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zoom RSS 摂南、パワフル! 開幕白星発進 京産はミスが響く〜関西大学Aリーグ 第1節(1)

<<   作成日時 : 2015/10/02 05:55   >>

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画像 関西大学Aリーグは9月27日、東大阪市花園ラグビー場に全8チームが集結し、第1、第2グラウンドに分かれた計4試合で幕を開けた。今回はJ−SPORTSで放映された第1試合、京産vs摂南について記す。

 例年、開幕戦に足を運んでいたけれども、さすがに徹夜明けはきつく、録画観戦となった。前夜、ラグビーW杯のイタリアvsカナダ、南アフリカvsサモア、イングランドvsウェールズを観ていたせいだ。前回大会はNZ開催。時差が少ない分、国内ラグビーにも出かけることができたのだが、今回は、W杯のLIVE中継を優先してしまうとそういうわけにはいかなくなる。

 4年前を思い出した。W杯NZ大会の期間中に開幕した関西大学Aリーグでは、天理大学が連覇を目指していた。戦力が突出していて、関西優勝は間違いなし。大学選手権のベスト4以上に行けるかどうか、関東勢と戦える材料を発見できるか否かに注目して、開幕の天理vs京産戦を観た。このとき、天理のSOは現在、ジャパンのSO/インサイドCTBとして活躍する立川理道。天理は大学選手権で準優勝の結果に終わったが、決勝の帝京戦は圧倒的不利の下馬評を覆し、後半、1度は同点に追いつく大善戦。その時間帯になると、涙を流しながら観ていた。ジャパンが南アフリカを破った試合も当然、泣きながら観たけれど、それは僕にとって4年ぶりのことだった。


    ~~~~~~~~~~

 【●京都産業大学26×34摂南大学○

 最初にチャンスをつかんだのは京産。前半3分、ノットロールアウェイのPKにより、残り10メートルでラインアウトモール。コラプシングのアドバンテージが採用された5分、残り5メートルの位置のラインアウトモールでトライを奪いにいった。しかし押し切れず、右チャンネル1を攻め続けた3フェーズ後、角度を変えて入ってきた左FL眞野拓也がノックオン。SH吉住風哉のパスが若干、低かった。このスクラムで京産は左PR金亨志(きむ・ひょんじ)がアングルの反則をとられたものの、9分、ハンドのPKを得て敵陣22メートルを超えた位置でラインアウトと、再び好機が到来。ところが7次、カットパスを駆使した9−10−8の左展開でbW山本湧太が、猛然と詰めてきた右WTB藤井雄大のタックルに刺さられてノックオンした。

 お互いにディフェンスで激しく前へ出て相手のミスを誘い合い、決定機の生まれない時間帯がしばらく続いた。17分、摂南はキックカウンターの4フェーズ目、自陣10メートル付近で9−10−3−10とループを使った右展開でギャップを抜こうとした。しかし倒された際、いったんボールを離さないタックル成立のノットリリースザボールをとられる。京産はFB森田慎也が距離のあるPGを狙った。ボールはポストの左を通過し、ドロップアウトで再開。京産はキックキャッチの2次、左展開で右FL李智栄(り・ちよん)がパスを捕れず、摂南ボールとなった。ここでクイックボールが出ていればスペースは十分、摂南はビッグゲインが叶ったと思う。しかし、左LO中庭由尋がさばいた左チャンネル1、右LO南野勇人が落球し、京産ボールに。京産は9−10−15と右へ回し、森田がキックを蹴る。このボールが藤井に当たってタッチを割り、21分、京産は敵陣22メートル手前でラインアウトのチャンスをつかんだ。22分、モールの横入りにより、残り5メートルへ。ラインアウトモールを皮切りにFWが体を当てる左チャンネル1を4次に渡って繰り返したのち、9−10の左で前中がインゴール左隅へグラバーキックを蹴る。23分、チェイスの左WTB松井匠がボールを押さえるトライ。相手FBが防御ラインに加わって裏が空いていたのを前中がよく見ていたし、松井との意思疎通もできていたようだ。

 角度のあるコンバージョンを森田が決め、7×0。摂南は27分、敵陣22メートル手前でラインアウトを得た。左LO矢野泰成にスチールされたあと、吉住風のキックをキャッチしたカウンター攻撃の5次、9−10の右、ラックサイドの立ち遅れを狙ってSO徳田颯馬が走り込んだのはいいプレーだったが、裏へ蹴ったキックのボールがデッドを割ってしまった。京産はキックの位置、自陣10メートル中央でスクラムを選択し、アングルのPKを得てピンチを脱出した。

 摂南は31分、ハーフウェイのラインアウトから2−4−9−10−8の左展開、bWセコナ・トプイが力強く前進したのを皮切りに、敵陣へ攻め込んでいく。33分、ラインオフサイドのPKにより、残り5メートルでラインアウトモール。ここでモールエントリーのPKを得て、再び残り5メートル地点でラインアウト。左FL森山皓太にスローを合わせたモールがラックになったのち、チャンネル0でひたすら近場を穿っていく。34分、6フェーズ目に右CTBトゥア・サミソニがラック左サイドへ潜り込み、左中間へトライ。徳田のゴールも成功し、同点に追いついた摂南は38分に追加点。相手スローフォワードによる敵陣10メートル過ぎ左のスクラムが起点だった。トプイが左ショートサイドへボールを持ち出し、吉住風を薙ぎ倒してゲイン、左についた藤井が左中間へ駆け込むトライ。京産はスクラムを押す方向の関係で、バックローがディフェンスへ行くのが遅れてしまった。

 7×12(ゴールは不成功)、摂南がリードして折り返し。後半のキックオフをキャッチした京産は自陣から攻める構えを見せたが、3フェーズ目にパスミス。ボールをタッチへ逃がしてしまった。1分、摂南は敵陣22メートルでラインアウトのチャンス。競った京産にノックオンがあり、同位置左のスクラムで仕切り直しとなった。8−9−10の右展開で徳田が加速してパスをもらい、残り8メートルまでゲイン。そこからチャンネル0〜1を中心とした攻めを経て2分、9−10の左でフィニッシュする。徳田がパスダミー、ミスマッチの右PR細野裕一朗をカットインで外し、中央へトライ。京産は内側を押さえる防御が少し遅れてもいた。コンバージョンの2点を併せ、7×19とした摂南は守備でも好プレーが出る。リスタートキャッチのトプイが右へ放したオフロードパスが通らず、相手ボールになってピンチを迎えたものの、左チャンネル1、途中出場のbW城間(ぐすくま)広志に対し、HO和久涼哉が低く刺さる。右FL浅田龍太が絡んでノットリリースザボールのPK。敵陣10メートルへ進出し、ラインアウトに始まる2次攻撃でサミソニが右サイドを突破、22メートルまでゲインした。戻り切れなかった京産にラインオフサイドがあり、7分、摂南は残り5メートルでラインアウト。ここで京産は、ジャンパーが着地する前にコンタクトする反則を犯す。8分、摂南は再び残り5メートルでラインアウト。森山がスローをキャッチしたモールからトプイが左サイドへ突進した。京産は3人がかりで止めに行く。しかし、トプイのパワーに抗えなかった。トプイが左コーナーへトライ。コンバージョンも決まり、7×26となった。

 その後も押し気味にゲームを進める摂南だったが、14分、敵陣10メートルのラインアウトを起点に攻めた5次、右チャンネル1へ走り込んだトプイが落球。李がルーズボールを拾った京産はすぐに10−13と左へ回し、右CTB下良好純が内へステップを切って自陣22メートルを脱出、右についた松井にオフロードパスを通した。松井が左へ放したパスを左CTB木村翔太がノックオンしたものの、15分、このスクラムから攻めた摂南の5次、右チャンネル1の左PR原名健の足元へ山本と李がダブルタックル。HO中島裕樹が絡むノットリリースザボールのPKをきっかけに攻勢へ転じる。このPKによる敵陣10メートルのラインアウトから2−5−21の左、FWとBKラインのあいだのスペースを途中出場のSH野村晋太朗がゲインし、敵陣22メートルへ、ここでオフサイドのアドバンテージがある中、21−10−15と左へ展開して、森田が松井に追わせるキックパスを蹴った。松井は捕球できず、ボールはタッチを割ったものの、ペナルティの位置に戻され、京産はタッチキック→残り10メートルのラインアウトモール。18分、真ん中から出てきた中島が右中間へトライ。12×26とした(ゴールは不成功)。

 21分、摂南はキッカーに対するレイトタックルのPKにより、敵陣22メートル内でラインアウトの絶好機を迎えた。近場のFW勝負を経た7次、吉住魁がインゴール内右へパントを上げる。松井にフェアキャッチされたあと、タッチキック後のラインアウトは敵陣22メートルと、なお摂南のチャンスが継続。中庭がスローをキャッチしてモールを組んだが、京産は右LO山野将太朗と左LOへ入っていた森川敏行が中を割る好守備、モールを押させなかった。ラックへ移行後の3フェーズ目、摂南は吉住魁が右逆目へ横走りする間合いを拵えたが、その際、先に走り込んだ南野がディフェンスの邪魔をするオブストラクションをとられてしまう。このPKで敵陣22メートル手前へ進出した京産は、ラインアウトモールから中島がパスアウトし、21−15と左へ回して森田がアングルチェンジ。摂南はトプイがタックル&ジャッカルでボールに絡んだが、レフリーの判定はホールディング。24分、京産は残り6メートルでラインアウト、27分にモールコラプシングのアドバンテージが採用されて残り5メートルでラインアウトと、敵陣奥へ居座った。ジャンパーが着地と同時に倒されてラックとなったあと、チャンネル0、左チャンネル1を2フェーズ攻めた所で眞野がノックオンしたものの、29分、キックキャッチの森田がカウンターランで敵陣22メートル内へゲイン。再び京産にチャンスが訪れる。以降3フェーズに渡って右チャンネル1〜3を攻めたあと、左オープンへ振って仕留めた。9−10−7−13、下良が左コーナーへトライ。スペースが十分にあったうえ、摂南はこちら側を守るディフェンダーがFWオンリーだった。スライドして京産のアタックをタッチへ追い込む芸当ができず、FBの位置をケアしていた11がカバー防御へ駆けつけたときは、もう手遅れだった。

 コンバージョンも決まり、19×26。勝敗の行方はまったくわからなくなった。リスタートキャッチの京産は自陣から蹴り返さずに連続攻撃。31分、21−10の右、前中が内へステップを切ってハーフウェイまで到達した。しかしサミソニに倒され、トプイのジャッカルに遭ってノットリリースザボール。ここで摂南のPKがノータッチを蹴ったものの、直後、前中のキックを中庭がチャージダウンした。ボールはタッチを割り、京産の自陣22メートル内ラインアウトとはいえ、あとの展開を考えると、中庭のチャージダウンはPKをノータッチにしたミスを帳消しにしたといえる。京産のエリアキックをハーフウェイ手前左で藤井キャッチした摂南は、15−11−15と右へ展開したのを皮切りに攻め、3フェーズ後、9−10−17−10のループを使った左展開。そして9−13と左の狭いほうへ回す。敵陣奥へゲインしたサミソニを前中が倒した京産だったが、左サイドを突いたトプイのピック&ゴーを守る人がいなかった。34分、トプイが左中間へトライ。摂南はここ一番でサミソニ、トプイの2人をピッチ左に並べていた。伝統的に、留学生2人に頼り切るよりは彼らを使った表裏のオブションを駆使する全員ラグビーを指向する摂南ではあるけれども、この場面は違った。ただ、京産にも手立てはあり、キックカウンターの1次攻撃、左WTB岡田章典にオフロードパスを放させず、倒し切っていれば、摂南FWの戻りが遅れていたのでターンオーバーできた可能性があった。そうなれば裏はガラ空き、チャンス拡大は必至だったが、岡田へコンタクトした下良のタックルミスというわけでもない。責めるのは酷であろう。

 19×31(ゴールは不成功)とされた京産は37分に反撃。リスタートキャッチ後、自陣から攻める摂南のハンドリングエラーに乗じてマイボールとし、右展開で敵陣22メートルへ。直後のピック&ゴーを少人数で賄えたのがよかった。オーバーラップができた左オープンへ展開し、李が左中間から中央へ回り込むトライ。コンバージョンの2点を併せ、26×31としたが、そこまでだった。摂南は39分、カウンターラックによるターンオーバーを起点に主導権を握り、徳田がDGを決める。29×36。8点差としてダメ押し。リードを保ったまま、フルタイムを迎えた。




 京産は地域を堅実に獲得し、FWが前へ出てそのまま取り切れるなら良し、ゲインすればアタック有利の局面、スピードあるBKへ展開して仕留めるも良し――という絵コンテを描いていたはずだ。ところが、激しく詰めてくる摂南ディフェンスのプレッシャーに負けてハンドリングエラーが10。パスがつながらない場面も散見され、流れが悪くなってしまった。開幕戦ということで固さもあったと思う。アタックの際、FWが1ヵ所に固まって棒立ちになるケースが目立った。FWが何人かでユニットを組んで少し離れたポイントへ移動、相手BKとのマッチアップで当たり勝ちを狙うような柔軟性がほしかったところ。本来なら、FWのおよそのグループ分けが決まっているとは思うが。全体的にリズムが悪く、FWの眞野や李、BKの下良、松井、森田、坂本といった実力者に実力者たる輝きがあまり見られなかった。むろん、このまま終わるチームではない。この1戦をもとに修正を加えていけばいい。梁正秋(りゃん・じょんちゅ。現神戸、SH)や浅岡勇輝(現近鉄、PR)といった面々が卒業で抜けたとはいえ、まとまれば好パフォーマンスが必ずできるメンバー構成になっている。ディフェンスは摂南に負けず劣らず前へ出ていたが、勝負どころでセコナやサミソニに突破されたり、ミスマッチを抜かれてしまった。

 摂南は京産のミスを誘った前へ詰めるディフェンスを第一の勝因に指摘したい。京産に「どないしたらええんや?」という浮足立った面が感じられ、それが全体の動きのなさとなって表出した。相手をこの状況に持ち込めば接戦になるし、敵陣奥へ入った際にはトプイとサミソニという切り札も擁している。ただし、気になる点もあった。全体的にリアクションが鈍く、アタックにテンポがない。このままだと今後、相手の防御ラインのほうが先に揃い、トプイやサミソニへ複数のマークがついて攻めあぐねる場面があるだろう。あと、後半のフィットネスにも問題があり、それがディフェンス面の弱点となって出ていた。ラックサイドの立ち遅れが早期に出始めたし、片側にディフェンダーが溜まって内側から背番号の若い順に並ぶ大原則が完全に崩れるシーンも、2度ほどあった。また、全体的に前へ出るのはいいが、ディフェンスの戻りにやや難がある。今回はディフェンスが目立ったとはいえ、分類すれば攻撃型のチームで鍵を握るのはポゼッション(ボール保持率)。ひとたび攻めれば、今後もガンガン縦に出ていく痛快なアタックシーンが続出するはずだ。ピックアッププレーヤーはトプイとサミソニ以外に、徳田を挙げておきたい。視野が広くて機転の効くSOという印象。

付記 本文中、選手名の敬称は省略としました。

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