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zoom RSS フィジカル強し! 前へ出る守りも機能 関大、関学に快勝!〜関西大学Aリーグ 第4節(2)

<<   作成日時 : 2015/10/29 06:00   >>

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画像 25日、天理親里で組まれていた関西大学Aリーグの2試合目は関大vs関学の“関関戦”。両校のスポーツ系クラブは春に各部が対抗戦を組んでいて、一種の恒例行事となっている。ラグビーでは両校ともにAリーグに所属していることが今まであまりなかったけれども、今後、新たな目玉になればいいと思う。W杯で日本代表が活躍したことにより、ラグビーが注目を集め始めている。そこで、ラグビーに興味を持った学生さんは自分が通う大学のラグビー部の応援に行く手がある。ひょっとしたら、そこに未来の代表選手がいるかもしれない。かつての大学ラグビーブームは、学生たちの熱狂的な応援から始まった。


    ~~~~~~~~

 【○関西大学41×19関西学院大学●

 風上に立つ関大のキックオフを関学のbW岡部崇人がノックオンしたことにより、関大はいきなり敵陣22メートル左端でスクラムの先制機を迎えた。近場のチャンネル0を中心にゴリゴリと攻めた11次、左サイドを突いたHO倉屋望がノックオン。前半3分、関学は自陣5メートルやや右の位置でスクラムを得た。しかし、右の狭いほうを2フェーズ攻めたあと、左チャンネル1、左FL野村祐太が右PR後藤拓也と倉屋に2人がかりで倒され、倉屋のジャッカルに遭ってノットリリースザボール。関大のチャンスが継続する。関学はポイントを前に出したかったのかもしれないが、その後の戦い方を見ると、自陣からボールを動かすプランだったはず。この局面は先の2フェーズでショートサイドに関大のディフェンダーが溜まっていたので、左オープンへ振ったほうがよかった。残り10メートルのラインアウトモールから倉屋が縦を突いた際に関学がオフサイド。6分、関大は残り5メートルのラインアウトを左LO杉岡佑亮に合わせてモールを組み、まっすぐ押し込んだ。倉屋が左中間でボールを押さえるトライ。SO田村宏樹のコンバージョンも成功し、関大が7点を先制した。

 その後、関学は自陣から果敢に攻めたが、10分、ラインアウトを起点にループを入れた右展開でFB中野涼が落球するなど、ミスが出て敵陣へ行くことができなかった。関大はスクラムコラプシング、オフサイドと連続PKを得た16分、残り5メートルのラインアウトモールをドライブ。またも倉屋が右中間でボールを押さえるトライを挙げた。リフターが前を固め、絡もうとする相手をきっちりガード、かつバインドも強固な好ましいモールだった。12×0(ゴールは不成功)とした関大は20分にもチャンスをつかむ。関学はキックカウンターからフェーズを重ね、ノットロールアウェイのPKを右WTB市橋誠が速攻。2フェーズ目、右チャンネル1の右LO小林達矢がパスダミーで突破を図ったが、左PR藤井拓海の好タックルに倒され、右LO辨天燿平に絡まれてノットリリースザボール。PKをタッチ、敵陣22メートルでラインアウトを得た関大はワンパス中心のアタックを8次に渡って繰り出したあと、左へ振って仕留める。9−10−14−13−6、スピーディーにパスを回したことにより、端にポジションを定めた左FL中野広平の道を残した。21分、中野広が左隅へトライ。17×0(ゴールは不成功)となった。

 このリスタートの蹴り返しで関大は引っかけたキックを蹴り、関学にようやく敵陣でラインアウト、腰を据えて攻める機会がめぐってきた。右、左とボールを大きく動かしながら攻め、ノットロールアウェイのPKをHO須田悠介がクイックタップ。直後、9−10−8と左の狭いほうへ回した所で、関大は辨天がラック成立のハンドを犯した。24分、関学は残り5メートルのラインアウト。岡部がスローをキャッチしてモールを組んだ。関大は低い姿勢で密集へ入り、前進を許さない好守備を見せたが、ラックへ移行後、ハンドを犯す。再び残り5メートルでラインアウトの関学はピールオフで右オープン側へズラし、スイッチ攻撃を2度入れるなど、1〜2パスに若干に変化を加えた。8次の右チャンネル1、岡部がクラッシュしたポイントで関大は中野広がノットロールアウェイ。28分、残り5メートルのラインアウトから追撃のトライを狙う関学はモールから左PR野宇倖輔が右サイドを突き、右へボールを浮かせて小林、さらに手渡しの左サイドで右PR豊崎洸太とつなぐ。そして右チャンネル1を2フェーズののち、9−10−14−11と右オープンへ振った。SO山田一平の外でパス間に1人ずつデコイランナーを入れたのは、シャローで前へ出てくる関大のディフェンスを罠に嵌めたうえで外のスペースでトライを狙うという、理に適ったパスムーヴ。左WTB川原健太郎がノックオンしたのが惜しい。

 しかし、ハーフウェイのキックキャッチから左へ2パス、川原のゲインを皮切りに再び敵陣を賑わせた関学は31分、残り5メートルのラインアウトを起点に仕留めてきた。レシーバーのSH徳田健太−右FL平澤幸興の右チャンネル1を経て、右オープンへ展開する。9−10−14−15、山田と市橋のあいだは飛ばしパスで相手防御を切る形。FB中野涼が右コーナーへトライ。17×5(川原のコンバージョンは不成功)としたが、以降、ハーフウェイやや左のスクラムを起点とする8−9−13−9、デコイランナーを13と9のあいだに入れた右ループでノックオンするなど、ミスが出た関学は、決定機を作ることができなかった。40分、ハーフウェイのラインアウトに始まる5次、左チャンネル1で野宇が杉岡に下げられ、倉屋に絡まれてノットリリースザボール。敵陣10メートル右の位置でショットを選択した関大は、右WTB竹中太一が距離のあるPGを決めた。20×5となったところで前半が終了。

 後半3分、関学はハイタックルのPKにより、残り5メートルでラインアウトのチャンスをつかんだ。レシーバーの徳田から左チャンネル1、平澤が縦を突き、SOの巻き込みに成功。左順目へ展開すれば外に数的優位ができる局面だったが、徳田が誰かと接触したのか、倒れてしまっていた。SH不在の関学は近場のピックプレーを4フェーズ。そして通算6次、中野涼が右へパスアウトすると、そこには起き上がってきた徳田がいた。シャトルする山田へのパスを匂わせて外のディフェンスをそちらへ向かせながら、右斜めランで防御間を抜く。4分、徳田が中央へトライ。おいしいところで出てきたという表現は失礼か。昨年も見た記憶があるが、外側のリンクプレーヤーを使いながらギャップを切り裂くプレーは、徳田だけでなくリザーブのSH山戸椋介も得意だ。

 徳田のコンバージョンも成功し、20×12。追撃ムードが高まった関学だったが、リスタート後、自陣から攻めた6次、9−10−12−13の右展開で右CTB鳥飼誠が田村の低いタックルに止められ、右FL高本大志に絡まれてボールを奪われた。ここで関学にオフサイド。7分、関大は残り10メートルでラインアウトのチャンスをつかんだ。関学は左LO石松伸崇がタップでスチール。しかし関大はキックキャッチの左WTB原柊平がカウンターラン、敵陣10メートルのラックを起点に再攻撃した。9−10−14と右へ回し、竹中が低い姿勢でしぶとく前へ出たあと、9−10−11と左へ展開。原が詰めてきた徳田とすれ違いで前進する。直後の左チャンネル1、杉岡を止めた関学の左CTB勝川周にホールディングの笛が吹かれたあと、関大は10分、敵陣22メートルのラインアウトモールを残り5メートルまでドライブする。モールエントリーのアドバンテージが採用された11分、関大は残り5メートルでラインアウト。辨天に投じたスローが伸ばした手の先を通過したものの、後方でキャッチしたbW波多江瑛がそのまま左中間へなだれ込んでいった。ヘルドアップインゴールとなったあと、コラプシング、イリーガルホイールのPKによるスクラムを経て、14分、関大は3度目のスクラムから波多江が左8単。左中間を目指す。関学は徳田が巧く体を下に入れてヘルドアップインゴールにして耐えたが、残り5メートル左でスクラムと絶好機が続く関大は16分、近場勝負の4フェーズ目に原が右サイドへ捻じ込んだ。なんでWTBの原がここにいるの?という感じだが、166センチの短駆ながら強靱な肉体を持ち、かつ重心の低い彼は、チャンネル0の“潜り屋”でもあるのだろう。

 竹中のコンバージョンも決まり、27×12。関学はリスタートを左端へ蹴り、ダッシュした野村が好捕した。後ろへ放したオフロードパスを石松がノックオンしたものの、とりあえず地域で優位に立った。18分、関大のキックが向かい風に戻されて川原の前進が届かずにタッチ、野球のテキサスリーガーズヒットを思わせるプレーで関大が自陣10メートルでラインアウトを得たのは、関学にとっては不運。しかし4フェーズ目、守備のファインプレーが出る。9−2と右へ回した所で、徳田が読みを発揮してインターセプト。敵陣10メートルと22メートルの中間まで前進し、石松が右へさばいた。急な攻守交替で防御の準備が万端とはいえない中、山田が辨天の外側を抜いて右中間へトライ。ゴールも成功、27×19とした関学はリスタートキャッチの2次、9−10の右で山田が目前のミスマッチを突破、敵陣22メートル内へビッグゲインする。サポートの中野涼が最初は外側にいた。このときは戻る関大のプレーヤーと重なっていたのでインターセプトを警戒して当然だが、中野涼が内側へ入ってきたタイミングでパスを放していれば、即トライの可能性も十分にあったと思う。山田を田村とFB野口航が止めた関大は、野口が倒れたまま相手ボールに絡もうとしてシンビン。23分、関学は残り5メートルでラインアウトの絶好機を迎えた。2−8−5、右ショートサイドの前ピールオフで虚を衝く。高本に反応されたあと、左オープン側を攻めたが、3フェーズ後、9−10−14の後ろを通した左展開で市橋が竹中へボールに絡まれる。ボールをキープした直後の右チャンネル1、野宇の接点でファイトされ、関大がターンオーバーしたうえでラックアンプレイヤブルとなった。スクラム後、キックカウンターで反撃する関学は4フェーズ目、徳田が右サイドへ仕掛け、防御に乗っかりながら右順目へオフロードパスを放す好プレーが出た。ところが、6−14と右へ回した所で市橋が落球した。次のキックレシーブに始まる再攻撃は4次の右展開で川原がゲインしたものの、右CTB三谷岳人に足元へ刺さられ、SH松浦大輔のジャッカルに遭ってノットリリースザボール。攻撃権を失った。

 26分、このPKで敵陣22メートルへ進出した関大は7次、9−10の右から左リターンパス、原が中央に飛び込んだが、田村のパスがスローフォワード。しかし、ハイタックルのアドバンテージがあった。29分、残り5メートル中央でスクラムを選択した関大は9−10の右、田村が右中間へトライ。関学は勝川が外へ向くのが少し早く、トイメンの山田は、組み負けていたスクラムからバックローがディフェンスに出ていくことができない状況のもと、波多江の右8単に備えていた。この間隙を田村が突いたことになる。ゴールも成功、34×19として勝利へ大きく近づいた関大。関学はリスタートを左へ蹴り、野村が好捕して敵陣で攻撃を開始したが、FWフェーズで関大の屈強なコンタクトに苦しみ、なかなか決定機を作ることができない。敵陣へ居座るものの、ハンドリングエラーによる頓挫を繰り返す。37分、ハーフウェイ付近でノットリリースザボールのPKを須田が速攻した場面は、3次、左ワンパスのアングルチェンジで平澤が後ろへ放したボールがつながらず、関大ボールとなった。直後、関大の左展開に対し、ラック成立前に平澤が絡んでターンオーバーした関学だったが、21−10−2と左オープンへ振った所に落とし穴が待っていた。関大は須田のパスを左CTB松本仁志がインターセプト。38分、約60メートルを独走して中央へトライ。コンバージョンの2点を併せ、41×19、終わってみれば大勝といえるスコアで、関大が関学を下した。




 関西大学界は力差があまりない。昇格チームの関大が昨年度優勝の関学を倒した、アップセットだ、と大騒ぎするのは適当ではない。だが、このスコアが逆になって関学が快勝することもありえたはずだ。経過を記す中で書いたように、関学はラッシュする関大ディフェンスの外側へ素早くボールを運んで突破口を開こうとした。この戦略がミスなしでうまくいっていれば、関学は自信を深めてノリノリになっただろう。すると、関大が外をケアし始めて今度は内側の防御に穴ができるといった具合に、関学が駆け引きにおける主導権を握ることになる。ループやデコイランナーを駆使し、外側のスペースをより確実なものにする工夫も見えたが、ハンドリングエラーの数が13と多く、おまけに自陣から攻めたこともあって、地域的に苦しむ羽目に陥った。レギュラーSO清水晶大が体調不良で欠場した(リザーブに入っていたものの出場せず)のも響いたといえばそうだが、個人的には清水がいなくても勝つ方策はあったと考えるので、この点は強調しない。また、関大のディフェンスが、関学が予想したよりもずっとよかった部分があったと推測するが、それは後述する。もう1点、つけ加えるなら、まっすぐ前へ出るシャロー防御は、SOの外側に逆サイドから入ってくるブラインドWTBに対応できないというシステム上の欠点があるので、関学にはこのアタックを交えてほしかった。ゲーム全般を通じた分水嶺として挙げるなら、後半4分、徳田のトライ&コンバージョンで8点差に詰めたあとか。風上ということもあり、ここから敵陣へ行くエリア重視のゲームメイクへ転じる手があった。フィジカルで劣る分、関学としては、関大を自陣へ招喚して相手ボールのスクラムやラインアウトという状況を極力避けたかった。優位に立てると信じていたアグレッシブに攻めるプランを継続するのか、それとも、前半を戦ってみて明らかになった自らの弱みの再現を防ぐのか。難しい選択ではあるけれど。

 関大は反則が15と嵩んだが、関学がミスを繰り返してくれたおかげでつけ込まれずに済んだ。今回もガンガン前へ出るディフェンスで勝負。感心したのは、内側の押さえが効いていたこと。2節の同志社戦では相手ファーストレシーバーに詰める防御の内側がガラ空きになることが多く、そこを狙われていた。関学がリターンパスを多用したのは、おそらく内側が空くという読みだったと思う。しかし、FWのリロード(倒れてから立ち上がる動き)が速くなり、このスペースを空けなかった分、関学のリターンパスを駆使した攻めはすべて無駄足になっていた。ディフェンスが揃えば、コンタクトは上なので、守備範囲に突っ込んでくる敵はなんとかなる。ブレイクダウン・ターンオーバーが6つをかぞえた(関学は2)のは、接点の技術というよりはフィジカルの差が反映された数字のような印象を受ける。若干、ラック側へ肩が向く傾向を感じたけれど、後半はいくらか修正できていたか。そして攻撃面に目を向けると、相手ミスに乗じて地域を制した時間帯を確実に得点へつなげた。フィジカル勝負はお任せという感じである。スクラムの優勢は勝因の1つで、勝利を引き寄せた後半29分、9−10と右へ回した田村のトライは、相手SOが8単を警戒したことによるもので、半分はFWのトライといっていいくらいだ。MOMは原が受賞した。2節の同志社戦でピックアッププレーヤーに挙げたが、小柄ながら腰が強くてねちっこい選手。大学ラグビーで観客の目をもっとも楽しませるのはこのタイプだ。こちらからはあと3人。FWからはハードワークを評価して倉屋、辨天を挙げたい。BKはSHの松浦。先にアップセットではないと書いたが、予想以上の快勝にはハーフの安定あり……法則みたいなものだと僕は思っている。

付記 本文中、選手名の敬称は省略としました。


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