ蹴り出したところで試合終了の笛が鳴る。24×32、早稲田が逆転で同志社を下した。


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画像 まだ春のオープン戦の段階なので、勝ち負けよりも内容。そして、チームが仕上がってくれば解消されるであろうミスは大目に見て、目前のパフォーマンスから今年のチームが秘める最高の可能性を想像、探索していくのがこの時期の試合の見方だと思う。そういう意味ではお互いに実のあるゲームだったといえるのではないか。まず、敗れた同志社から。早稲田絡みの試合で挙げると、昨年の対抗戦で接戦を演じた青山学院を思い起こさせた。前半、タックルをビシバシ決めて、早稲田のアタックのリズムを消し、反則を誘ってディフェンスから流れをつかんでいったのである。とくにFW2列3列の守備には光るものがあり、山田、八木、土井、田淵、秦の5人は善戦の立役者として高く評価したい。会場で配布されたメンバー表に名前のあったbW末永健雄は欠場。攻守に高いレベルを誇る彼が加わればさらに充実するのではないか、という期待を抱かせた。後半、同志社は全般にタックルが甘くなったが、この点については早稲田の評価を記す際に後述する。スクラムは劣勢だったとはいえ、ターンオーバーするシーンもあり、こちらもまだ強くなるという印象。海士、安井、右PR才田智の顔触れならめちゃくちゃなやられ方はしないとみていたけれど、その通りだった。大学界トップクラスのルースヘッド、北川賢吾を欠いてこれだけやれれば上々という見方もできよう。アタックのほうは内へ防御を集めて外で勝負するプランがうまくいくシーンが少なかったとはいえ、ここは日を追って整備されてくる部分である。BKのプレーでは後半32分、最終的に松井のトライへ帰結した左展開における木村の突破を評価したい。昨年11月の京産戦あたりから木村のすれ違いのブレイクを武器にしていた同志社。ボールを動かす中で縦系に強い木村をどう使うかが、決定的な場面の数の多寡につながってくると思う。彼は守りもよく、そのプレーは、トヨタのCTB山内貴之を彷彿とさせる。いずれにせよ、同志社は関東の強豪相手にも十分やれるという手応えを得たに違いない。

画像 早稲田は同志社の積極的なディフェンスに梃子摺った。アタックの際、サポートの遅れが散見され、慌てて急行して整備されないブレイクダウンになってしまうケースが多々あったが、ゲームを重ねるうち、どこでゲインできるかを読めるようになれば、おのずと改善されるだろう。そこで少人数で有効に立ち回り、きっちりボールが出せれば、早稲田らしさが存分に発揮されるはず。アタックの形は昨年のコンセプトを踏襲していた。両WTB深津と荻野が比較的フリーに動き、ピッチ中央のラックでは左右にラインを作る中、SHの周囲に複数が並んでシェイプの陣形を作る。このシェイプのところで後半、同志社にタックルミスが目立つようになり、それが勝敗を分ける決定打になった。これには後半から投入された平野の働きが大きかったように思う。岡田が大学界でトップレベルのハーフであることは自明だが、U20でJWTへ参戦、チームへ合流してまもないこともあり、現時点では平野のほうがチームにフィットしていた印象。同志社は前半と同様、果敢に詰めようとしていたが、一瞬、仕掛けを入れてタメを作る平野のリズムに合っていなかった。時間差攻撃を入れられたようになったのを尻目に、早稲田はいい姿勢でパスをもらったボールキャリアーがコンタクトの芯をすべて外し、前へ出た。内側でブレイクできれば、あとは早稲田の独壇場である。時期的にチームが未成で連係ミスがあり、突き放すことはできなかったけれども、前半にリードを許しても動じない冷静さを評価したい。昨年までのレギュラー、キャプテンに就任した大峯、bW佐藤穣司、岡田、小倉、深津、飯野、荻野がそれぞれ存在感を示したが、ピックアッププレーヤーにはそれ以外の2人の名を挙げたい。BKからFBの滝沢。パスとラン、キック処理、どれをとっても安定していて、かなり水準の高い選手だ。このポジションには藤田慶和がいるが、藤田が代表へ召集されている期間、滝沢がきっちり穴を埋めると予想する。役者が揃う早稲田のバックスリーにおいて、滝沢はスーパーサブとして重宝されるだろうし、あるいはCTBへ転向させる手もあるかもしれない。FWからは池本。後半に2度、裏へ抜けるシーンがあった。FWとは思えない足の速さの持ち主で、昨年の選手名鑑を繙くと50メートルのタイムは6秒1。……WTBやん。スピードに優れるFLといえば、卒業してNTTコムへ入った金正奎の後釜として期待せずにはいられない。バックローも競争が激しいが、出場すれば池本は必ず観客のハートをつかむプレーをするはず。関東の春季大会を観戦するかたは、アタックの陣形に目をやる中で、あらかじめ彼に注目しておくといいだろう。

付記 本文中、選手名の敬称は省略としました。

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