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zoom RSS 明治、攻守に充実 筑波に完封勝利!〜関東大学対抗戦 第4節

<<   作成日時 : 2015/10/04 05:55   >>

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画像 9月27日、熊谷では関東大学対抗戦の第4節、2試合がおこなわれた。第1試合は慶應が66×12で日体に勝利。ここでは続く第2試合、筑波vs明治戦について記す。会場は熊谷ラグビー場。2019年W杯日本大会の開催地に選ばれている。改修予定とのことだが、ラグビー専用スタジアムであるのが、なんといっても魅力だ。W杯イングランド大会を観ていても、専用球技場(サッカー場でもおこなわれている)の試合は観客と選手の距離が近く、画面を通じても臨場感、一体感を伴った盛り上がりが陸上競技場とはまったく違うと思った。2019年W杯日本大会の会場は、陸上競技場が多いのが玉に瑕だ。そんなことをちょっぴり気に病んでいたら、サッカー界から新しいニュースが飛び込んできた。長居にある球技専用のキンチョウスタジアムが4万人規模に改修されるという。そうなれば隣にある大陸上競技場、ヤンマースタジアムはサッカーには使われなくなるはずだ。キンチョウはセレッソ大阪の本拠地。まもなく完成するガンバ大阪の新スタジアムに負けてなるものかという心意気なのかもしれない。いずれにせよ、先進国に遅れをとっている日本のフットボール文化も、少しずつではあるが醸成されてきているようだ。


    ~~~~~~~~~

 【●筑波大学0×26明治大学○

 入りからプレーの途切れる場面が少ない、白熱した展開となった。地域、ポゼッション(ボール保持率)ともに優勢に進める筑波は前半6分、右展開で左WTB亀山雄大がタッチ際で生かそうとしたボールを明治に渡してしまったものの、このプレーヤーがタッチへ出たことにより、残り7メートルでラインアウトの先制機をつかむ。ところがHO稗田優志のスローが曲がり、直後のスクラムで右PR崔凌也(ちぇ・るんや)がアングルのPKをとられた。この明治ボールのラインアウトが乱れ、敵陣10メートルでマイボールとして再攻撃する筑波だったが、9フェーズ目、左チャンネル1の右LO渡邉洋人がHO中村駿太に絡まれてボールを奪われた。

 その後、お互いのキックがディフェンダーに当たるなど、ボールが暴れる展開になったのち、12分、明治はSO堀米航平が左へ好タッチキック。筑波を自陣22メートルへ後退させた。筑波はこのラインアウトモールから9−10−12の左展開、センタークラッシュを挟んでSH木村貴大が左サイドを突破する。ハーフウェイ近くまでゲイン。明治は右PR祝原涼介が追尾タックル、木村に落球させる好守備で難を逃れ、マイボールとして9−12−13−14と右へ振った。右WTB成田秀平が敵陣10メートルと22メートルのあいだまでゲイン。そこから後ろを通して9−10−15の左展開、FB田村煕のキックが筑波のプレーヤーに当たる。このイーブンボールを獲得したのは筑波の右CTB前田土芽。ハーフウェイを越えた位置までゲインして捕まったポイントでオフザゲートのPKを得た筑波は14分、敵陣22メートル内でラインアウトのチャンスを迎えた。ところが、渡邉がスローをキャッチしたモール内でボールがこぼれてしまう。明治は16分、蹴り勝って敵陣10メートルと22メートルのあいだでラインアウト。確保に失敗したものの、直後、キックキャッチの成田から左へ大きく展開、タッチ際にいた左CTB梶村祐介が内へボールを生かして13−9−15−5と右へ展開し、アタックを継続。ボールを動かし続ける。しかし6フェーズ後、左サイドのチャンネル0を突いた左LO東和樹のポイントが孤立。SO亀山宏大に倒され、左FL横山大輔に絡まれた。ノットリリースザボールで逸機。この局面、明治はタックルされたポイントがいずれも孤立気味だったが、ボールキャリアにひと粘りする二枚腰があった。パスラグビーの離れた場所はなんとかボールキープできて、近場でノットリリースザボール……孤立が続いたときによくあるケースだ。

 しかし明治は18分、相手キックをキャッチした成田が切れ味の鋭いランで敵陣22メートル内へビッグゲイン。再びチャンスを迎える。右チャンネル1の中村を挟み、9−10−12−15の左展開で田村が左裏へチップキック。チェイスの右FL桶谷宗汰がボールを拾えなかったものの、中村が食らった稗田のタックルが首にかかっていた。21分、明治は残り5メートルで右LO小林航にスローを合わせたラインアウトモール。筑波は明治よりも低い姿勢で入って抵抗した。そこからチャンネル0〜1で左へ攻めていく明治。22分、折り返しの右チャンネル1、中村が右FL占部航典に刺さられてノックオン。このスクラムで左PR植木悠治がコラプシングをとられてしまった。

 ピンチを脱した筑波ではあったが、ラインアウトの不安定さが仇となった。26分、自陣10メートルのラインアウトをタップでスチールされ、明治の右チャンネル1、左FL田中健太を12、8がダブルタックルで倒した際、bW河村駿太がノットロールアウェイ。PKをタッチ→残り10メートルでラインアウトの明治はbW田中真一がスローをキャッチし、モールと見せかけて手渡し、桶谷が右へパスアウトして中村がクラッシュしたあと、9−7の右でフィニッシュする。27分、桶谷が12、9を続けてタックルブレイクして中央へトライ。強さを示した。このサインプレーはモールと見せかけた分、筑波FWがそこへ溜まってしまい、桶谷へ対峙するディフェンダーがBKプレーヤーになったのが決め手。筑波が明らかなタックルミスを犯したのは、この局面が初めてだった。

 田村のコンバージョンも決まり、0×7とした明治は30分、ハーフウェイ手前のラインアウトを起点にトライを追加する。6次、9−10−15の右展開で堀米航に田村がスイッチで入った。目前はFWのミスマッチ、防御同士の接触もあり、田村がいとも簡単にラインブレイクした。そのまま中央へ走り切る。ゴールも連続成功し、0×14。

 筑波は32分、堀米航のダイレクトキックにより、敵陣10メートルと22メートルのあいだでラインアウトの好機。モールから占部が右へパスアウトして9−12、センタークラッシュから9−10−15の右展開でシザース、FB竹田祐将が縦を突いたあと、木村が左の逆目へフラットにさばいた。そこに走り込むのは左PR橋本大吾。いいスピードだったが、ノックオンしてしまった。明治は36分、相手ラインアウトのノックオンによってハーフウェイ左でスクラムを得ると、崔をコラプシングに陥れ、敵陣22メートルへ進出した。スローが合わなかったものの、こぼれ球を筑波が自陣インゴールへ持ち込むキャリーバック。38分、明治は残り5メートル左でスクラムの絶好機を迎えた。ワンパスを中心にシンプルに攻めた9次、右チャンネル1へ走り込んだ小林が横山、竹田らに仰向けにされてヘルドアップインゴール。40分、残り5メートル左のスクラムで仕切り直しとなった。ここで8−9の右、SH浜野達也が裏へチップキック。チェイスの梶村がインゴール中央でボールを押さえた。明治のスタイルを考えるとプッシュオーバートライかFWのゴリゴリ、変化球を投げるにしても、右8単でBKを2人巻き込んでから右順目に数的優位を作るパターンを予想していただけに、意外な決着である。インゴールの広さ、FBが防御ラインに入っていて裏が空いていたのが判断材料だったのだろう。とはいえ、明治のラグビーもずいぶんモダンになってきている。

 田村のコンバージョンも決まり、0×21の折り返し。後半の入り、筑波はノットリリースザボールをとられたものの、PKのノータッチやダイレクトといった明治のキックミスに助けられ、2分、敵陣10メートルでラインアウトを得た。3次、9−15−11の左展開で22メートルへ。しかし5次、9−10−12−13の右展開で前田が堀米航のタックルに倒され、左WTB紀伊皓太に絡まれた。被ターンオーバーで好機の芽がいったんは潰えた筑波だったが、6分、ラック成立のハンドにより、敵陣22メートルを越えた位置でラインアウトのチャンスをつかむ。稗田のスローが曲がってノットストレート。明治ボールのスクラムとなったが、9−12の右で縦を突いた梶村が左へ放したオフロードパスを桶谷がノックオンした。梶村&桶谷……この2人の力量であればオフロードパスくらいやってもいい、やってほしいとは思うけれど、自陣でミスするのはよくない。敵陣22メートル手前中央でスクラムと再び好機到来の筑波は、ノットロールアウェイのPKを得た10分、残り5メートル右でスクラムを選択した。前半に反則をとられる場面はあったものの平均していい姿勢で組めており、ミス続出のラインアウトよりはいいという判断だろう。bWの位置に入れた横山の左8単を手始めに連続攻撃。ところが近場を中心に攻めたあとの8フェーズ目、9−10−13−14の右展開で右WTB山内俊輝がノックオンした。紀伊に詰められたし、前田のパスも少し低かった。

 その後、決定機がしばらく生まれない試合展開。18分、明治は堀米航がハイパント。竹田が捕球に失敗してノックオンしたことにより、明治は敵陣22メートル右でスクラムを得た。低いタックルで抵抗する筑波は4次の右チャンネル1、中村に横山が絡む。ノットリリースザボールのPKで敵陣10メートルへ進出すると、ラインアウトから左オープンへ振った。今までラインアウト起点の1次は左CTB鈴木啓太のセンタークラッシュを多用していたから、いわば裏のプレー。明治は平均して防御ライン重視、接点にあまり人数をかけない守りだったけれども、後半に入ってセンタークラッシュのポイントだけはクイックボールを出させないように2人目が迅速、人数をある程度かけてきていたこともあり、筑波がいきなり大きく展開したのは正解でもある。明治は右CTB松浦康一がスライドし、左WTB亀山雄大を止めた。筑波は5フェーズ後、左へ展開した際、亀山宏のパスが後ろへ流れる。順目2人との連係が合わなかった感。亀山雄がボールを拾って浮かしたボールを途中出場のFB河野友希が捕球した。しかし、松浦のタックルを浴びたときの倒れ方が悪く、相手側にボールを見せる形。ターンオーバーされてしまった。直後、田村のキックがダイレクトとなり、22分、敵陣10メートルのラインアウトで再開できたのは僥倖だったが、スローを横山がキャッチミス。明治ボールとなった。

この局面でボールを動かした明治は5次、21−10−21−4の左展開でオフロードパスをもらった東が、敵陣10メートルと22メートルのあいだまでゲインする。6次、21−10の右で堀米航がノックバック、自分で拾い直してワンパス、途中出場の左CTB川田修司がクラッシュした場面がスローダウンして停滞気味になった。しかし、12次に局面を打開する。右チャンネル1へ小林が角度を変えて走り込んで残り10メートルへゲインした。筑波はラックサイドに防御がいたが肩の向きがバラバラ、小林に正面からタックルを打ち込めるディフェンダーがいなかった。ここで明治は示し合わせたように他のプレーヤーが右オープン側に素早くアタックのセットを完了する。後ろを通して21−10−22−15の右展開。田村が亀山雄に止められたあと、21−6−11−13と右へ振った。相手防御と互い違いに立つ陣形のもと、流麗にパスを回してスペースが確定。松浦が右隅へ飛び込んだ。

 26×0(ゴールは不成功)となり、明治の勝利はこの時点でほぼ決まったも同然。明治はその後、筑波の反撃を、勤勉に防御ラインへ並ぶ面重視のディフェンスで再三に渡って防いだ。38分、筑波は敵陣奥でラインオフサイドのPKを速攻したが、インゴールノックオン。41分、敵陣22メートルのラインアウトを起点にした連続攻撃も、最後の右展開、21−22−12−14−4で明治BK3人に抱えられ、モールパイルアップ。ここでフルタイムの笛が鳴った。明治が開幕の立教戦に続き、筑波にも完封勝利を収めた。




 筑波はコンタクトの姿勢がいい。明治とフィジカルで十分に渡り合えているし、スコアほどの差はなく、決して悲観する内容ではない。4トライを奪われたとはいえ、ディフェンスの粘りはあり、よく前へ出てもいた。ラインアウトの獲得率が15/21、勝負どころでキャッチミスが出たのと、12をかぞえたハンドリングエラーが響いた。アタックに関しては、明治の堅牢な守りを褒めるべきとはいえ、もうひと工夫ほしい。たぶん、必殺パターンとして決め手のある山内にスペースを走らせるプランを立てていたと思う。ところが、なかなか数的優位ができず、山内を生かす状況ができなかった。ならば、どのようにして数的優位を作るかをもう1度、考えたい。筑波はSOの内外にリンクプレーヤーを置くアタックでインサイドブレイクするのが得意だ。ただ、その形ができたのは数度しかなく、まだ完成度が高いとはいえないし、内側の防御が空かないチームが相手だとSOの位置でリターンパスが使えなくなる。慶應戦に敗れた試合でも感じたことだが、ハーフの木村の仕掛けにFWが呼応する攻めをもっと入れ、1対1でゲインすることにより、アタック有利の状況を作るのがいいのではないか。木村自身にも抜いていく強さがある。そこへSO近辺のリンクが連動すれば文句なし。今の組み立てのまま、SOをキーに相手防御を崩すのなら、ループ攻撃を軸に、そこへ走り込むプレーヤーを1人ないし2人用意するアイルランド風のアタックを磨くのがいいだろう。筑波は10月12日に早稲田と対戦したあと、11月29の帝京戦まで強豪との対決が組まれていないが、考えようによってはいい日程である。シーズン序盤に力の拮抗した相手と当たって課題を炙り出し、下位チームを相手に新しいことも試して大学選手権へ向けてチームを作っていく。そして帝京戦を前にもう1度、本物の闘争本能にスイッチが入るというわけだ(下位と試合をするときの闘争本能が偽物といっているのではない)。

 明治は前半から積極的にガンガン飛ばしていった。堀米航、梶村、田村とキックの巧い選手が3人いるので、キッキングゲームを仕掛けてタッチキックでプレーを切りながらFWを前へ出していくプランでもいいが、それをしなかった。こうなると、焦点は後半のスタミナである。だが、フィットネスの目立った低下は感じられなかった。昨年はこの試合と同じペースで前半を戦うと、後半20分ごろにはブレイクダウンにFWが来なくなっていて、目指すラグビーと体作りが一致していないという感想を抱かせたが、今年は様子が違うようだ。後半25分、連続攻撃によるトライには惚れ惚れした。停滞しかかったところで小林のゲインをきっかけに陣形を再構築。2フェーズで筑波を振り切って松浦がインゴールを陥れた場面は、ニュー明治を物語る。ほかのトライもクレバーな印象。前半27分の桶谷のトライはFWvsBKのコンタクト優位を計算したサインプレーだし、同40分、ゴール前スクラムの8−9で梶村を追わせるトライも、空いた裏のスペースをきっちり見ていた。このエリアでハーフがキックを使うのは、昨年まで帝京で活躍した現サントリーのSH流大(ながれ・ゆたか)の得意技。浜野はひそかに流ファンだったりしたのだろうか。ディフェンスは防御ラインへ立って穴を空けないことに留意。そこからしっかり前へ出ていたが、後半、筑波のラインアウト起点、センタークラッシュのポイントでクイックボールを出させないように前半以上の圧力をかけたのはよかった。ここで楔を打って10番近辺に複数の選択肢を持たせるのが筑波の売りである。どこにプレッシャーをかければピンチを招かずに済むのかということを、きっちりわきまえていた。課題は4/8、50%の獲得率に終わったラインアウトだ。個人的MOMは、そのラインアウトの反省があるかもしれないが、力強いゲインが目立った小林。194センチ、113キロのLOで将来に期待したい逸材である。BKも各人、持ち味が出た。その中で、テンポのいい球さばきが光った浜野をピックアッププレーヤーに挙げておく。あと、田村のFBは魅力的だ。頻繁にライン参加していて、スペースでボールを持った際のステップによる突破が脅威。南アフリカ代表、W杯終了後にキヤノンへ加入するヴィリー・ルルーのようにアタック局面へどんどん顔を出してすべてが効果的――そんなFBになりそうだし、今後の試合で相手が安易なキックを蹴ってきたときには、俊足ランナーの紀伊、成田と連係したカウンターアタックで見せ場を作れるはず。もう1人、リザーブ出場のCTB、川田のタックルの良さも記しておきたい。ディフェンスの鬼、ここ一番で頼りになりそうだ。

付記 本文中、選手名の敬称は省略としました。

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