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zoom RSS 80分間ノンストップの大熱戦は大東に軍配 敗れた法政にも光明あり〜関東大学リーグ戦 第2節

<<   作成日時 : 2014/09/24 06:00   >>

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画像 9月21日、秩父宮では関東大学ラグビー、リーグ戦と対抗戦がそれぞれ1カードの計2試合、組まれていた。今回、TV観戦記として第1試合の法政vs大東戦を記すが、目まぐるしい攻防が80分間、ノンストップで繰り広げられて非常に面白い試合だった。TVで観ていても思わず声が出るくらいだから、現場に居合わせた人はジェットコースターに乗っているかのような大興奮状態だったのではあるまいか。法政と大東、ともに力をつけていてプレーの質が昨年より上がってきてもいる。そういう意味でも見どころの多い試合だった。


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 【●法政大学27×47大東文化大学○】

 前半3分、大東が先制した。ノックオンオフサイドによる敵陣22メートル過ぎのラインアウトが起点。近場を連続して攻めたピッチ中央のラックから、SH小山大輝が左斜めにギャップを切り裂いていく。一瞬の加速に優れる小山らしい、左中間へのトライだった。大東は8分にもトライを追加する。オフサイドのPKで得たハーフウェイ過ぎのラインアウトから左展開、左CTB梶本嵩顕が縦を突いたあと、9−10−14−15と左順目に振った。10と14のあいだに1人デコイが入り、外にはまだ1人が控える形。FB大道勇喜が、ディフェンスが完全に対応し切れずに市松模様で立っていたギャップを突破し、左中間へ到達した。

 コンバージョンも連続成功し、0×14。最初の被トライはターンオーバー直後のノックオンオフサイド。次の被トライはリスタートを敵陣で獲得、22メートルまで到達しながら左WTB半井優太がタッチ際で内へ戻したパスをbWテビタ・ツポウにインターセプトされた直後、オフサイドをとられたのが発端と、法政にとってはいずれももったいない思いがあとに残る失点だった。しかし10分、法政は相手ハンドリングエラーにより、敵陣22メートル手前中央でスクラムを得る。9−10の左、小山にパスコースへプレッシャーをかけられたものの、SH金子峻大がSO北島誠也へ無難につないだラックからピッチ左端まで振ったあと、右へ折り返して右PR越田勝利がクラッシュしてガットでbW増田和征へ手渡すなど縦を織り交ぜ、6次には右LO川地光節が空いた左サイドを突いて残り5メートルへ。12分、そこから9−10−15−14と右へ展開してフィニッシュした。右WTB戸室達貴ら2人にコンタクトされながらオフロードパスを通したFB犬飼涼二が見事。右WTB藤崎匠が右隅へトライ(コンバージョンは不成功)。さらに13分、リスタートキャッチからワンパス、川地が縦を突いて前進し、左順目を攻めた2フェーズ目に鮮やかなトライを挙げる。9−13−15、真後ろに近い位置でパスをもらった犬飼がショートサイドのわずかなスペースをスピードに任せて抜け、右リターンパスをもらった13番、金原賢が左中間へ駆け込んだ。

 ゴールの2点を併せ、12×14、2点差に迫った法政が俄然勢いづく。16分、9−2−5の右展開は右FL篠原祥太に詰められてクイックハンズパスを放したHO小池一宏、川地のアングルチェンジの両方に惚れ惚れ。次フェーズの右展開で犬飼がノックオンしたものの、大東のペナルティによるアシストもあり、法政がエリアで優位に立つ。21分には大東が9−10−14の右展開から左へリターンパス、SO川向葵のポップパスをもらった小山を半井が捕まえ、4人くらいが一気に乗り越えてターンオーバーした。ここで小山がノットリリースザボールをとられていて、アドバンテージ採用後の22分、法政は敵陣22メートルでラインアウトのチャンス。5次の右チャンネル1でツポウが上体へのタックルと同時にもぎとった大東は、26分にもゴールラインを背にした守りで右LO鈴木秀明が左チャンネル1、右FL堺光弘に低く刺さってタックル成立のノットリリースザボールを得るなど好守備を見せたが、自分たちも反則を犯す。主導権を握っていたのは引き続き法政だった。

 そして32分、法政はノットリリースザボールのPKで残り6メートルのラインアウトと絶好機を迎える。左FL松村拓海がスローをキャッチしてモール。小池が右ショートサイドへ飛び出し、右中間へなだれ込んでいった。大東は小山と途中出場の右PR蛯名崇博が2人がかりで阻み、ヘルドアップインゴールでしのいだが、法政は残り5メートル右でスクラムとなおチャンス。34分、ここから9−10−23−11、左CTBへ入っていた井上史也がロングパスを通して左端までボールを運び、金子が仕掛けを入れるような間合いを作った右チャンネル1、松村が走り込んで左中間へ逆転トライ。この場面は2人が挟み込むように止めに来た下へ潜り込んだ松村が巧かった。ゴールも成功し、5点差とした法政はその後もテンポのいいパス回し、速い旋律をノンストップで奏でるバイオリンコンサートみたいなアタックで大東を翻弄。39分にはプレーオンザグラウンドのPGを追加し、22×14、法政がリードして前半を折り返した。

 後半2分、法政は倒れ込みのPKで敵陣へ進出したものの、ラインアウトでノックオン。自陣22メートルと10メートルのあいだ左でスクラムを得た大東は4フェーズ目、持ち前の決定力が炸裂する。9−10−14の右展開。川向がカットパス。内側の強い選手に寄っていた法政は戸室にスペースを与えてしまっていた。戸室がゲインし、追尾タックルを受けながら左へ放したオフロードパスをキャッチしたのは、右CTBウィリアム・クルーガーラトゥ。4分、中央へトライ。小山のコンバージョンも成功して1点差に迫る。7分にも大東はオフザゲートのPKにより、敵陣22メートル近くでラインアウトの好機。手前にスローを合わせたあと、9−5−2の右。HO柴田魁がリップで後続へつなごうとする面白いプレーを使ったが、ノックオン。しかし、このスクラムからキックを蹴らず、自陣から攻めた法政の2フェーズ目、9−8−5と左へつないだところでツポウがボールを強奪し、6次の連続攻撃で仕留める。4対3のオーバーラップができていた左の狭いほうへまわし、9−10−12。梶本が真後ろへ放し、左WTBホセア・サウマキが内へ切れ込んでラインブレイクした。11分、左中間から中央へ回り込むトライ。コンバージョンの2点を併せ、22×26。大東が逆転した。

 法政は15分、ダイレクトキックで得たハーフウェイ手前のラインアウトでノットストレート。2度続けてのラインアウトミスである。このスクラムから8−9−10−11と右へ展開した大東、サウマキに対し、法政は半井が足を持ち上げてしまうデンジャラス・タックル。大東は敵陣22メートルのラインアウトからチャンネル0の近場を集中して攻めたあと、スペースのある左オープンで仕留める。9−10−13、クルーガーラトゥが、スライドの勢いが余って両肩を早く合わせた金原をカットインで外して前進し、左順目にラストパス。サウマキが左中間へトライ。金原をかわしたクルーガーラトゥに対し、法政は内側から1人タックルに行っていたけれども、ポジショニングが遅かったか。ただ、小山のゴールは左のポストに嫌われて不成功に終わった。

 法政は21分、リスタートをキャッチした大東が蹴り返さずに攻めた4フェーズ目、9−2−1と左へつないできたところで、増田が左PR本間優にタックル。すかさず立ってジャッカルしてノットリリースザボールに陥れた。ところが、PKがタッチインゴール。スクラムのFKを速攻した大東から即座にターンオーバーして再攻撃、今のキックミスを帳消しにするべく攻め立てた法政だったが、9−2−11と左ショートサイドを短いパスでつないだ22分、半井が小山のカバーディフェンスに捕まってタッチへ出されてしまった。自陣10メートル手前でラインアウトを得た大東は、3次の左展開で敵陣へゲインしたラックから右の折り返しで仕留める。小山が右へ引っぱり、防御を寄せる絶妙の間合いを作ったところに川向がギャップを狙って加速した。きれいに裏へ突き抜けて左へラストパス。24分、FBへ入っていた岡新之助タフォキタウが左中間へトライ。コンバージョンも決まり、22×40、大東のリードが広がる。

 大東は30分、敵陣10メートル過ぎのラインアウトを起点に連続攻撃。左チャンネル2のツポウからノーラックで7−1−6と左へ回し、ディフェンスを集めたあとの5次、右へ大きく展開。岡が右中間インゴールへ到達したが、藤崎の追尾タックルを受けてグラウディング寸前にノックオンした。命拾いした法政はアーリーエンゲージのFKを速攻。タックル時の大東のノックオンにより33分、自陣22メートル内中央のスクラムから途中出場のSH大政亮が右サイドへ仕掛け、篠原のタックルに倒されながらポップパス、1−20とつなぐ。漢字検定に凝っている人なら下の名を「ところてん」と読んでしまいそうな途中出場のbW宮崎心太が、敵陣10メートルと22メートルのあいだまでビッグゲインした。しかし大東はサウマキが宮崎にタックル、すぐに立ち上がってポイントを乗り越え、鈴木がボールを奪って右へ展開する。ところが左CTBへ入っていた相馬諒がハンドリングエラー。33分、そのボールを半井がインターセプトするような形で手中に入れ、左中間まで走り切った。コンバージョンは不成功に終わり、27×40。2トライ2ゴールとハードルは厳しいものの、華麗なパスラグビーで一気に取り切る力のある法政なら、まだ逆転の可能性は残されていた。リスタートをキャッチした法政はボールを動かしながらディフェンスの穴を狙っていくアタック。敵陣へ入った36分、小池が右サイドを抜けて、左へサポートした宮崎が残り8メートルまで迫った。大東は戸室が宮崎にコンタクト、後方へこぼれたルーズボールに篠原がこぼれ球に反応し、川向がタッチキック。当座のピンチを脱出する。

 法政は敵陣22メートル手前から再攻撃。ただ、リスタートから蹴らずに敵陣奥まで攻めまくった直後だけに、さすがにヘロヘロである。リロードが遅れてアタックに参加するのはリザーブ出場組と本当にタフな奴だけになってしまっていた。そのような有効性に欠ける攻めでオフサイドのPKをもらえたのは、僥倖としかいいようがない。ところが、タッチインゴールを蹴ってしまう。この時点で大東の勝利は決定的になった。39分、法政がオフサイドのPKを速攻、13−2−19とつないだところに大東は、柴田が強烈なタックルをお見舞いする。ツポウも加わってポイントを一気に乗り越えると、左FL長谷川峻太がその場に残されたボールを拾い、自陣から中央まで走り切るトライ。コンバージョンの2点を併せ、27×47としてけじめをつけた。




 テンポのいいランニングラグビーでテリトリーを蹴らずに走り回った法政。試合終了の笛が鳴ってグラウンドに倒れ込んだ姿は、このごろ流行している言葉「出し切った」状態そのものだった。アタックは順目主体で、そろそろ折り返すだろうという局面でもショートサイドを攻める。ショートサイドでボールキャリアーの背後からFBが現われるシャドウプレーを使ったのはユニークだった。大学レベルならかなり有効な戦術だと思う。そして順目に相手の注意が向いたところで、小池、川地、増田といったFWのランナーが逆目や縦の狙いごろを適切に判断して、走り込んでくる。クイックボールが次々と出る順目のアタックに裏をかくような個々の判断が入ってくるのだから、守る側をすれば厄介である。しかし、この流麗なアタックも接点の整備があってこそ。2人目の寄りが素早く、ボールの真上のスペースにさっさと立って、相手がボールへ絡むのを防いだ。このサポートの迅速さが昨年とはまったく違う。さすがに後半は寄りが遅れ、リズムが悪くなるシーンも増えたが、魅力のあるラグビーをするチームができてきたというのが第一印象。シーズン序盤はどのチームもディフェンスが未整備で攻撃力のあるチームのほうが有利という傾向があるので、前半節に強敵相手との対戦が続く法政は、このスタイルでガンガンぶつかっていくほうが勝つ可能性が高いと思う。今回は、大東も決定力のあるチームだから敗戦もやむなし、という評価でいい。ただ、大事な局面におけるラインアウトミス、PKでノータッチを蹴るミスは悔やまれる。あと、大量失点を喫したとはいえ、ディフェンスは今の段階ではまずまずかもしれない。大東の強い選手に寄せられてしまうのは仕方がない。接点における寄りの速さはディフェンス時も同様。この特徴を生かして球出しを遅らせ、相手のリズムを狂わせて守備側のペースへ持っていく時間帯が後半も続くようにしたいところだ。ピックアッププレーヤーは先述した縦の判断に優れるFW3人、小池、川地、増田。とくに小池はハンドリングも良好で攻撃のキーマンになる存在だ。BKはまずロングパスに見どころ十分の井上。前半6分、金勇輝が右膝を負傷したことによる交代出場だったが、欠損した印象をまったく与えないだけのパフォーマンスを示した。半井、犬飼も動きと判断の良さが目立った。もちろん、このテンポのラグビーをこなす以上、金子とリザーブ出場の大政、2人のハーフも技能者として高く評価しなければならない。

 大東は2トライを先制したあと、攻め込まれたストレスに起因するような反則を犯して法政を乗せてしまった。この点は反省しなければならない。しかし後半、法政のフィットネスが衰えてきたところで強いランナーが真価を発揮、逆転勝ちした内容はしたたかだったといえよう。ディフェンスではタックル後、すぐに立ち上がってオーバーする動きが良好。法政の2人目が遅くなった後半のターンオーバーは流れを自軍へと引き寄せた。ただ、法政が順目へスパスパと展開した前半の守りを見ていると、内側を締めすぎの感。大学ラグビーはもともと内寄りにポジショニングするものだし、法政の突然のアングルチェンジが怖く、1度でいいのにシザースやリターンパスを繰り返したアタックに合うシーンもあったから、指摘するほどのこともないかもしれない。魅力を感じるとともに大事にしてほしいと思ったアタックはセットピース、とりわけラインアウトの1次だろうか。少人数で構成し、レシーバーの小山のパスを篠原がもらう場面が多い。国内外のトップレベルで流行しているのはクイックモールや細かいつなぎでFLがサイドへ出て、外にSHがいるという陣形。小山の突破力を考えると、FL→SHの順番のほうがいいかなと個人的には思うが、いずれにせよ、このFLの使い方はオープン側でオーバーラップを作る下地になる。後半8分にノックオンで頓挫したものの、9−5−3とショートパスで縦、リップでつなぐというオプションも見せており、これものちの布石として有効。ラインアウト起点の若いフェーズでミスせず、決定力のあるランナーにスペースでボールを持たせるプランを遂行できれば、今後、骨のある相手と戦った場合にもトライを次々と奪えるだろう。総評としては、順調に力をつけていて、これからの戦いぶりから目の離せないチームという印象。ピックアッププレーヤーは小山。球さばき、スピードを生かした突破、ゲームを読む力、ディフェンスにおける機転、バッキングアップの確実性、すべてにおいて優秀なハーフである。川向も状況判断がよくなってきた。このHB団がどこまで成長するか、興味は尽きない。長谷川、ツポウ、サウマキ、クルーガーラトゥ、体を張らせれば天下一品の柴田ら、ほかにも魅力ある選手は大勢いる。楽しみばかりが膨らむ法政戦の勝利だった。

付記 本文中、選手名の敬称は省略としました。

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