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zoom RSS 相手の裏をかいた縦攻撃に冴え 法政、中央を下して初勝利〜関東大学リーグ戦 第3節

<<   作成日時 : 2014/10/02 06:00   >>

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画像 関東大学リーグ戦、第3節のTV観戦記は八王子の上柚木公園陸上競技場でおこなわれた中央vs法政戦について。先週、法政は大東に敗れたとはいえ、好内容のゲーム。復活の足音が確たる響きであることを内外に示した。むろん、大東も順調に力をつけている。個別のカードで有利不利の下馬評が一方のチームに偏ることはあるとは思うが、関東大学リーグ戦は流経、東海、大東、法政、中央の5校が、結果は試合をしてみなければわからないという緊張関係にあるといえよう。今年の関東大学リーグ戦は例年にも増して面白い。黄金カードと思われる流経vs東海(11月1日、たつのこフィールド)、流経vs大東(11月15日)がJ−SPORTSの放映予定から漏れているのが残念である。


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 【●中央大学27×37法政大学○】

 前半1分、中央がSO浜岸駿輝のDGで3点を先制。法政は4分、ノットリリースザボールのPKにより、敵陣22メートル過ぎでラインアウトの好機を迎えた。右LO吉村公太朗がキャッチできなかったものの、後列に並んでいた右PR越田勝利がボールをキープし、3フェーズ後、9−10の右、SO北島誠也がラインブレイク。サポートした左LO川地光節につないでチャンスが拡大しかけた。この場面、法政の幅広いアタックを警戒した中央は、外のパスコースを塞ぐことに意識が向いて、肝心のボールキャリア、北島に対するノミネートがあやふやになってしまっていた。しかし6分、左チャンネル1でノックオン。一頓挫した法政はタッチキック後、敵陣10メートルのラインアウトで仕切り直しとなる。手前にスローを合わせて9−10−4の左展開、北島のフラットパスをもらった川地がすれ違いで前進したのを皮切りに、連続攻撃。川地は10フェーズ目、SH金子峻大が左にパスアウトしたボールをもらった際にも、外側へスワーブするような柔らかいランで非凡な才能を見せつけた。最後は近場のチャンネル0で防御を内側へ寄せ、オーバーラップができた左へ9−10−2−11と展開する。10分、左WTB今橋昇大が左コーナーへトライ。3×5、法政が逆転した(FB犬飼涼二のコンバージョンは不成功)。

 中央は14分、モールオフサイドのPGで6×5とし、18分には法政がハーフウェイ手前右端のスクラムから左順目を攻めた2次、デコイの入った左チャンネル1、川地に浜岸が好タックル。左FL山下諒之が絡んでノットリリースザボールに陥れ、敵陣22メートル内でラインアウトのチャンスをつかんだ。ところが、タップしたボールをキープした直後のチャンネル0でサポートプレーヤーが総倒れ。ノーラック状態となり、川地にボールを奪われてしまった。川地はハーフウェイまでゲインし、吉村へつないで敵陣10メートルへ。深いラインで9−10−15と右へ振ったあと、左チャンネル1、金子が走り込む吉村に放したパスがスローフォワードとなったが、法政はキックキャッチから右へ横走りした今橋のカウンターランを皮切りに再びチャンスを作る。5次、金子が左へさばいたところにHO小池一宏が走り込んで突破、右にサポートした右FL堺光弘へつないで残り10メートル。次の左展開は今橋が余るオーバーラップでフィニッシュになりえたものの、9−10−2、小池がノックオンしてしまった。それでも地域の優位を保った25分、法政がトライを追加する。キック処理の3次、ピッチ右のラックから9−10−2、北島がスペースを抜けて裏へ出て、小池が中央へトライ。コンバージョンも決まった。しかし中央は、法政がリスタートの捕球に拙さを見せたのにつけ込んで敵陣でマイボール、近場でモールを狙う構えから29分、9−10−15と後方を通した右展開でFB鈴木健士郎がゴールラインへ肉薄する。北島に止められたあと、SH長谷川新波が左サイド、金子を外して右中間へトライ。ゴールも成功し、13×12、中央が再びリードを奪った。

 だが、法政は32分にノットロールアウェイのPGを返す。そしてリスタートを右へ短めに蹴ってマイボール獲得を狙った中央のノックオンにより、自陣10メートル手前左でスクラムを得た法政は、ここからアタックを継続してインゴールまで到達した。2次の右チャンネル1、川地がいいスピードでボールをもらったのが効いた。5フェーズ目に9−10の左、北島がパスダミーを入れて防御をたっぷりと引きつけ、ピッチ中央へ躍り出てきた右WTB藤崎匠へパスを放す。35分、藤崎が左中間へトライ。さらに法政は36分から38分にかけてキックオフリターンから連続攻撃し、きっちりトライに仕上げてみせた。敵陣10メートルへ達した左チャンネル1、越田の縦の強さ(6次)、左チャンネル1、咄嗟にズレてもらって前へ出る小池の巧さ(11次)と惚れ惚れするシーンがあり、小池のゲイン後は4フェーズに渡ってFWがピック&ゴー。38分、右サイドを突いたbW増田和征がスピンを使って相手の圧力を逃がし、ゴールポスト下へトライ。コンバージョンも連続成功し、13×29となった。

 中央としては、このリスタートを法政が捕球ミスし、左へ振って11番、高悠也が敵陣22メートル内へ入ったあと、9−1−8と右へつないだところでbW山本将也が左PR黒田圭汰のタックルに倒され、増田に絡まれてボールを放せなかったのが惜しい。1本取って終わりたかったところだろう。しかし後半4分、中央は自陣22メートルと10メートルのあいだのスクラムを起点とする連続攻撃で取り切ってきた。20−10−15−14の右展開でゲインした右WTB伊藤大地が、増田に倒されながら左へボールを浮かし、サポートした右CTB笠原開盛が右中間からポスト裏へ回り込むトライ。コンバージョンも成功し、中央が9点差に迫ったが、法政は8分、敵陣10メートルと22メートルのあいだ右のスクラムから仕留めてきた。3次、9−2−14の右展開で藤崎が敵陣奥へ入ったあとは、FWが主体。チャンネル2から1、そして0へ移行し、増田が左サイドを突いて右中間へ。ゴールは不成功に終わったものの、20×34とした。

 以降、法政がボールを保持する時間帯が多く、中央はといえばFWの動きが鈍って接点がやや淡白になっていた。それでも中央は追加点を許さず、しばらく膠着した時間帯が続く。法政は26分、高のキックキャッチミスにより、ハーフウェイ過ぎ右でスクラムを得た。9−10の左、北島がラインブレイクし、右へリターンパスを放す。左CTB井上史也がノックオンしていなければ、と惜しまれる。しかし28分、北島が冷静に地域獲得のグラバーキックを左タッチへ蹴り、流れを整えた。ただ、31分、オフサイドのPGは不成功に終わった。

 このドロップアウトのキックをキャッチしてワンパス、北島が縦を突いた法政だったが、中央はポイントを乗り越えてターンオーバー。20−10−19の縦から、途中出場のSH住吉藍好が右へ仕掛けてスイッチの縦で1人が入り、さらに左PRへ入っていた床田裕亮とつなぐ。ここで床田のポップパスをもらった住吉がステップを切りながら快速を飛ばし、一気に残り5メートルまでゲイン。いつぞやの花園、光泉高校時代に日川高校と対戦した際、“球技者”としての才能を如何なく発揮した姿が甦ってきた。以後、近場で勝負した中央は33分、右LO井坂健人が左サイドを突き、ピラー(サイドに1人目として立つディフェンダー)がラックへ入ったのとすれ違いに左中間へ。コンバージョンも成功、27×34として逆転に望みをつなぐ。リスタートで法政がマイボールを狙うもエラー。攻撃権を得た中央は2フェーズ目、20−10−12−15と後方を通して右へ振った。しかし法政は、デコイランナーに目もくれず、今橋が鈴木にターゲットを定めてラッシュし、両太ももを抱えるもろ手狩りタックル。乗り越えられそうになった鈴木がハンドを犯し、アドバンテージ採用後、法政はショットを選択する。40分、犬飼が勝負を決めるPG。27×37、法政が中央を下し、今季初勝利を挙げた。




 中央は後半途中、フィットネスが低下した。リザーブをうまくやりくりして巻き返したが、もう少し早目に追い上げたかったか。個々に見るべきところのある選手が多く、素点の高い、奥深さのあるチームというのが第一印象。敗因の1つはディフェンスだろうか。先週、大東相手にクイックラックで順目に振りまくった法政のゲームを観てしまうと仕方のない面はあるが、意識が外に向きすぎて、SOの北島に対するケアが薄かった。前半の入り、北島のラインブレイクシーンをちょっと詳しく記述したけれど、それ以外にも気になる抜かれ方がいくつか。前半24分、法政が敵陣22メートル手前のラインアウトを起点に攻めた3フェーズ目の右展開、通常は少数vs少数のブレイクダウンになるピッチ右端で人数をかけてファイトしたのを見ると、外のポイントでターンオーバーを狙う思惑があったのだろう。その作戦には好感が持てるが、外へ意識が向く余り、内側の突破を許すと、あとが苦しい。ただ、川地と小池の突破に関しては、やむを得ないケースも混じっていて、そこを過度に責める気にはなれない。それ以外のFWフェーズの縦に対しては少々のデコイランナーに惑わされない面もあって、対応力は水準に達していると思う。全体的な流れとして、攻撃時間の長いほうが勝つというゲームだったと思うので、風上の前半、もう少し敵陣で攻める時間を増やす組み立てをしたほうがよかったか。アタックは9番近辺にFWが複数並ぶシェイプの形から始めていた。ここでモールを組むオプションもあり、防御を内側へ集めて外というオーソドックスなプランだったと推察する。法政が接点であまりファイトしてこなかったので、チャンネル0のピック&ゴーをもっと徹底しても面白かったかもしれない。

 法政は、ワイドに振ってくると予想したであろう中央のディフェンスの裏をかくムーヴが冴えた。先週の大東戦における法政には、ボールを動かして相手防御をストレッチしたあと、内側のスペースを狙う意識が感じられた。それを早いフェーズで入れればいいだけなので、別に難しいことではない。この日も小池、川地、増田が大活躍した。この3人のFWプレーヤーはちょっとした旋風を巻き起こしそうだ。ズラしてもらうのが得意で、スペース感覚に長けてハンドリングが巧みな小池は、現ヤマハのHO日野剛志が同志社の4年のとき、宮本勝文新監督が提唱した「やって楽しい、観て楽しい」ムービングラグビーのもと、大ブレイクした姿と重なる。川地の柔らかいラン、増田の機を見るに敏な激しさにも何度か唸った。BKでは北島。前述したように中央の守りが彼に対するケアを疎かにしていたので、ラインブレイクにせよ接近プレーで間合いを作るにせよ、やりたい放題だった、という見方もできるが、相手防御を崩す数々のプレーにセンスを感じた。現トヨタのOB、SO文字隆也のプレーをしょっちゅう映像で観て研究してるっぽい、と思ったのだが、実際はどうなのか? あと、このチームは金子と大政、2人のハーフのレベルが高い。FWで主将のバックロー西内勇人、BKではCTB金勇輝(きむ・ゆんひ)、WTB半井優太と主力のケガが相次いでいるが、欠落した印象をまるで与えない内容に好感。1年前のチームとくらべて、格段にスキルフルになった。こういう攻撃的で楽しいラグビーをやると、上達が早いのか。とにかく、各選手が必要な技量をきっちり身につけていると感じた。課題を挙げると、リスタートのキャッチ。中央も不安定だったが、むざむざと攻撃権を与える場面が多々あり、さらなる強敵との対戦でつけ込まれる懸念を抱かせた。

付記 本文中、選手名の敬称は省略としました。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
楽しく読ませてもらいました。中央も力をつけてきていますね。法政の高速ラグビーは、ここ何年か見れなかったので、見れて感激しました。両チームとも応援しがいがあるので、さらなるレベルアップを期待します。
T
2014/10/03 09:25
 お読みくださったこと、そしてコメントに感謝申し上げます。中央は2季前まで個人技頼みの傾向があったのが、チーム一体となってラグビーをするようになった印象でしょうか。法政はいい感じになってきましたねえ。故障者が戻ってきて、シーズン終盤に個々がレベルアップすれば――うーん、ワクワクします。
なぎさ
2014/10/03 23:08

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