ワンダーランド・なぎさ亭

アクセスカウンタ

zoom RSS 明治、一時3点差に迫るも王者の牙城を崩せず 帝京、対抗戦優勝を決める〜関東大学対抗戦 第11節

<<   作成日時 : 2015/11/22 06:00   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

画像 15日、秩父宮では関東大学対抗戦、帝京vs明治の試合がおこなわれた。これまでの戦いぶりからいって、帝京と好勝負する可能性を残すのは明治しかないと思われたが、期待に違わぬ内容の試合になった。秩父宮のスタンドには歴史の目撃者となるかもしれないといった緊張感が、画面からも見てとれた。この日、スタジアムへ出かけた方々はおおいに興奮、帰路も胸の高ぶりが収まらなかったのではないだろうか。大学シーズンもいよいよ終盤。ラグビーの季節は秋の深まりとともに熱くなる。


    ~~~~~~~~~~~

 【○帝京大学49×32明治大学●

 前半0分、オフザゲートのPKにより、明治は残り7メートルでラインアウトの好機をつかんだ。しかし、右LO小林航がスローを捕れず、帝京ボール。タッチキック後の2分、敵陣22メートルのラインアウトは右LO金嶺志(きむ・りょんじ)にタップでスチールされ、いったんはチャンスが潰れた。帝京はそこから8−14−10と左へ回し、SO松田力也がトイメン10番、堀米航平を外して縦。明治はbW松橋周平がボールへ絡んでターンオーバー、再び敵陣で攻撃権を得る。2フェーズ後、ピッチ中央のラックから防御の数のほうが多い右へ9−13と回したのがどうかと思ったが、右CTB松浦康一がすぐに倒れずにボールをキープ。もし、こちら側の防御ラインが下がり切れていないのを認識してSH浜野達也が右へさばいたとしたら、相当な判断力ということになる。このアドバンテージがある中、明治は次フェーズ、数的優位の左へ9−10−15−12−11と展開し、左WTB紀伊皓太が残り7メートルへ迫った。2フェーズ後、9−10の右で田村が右WTB成田秀平へ向けてキックパス。ボールは成田の頭上を越えてタッチを割ったが、のちに帝京が犯した倒れ込みのアドバンテージが採用された。4分、明治はFB田村煕のPG成功により、3点を先制。

 7分、明治はノットリリースザボール、プレーオンザグランドと連続PKを得て自陣を脱し、敵陣22メートルを越えた位置でラインアウトの好機を迎えた。左オープンへ振ったあと、9−10−2−12と右へ展開して左CTB梶村祐介が右斜めのラン。ここは左O飯野晃司のタックルに阻まれたが、2フェーズ後の左チャンネル1、松橋がパックになって前進し、9−12−15の左展開、パスを開いてもらった田村が残り7メートルまで肉薄した。そして3フェーズ後にフィニッシュ。ピッチ中央のラックから9−10−12の右展開、堀米のフラットパスを捕球した梶村が防御間へまっすぐ縦に入り、松田と右PR深村亮太を外して力強く右中間へトライ。ゴールも成功し、0×10とした。

 帝京はリスタートキャッチの松橋を4、3、6が抱え込んでモールアンプレイヤブル。敵陣22メートル左でスクラムを得て、13分、右PR塚原巧巳のアングルによるPGを松田がきっちり。3点を返した。しかし明治は、敵陣でHO中村駿太がターンオーバーする好守備を見せ、15分にオフサイドのPG。3×13とする。帝京は17分、オフサイドのPKにより、敵陣10メートルと22メートルの中間でラインアウト。小林にタップでスチールされたものの、イーブンボールを獲得してラックアンプレイヤブル。敵陣22メートル左端のスクラムで仕切り直しとなった。明治は4フェーズ目へ移行する所で松橋がSH小畑健太郎の球出しを潰し、こぼれ球を中村が拾って8−10−12−13と左へ回す。松浦の右内、いい場所へ田村がライン参加し、リターンパスをもらって前進、左端の紀伊へつないだ。紀伊は敵陣10メートルと22メートルのあいだまでゲインする。しかし帝京は、森谷が紀伊を倒し、立ったままジャッカル。ノットリリースザボールのPKを得てピンチを防いだ。そして23分、帝京はハーフウェイ付近で明治が落球したルーズボールを獲得し、森谷が右奥へ好タッチキック。地域で優位に立ち、24分にはスクラムヘッドアップのPKにより、残り5メートルでラインアウトの絶好機をつかんだ。bW小野貴久にスローを合わせてモールを企画。ここでリフターの金が前方へ入るオブストラクションをとられ、いったんはハーフウェイまで後退させられたものの、明治が直後のラインアウトでノットストレート、スクラムを得た帝京は塚原をコラプシングに陥れ、27分、再び敵陣へ進出する。30分、帝京はラインオフサイドのPG。6×13とした。

 帝京がこの試合初のトライを挙げるのは32分。ハーフウェイのラインアウトモールをドライブし、最後尾でボールを手繰っていた小畑が右ショートサイドへさばいた。モールの真後ろにいた森谷が素早く現われ、紀伊を引きつけてパス。直前、小畑も浜野を引きつけており、3対2を確定させた。道を得た右WTB尾崎晟也がステップを切りながら右コーナーへ駆け込み、11×13(ゴールは不成功)。36分、明治は自陣10メートルのラインアウトから2−4−9−7と左へ回し、右FL桶谷宗汰がラインアウト後方とBKラインのあいだのスペースを狙って突っ込んだ。しかし、この局面のリアクションは帝京が上。坂手と右FL亀井亮依が桶谷を止める。明治は2人目が遅れ、ターンオーバーの危機に焦った松橋がオフザゲートを犯した。ショットを選択し、37分、松田がPGを決めて14×13と逆転した帝京は、39分にトライを追加する。自陣で明治スクラムにプレッシャーをかけ、ターンオーバーに成功すると、9−10の左、松田が右足アウトサイドで左奥へキックを蹴った。明治は田村がフィールディングミス、ボールを拾えず、カバーした成田が左FLマルジーン・イラウアのタックルに倒された。そこへ帝京はチェイスの8、10、11らが殺到。いちどきに乗り越えてターンオーバーすると、9−11と左ショートサイドへ回した。左WTB竹山晃輝の前はガラ空き。左隅へ飛び込み、角度のあるコンバージョンも成功、21×3となったところで前半が終わった。

 後半4分、帝京はノットロールアウェイのPKにより、敵陣22メートルへ進出した。明治は左FL田中真一がタップでスチール。左タッチ際のボールを中村が確保して内へ生かしたが、これが帝京、小野へ入った。5分、小野がそのまま右中間へ走ってトライ。ゴールの2点を併せ、28×13とした帝京はリスタートを蹴り返さずに攻める。4次、9−10の左から右リターンパス、森谷が外へ角度を変えて走り込み、ラインブレイク。敵陣10メートルへゲインし、左につく竹山へパスを放したが、あいだに1人入ったディフェンダーを避けようとしてコントロールが失われた。ボールはタッチへ。8分、明治は自陣スクラムでアーリープッシュのFKを得て、速攻した松橋がハーフウェイまでゲイン。2フェーズ後、9−10−20−18−15と右へ展開し、後ろのスペースでパスをもらった田村がイラウアの外を抜いていった。そこから左へ展開、タックルブレイクして半分裏へ出た梶村の順目パスが通らなかったのは惜しい。ルーズボールを手に入れた帝京は直後の蹴り合いに勝ち、10分、敵陣10メートルと22メートルでラインアウト(明治は懸命に戻った左PR植木悠治がタッチキック。地域を戻せなかったとはいえ、PRの奮闘に観客が沸いた)。ただ、アドバンテージが解消して明治のPKにはならなかったものの、ハイタックルを犯していたイラウアがシンビン処分を受け、1人少ない状況になっていた。明治はこのラインアウトモールを小林が割ってラックへ移行させたあと、9−20の左、bWへ入っていたブロディ・マクカランに対し、植木と松橋がダブルタックル。松橋が立ったままボールに絡み、ノットリリースザボールのPKで敵陣10メートルへ進んだ。ラインアウトを起点に右へ展開、10と12のあいだに13を先行デコイとして入れるサインで梶村が左へパスを戻し、ブラインドWTBの紀伊が走り込んだあと、9−10−12−15−4、1人ずつディフェンダーを殺しながらパスをつなぐ右展開と、好ましいアタックを続けた明治は13分、ノットロールアウェイのPKを右FLへ入っていた田中健太が速攻する。左中間へ迫り、そこから途中出場の右PR祝原涼介が右サイドを突いた。祝原が左中間へ捻じ込むトライ。コンバージョンも成功し、28×20とした。

 しかし帝京は16分、リスタートキャッチ後のラックで明治のハーフとLOが重なったノックオンにより、敵陣22メートル左でスクラムを得て連続攻撃。近場のダブルタックルに苦しめられる中、13次、9−10−12−11と左へ振る。竹山がカバー防御に捕まってダブルモーションのノットリリースザボールをとられたが、オフサイドのアドバンテージがあった帝京は、残り5メートル右でスクラムを選択した。20分、ピックしたマクカランが20、9、8に捕獲されて下げられたものの、1度ボールを置いて再び立ち上がり、中央へ突進するトライ。ボディコントロールの安定ぶりが光った。ゴールも成功し、35×20とした帝京は23分、オブストラクションのPKを得て敵陣22メートル手前へ進出すると、ラインアウトモールを起点に左、左、右とワンパスで縦を突いた。明治は松橋がイラウアを倒してすぐにジャッカル。ノットリリースザボールのPKで自陣10メートルまで地域を戻した。2−5−9−10−13の右展開で松浦がセンタークラッシュしたあと、9−2と左の逆目。ここで中村は右へリターンパスを放した。ラインアウトに始まるセンタークラッシュ後の逆目は組織防御が成立しにくいうえ、ノミネート漏れも生じやすいので、なんらかの変化を加えるのがセオリーだ。対応遅れを尻目に裏へ抜けた梶村がステップを切って右斜めラン、成田にパスをつないだ。残り6メートルで追ってきた松田と竹山に止められたラックから、数的優位の左オープンへ展開して9−10−15。一瞬、キックパスを蹴ろうとした田村が、左端に残るのが中村と祝原、前列2人だったのを見てパスに切り換える。26分、ロングパスをもらった中村が左中間へトライ。この局面は梶村が抜けたあと、右外へ舵を切ったのがよかった。帝京の足の速いプレーヤーを成田と2人でピッチ右へ集め、田村にラッシュするのはHO坂手淳史というミスマッチ。完全に防御を崩したトライといっていい。

 35×25(ゴールは不成功)とした明治は29分、裏へショートパントを蹴って自ら追った竹山のノックオンにより、自陣10メートル手前中央でスクラム。アーリープッシュのFKを松橋が速攻し、ハーフウェイまでゲインする。直後、21−10−15−22の右展開で途中出場の右CTB尾又寛汰がタックル成立のノットリリースザボールをとられたものの、松橋のポイントで帝京はホールディングを犯していた。明治は残り5メートルでラインアウトの絶好機。2−6でモールと見せかけて前ピールオフ、パスをもらった松橋が左ショートサイドを狙った。帝京のリザーブ出場、左PR堀越陽介と荒井康植に反応されたが、祝原のチャンネル0を挟み、21−12−10−15の右展開でフィニッシュする。31分、田村がまっすぐ縦を突き、6、22らのタックルを外す強さを見せて右ポスト下へトライ。コンバージョンも決まり、35×32となった。

 明治が2点差へ迫り、場内は興奮の坩堝。完全アウェイといった雰囲気の中で戦う帝京だったが、34分、松田が左裏へ好タッチキックを蹴るなど、動揺の色はまったく見えなかった。35分、蹴り合いで明治は右WTBへ入っていた林祥太郎がハンドリングエラー。敵陣10メートル左端で金がルーズボールを獲得した帝京は右オープンへ振り、尾崎が内へ戻し、右CTB重一生が右中間へ迫った。明治は田村が重を阻み、自立したままボールへ絡む。ノットリリースザボールのPK。自陣22メートルまで挽回したラインアウトモールから21−10−12−15−23と右へ展開したが、林が重に倒され、途中出場の左CTB濱野大輔にジャッカルされた。ノットリリースザボールのPKにより、37分、帝京は残り5メートルでラインアウトと再びチャンス。ジャンパーに合わず、後方へ流れたスローを濱野がカバーし、2フェーズ後、右チャンネル1で金が左ポスト下へなだれ込んだ。明治は梶村が立ちはだかる。グラウディングは確認できず、ヘルドアップインゴールの判定により、帝京は残り5メートル左のスクラムで仕切り直し。FWが押し込み、明治のバックローを動けなくしたうえで、マクカランが右8単で突進する。38分、堀米のタックルをもろともせず、マクカランが左ポスト下へトライ。42×32とし(ゴールも成功)、勝利を確実なものとした帝京は42分、ノットリリースザボールのPKを速攻してワンパス、松田が右裏へキックを蹴り、チェイスの尾崎が捕って右中間から中央へ駆け込むトライを追加した。コンバージョンも成功し、49×32。帝京は苦しみながらも勝ちを収め、対抗戦の優勝を決めた。最後は力尽きた明治だったが、王者・帝京に対し、一時は2点差に迫る大善戦。フルタイムの笛が鳴ると、観客から惜しみない拍手が送られた。




 明治の戦い方を見ていて、W杯、南アフリカ戦におけるジャパンを思い出した。アップセットを予感させたからではない。明治のダブルタックルにジャパンの影を読みとれたのだ。1人目が足元へ入り、2人目が上、そして2人目が立ったままボールへ働きかけようとしていた。前半の終盤になると、2人目が立っていられなくなったり、ダブルタックルそのものができなくなっていたけれども、後半10分、マクカランを植木と松橋で仕留めたあたりから、精度が再び上がってきた。パワーでは帝京が上回っていたが、ブレイクダウンのプレーの質では明治のほうが上をいっていたようにさえ思われた。健闘のベースはそこにある。ただ、南アフリカを破ったジャパンと異なるのは、ラインアウトが13/17の獲得率に終わり、スクラムも劣勢と、セットピースが不振だったこと。セットさえ安定していたら勝っていたかもしれない。今回の内容をベースに、さらなるレベルアップが求められる。アタックのほうも、ジャパン流を取り入れていて、それはボールキャリアが低く当たることに表われていた。下げられる場面が少なく、いざBKへ振れば個人技、個人の判断に冴える面々がわんさか。スペースで田村にボールを持たせることを前提に、フラットパスと後ろを通す展開、外開きと内側へのアングルチェンジを巧みに組み合わせていた。あと、このチームは昨年からずっとゲームの入りがいい。おそらく、集中力の高め方が巧いのだろう。個人的MOMは松橋。立ったまま相手ボールへ絡むブレイクダウンが秀逸。ボールキャリアとしても力を発揮した。その他、キャプテンの中村以下、FWのハードワークを称えたい。BKでは梶村。目の前の状況、縦を突くべき所と外へ逃げるべき所の判断に優れ、接近プレーで鋭いパスも放れる。サントリーのSO/CTB小野晃征を鋭くしたタイプに成長してきた。

 勝った帝京は劣勢になった時間帯もまったく焦っていないように映った。セットプレーで優位に立っていた分、安心感を抱いていたのだろうか。勝負どころで取り切った姿に王者の貫録を感じた。明治が健闘したことにより、反省材料が浮かび上がってきたのが、この試合における何よりの収穫ではなかったか。たとえば前述のダブルタックルで2人目が立ったままボールへ働きかけるチームに対し、どう対処するのかということが、危機感を伴って考えられるようになる。ボールキャリアのひと粘り、2人目のスイーププレーヤーの寄りの速さなどの向上を肝に銘じたことだろう。スクラムの優勢は後半38分、勝利をほぼ決定づけたマクカランのトライに象徴されるように大きな勝因のひとつ。松田を筆頭にキックの使い方も上手で、地平戦で苦労すれば別の方法で勝利を模索していく戦い方ができるのが帝京の強みだ。ただ、ディフェンスは相手の個人技を褒めるべきとはいえ、タックルミス15はこのチームにしては多く、修正が必要だ。ドリフトの連係が今ひとつよくなく、そのあいだを相手BKに衝かれていた。個人的MOMは森谷としたい。田村とのFB対決が見ものだったが、相手に負けず劣らず、ここ一番のライン参加、ディフェンスに真価を発揮した。竹山が1トライ、尾崎が2トライ……両WTBの決定力も頼りだし、松田のミスのない泰然自若としたゲームコントロールにも感嘆。FWではインパクトプレーヤーとしての働きを十分に示したマクカラン。柔軟さがあり、これからどんどん伸びていくに違いない。

付記 本文中、選手名の敬称は省略としました。


にほんブログ村

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
明治、一時3点差に迫るも王者の牙城を崩せず 帝京、対抗戦優勝を決める〜関東大学対抗戦 第11節 ワンダーランド・なぎさ亭/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる