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zoom RSS 東海、後半47分までもつれる死闘を制す 流経を下して3年ぶりの優勝〜関東大学リーグ戦 第10節(2)

<<   作成日時 : 2015/11/28 05:55   >>

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画像 関東大学リーグ戦のフィナーレは優勝がかかった大一番だった。22日、秩父宮の第2試合、東海vs流経。勝ったほうが優勝という興奮と緊張の1戦において後半11分、事件が起きた。流経の右CTBテアウパ・シオネがラックで倒れたプレーヤーに足をつかまれた際、その相手プレーヤーにパンチを見舞ってしまったのだ。パンチといっても拳骨でコツンといった感じだったが、報復行為が厳しく罰せられるのがラグビーである。シオネにレッドカード。退場処分となった。試合は同点のまま47分までプレーが続き、最後は東海が決勝トライとコンバージョンの7点を挙げて勝利。リーグ戦優勝の栄冠を手にしたが、レッドカードが出て、他競技であればお互いにしこりが残っても不思議のない試合にもかかわらず、終了直後、両チームのプレーヤーが笑顔で抱き合い、勝者も敗者も喜びを分かち合うような光景が見られた。これこそがラグビーである。実は同点でも得失点差によって東海の優勝が決定していた。つまり、フルタイムをレフリーに確認してゲームを切ってもよかったのだ。しかし、東海は勝利を目指して攻め続けた。敗れて優勝を逃すリスクを冒してまで勝利に拘る東海、それによって全力を尽くすことができた流経。この図式に流経のメンバーも心打たれたに違いない。


    ~~~~~~~~~

 【○東海大学38×31流通経済大学●

 流経のキックオフで試合開始。東海はこのボールを右LO橋本皓がノックオン。流経はいきなり敵陣22メートル左でスクラムの好機を迎えたが、ボールが東海側へ出た。東海はその後、SO野口大輔、FB野口竜司の好タッチキックによって地域を制したが、前半5分、SH湯本睦が右PR陳野原涼に捕まってボールを奪われ、優勢の時間帯を得点へつなげることができなかった。6分、流経は敵陣10メートルのラインアウトに始まる2次、9−12と左へ回し、左CTB合谷和弘が左奥へキック。東海は野口竜がそこへ覆い被さるような姿勢でボールがタッチへ出るのを待ったが、先にボールへ触れていたという判定により、流経ボールのラインアウトとなった。残り10メートルの位置、大チャンスの流経はピッチ左でFWの力勝負に拘ったあと、8フェーズ目、9−10−13の右展開で仕留める。7分、右CTBテアウパ・シオネが内へステップを切って中央へトライ。東海は内側を押さえるはずのディフェンダーがチャンネル0の防御にみんな食われていて、3人がポイントに近い場所から飛び出していく形。その動きの逆を衝かれたが、最後にいった右CTB鹿尾貫太は内を押さえる位置に留まってもよかったかもしれない。ただ、突破力が脅威のシオネが相手だけに、仕方のない面はあろう。

 SO東郷太朗丸のコンバージョンも成功し、0×7とした流経は9分、自陣22メートルでキックキャッチのbWジョージ・リサレがカウンターラン。自陣10メートルまでゲインし、9−10−12−13と左へ展開した。東海は先ほどやられたお返しとばかりに鹿尾がシオネを倒し、橋本がジャッカル。ノットリリースザボールのPKを得て敵陣22メートルへ進出する。ムーヴを入れて手前のスローを加速して捕球したbWアタアタ・モエアキオラが残り5メートルまでゲインし、ワンパスのアタックを3フェーズ。右逆目のチャンネル1、2人が並んで走り込む攻めで右PR平野翔平がノックオンしたものの、直後の流経スクラムの右8単、リサレをモエアキオラが倒してノットリリースザボールに陥れた東海は12分、残り6メートル中央の位置でスクラムを選択した。陣野原がコラプシングのPKをとられた際も同様。14分、右8単からチャンネル0を4次に渡って攻めたあと、東海は9−10−15の左展開でゴールラインをうかがった。野口竜が左斜めランで防御を切り裂きにいき、合谷に倒されながらローリングして左中間へボールを置く。ところが、ローリング後のグラウディングがツーモーションになっていた。タックル成立のノットリリースザボール。しかし20分、東海は敵陣10メートルの相手スクラムにプレッシャーをかけ、左PR大川兼聖をヘッドアップに陥れた。残り5メートルの位置からラインアウトモールを右へズラしたあと、右チャンネル1、右FL藤田貴大が2、6とユニットになってクラッシュ。そこから湯本が右へ振ると見せかけるパスダミー。21分、防御が外を向いてガラ空きになったラック右サイドへ飛び込み、中央へトライ。野口大のコンバージョンも成功し、7×7となった。

 さらに東海は28分、キックオフサイドのPKにより、残り5メートルでラインアウトの絶好機をつかんだ。橋本にスローを合わせてモール。中でボールをもぎ取った流経がノックオンし、29分、同位置右端のスクラムで仕切り直し。9−14の左、ブラインドWTBの14番、近藤英人が縦を突いたのち、橋本、モエアキオラ、平野が次々と左サイドを突く。平野のポイントでモールを形成し、右中間へなだれ込んでいった。ボールを押さえたのはHO津田将。ゴールも決まり、14×7と東海が逆転。流経は32分、キックキャッチのFB桑江健一郎から10−8と左へ回した所でbWジョージ・リサレが左CTB堀田隼平に刺さられ、ポイントを乗り越えられそうになった。橋本の倒れ込みに救われ、敵陣10メートルのラインアウトを起点に攻めた4次、9−10の右、東郷がミスマッチの津田を外して前進。5次、9−12−8と左へ回し、リサレが残り2メートルへ肉薄する。そこからチャンネル0の近場を3フェーズ。34分、陣野原が右サイドを突いて左中間へ力ずくで捻じ込んだ。ゴールも成功し、14×14。試合はふり出しに戻った。

 このリスタートが弾み、流経は右FL廣瀬直幸がノックオン。36分、敵陣22メートル左端でスクラムを得た東海はモエアキオラが右8単で強さを顕示し、残り8メートルまでゲインした。38分、ホールディングのアドバンテージが採用されると、東海は残り5メートル右でスクラムを選択。組み直しを経た40分、8−9と右へ回した。湯本がシオネに倒され、8、6らに乗り越えられてターンオーバーされる。この場面はプッシュオーバートライが一番の狙いだったと推測するが、押せなかったときのセカンドプランに迷いがあった感じ。湯本がスピードでかいくぐろうとしたが、これが右8単で引きつけてのパスだったら、また違った形になったと思う。東郷のタッチキック後、東海は敵陣22メートル内でラインアウトとなおチャンス。左LOテトゥヒ・ロバーツがスローを捕れず、相手ボールとなったがすぐに奪い返し、モエアキオラが左サイドを突進。そして数的優位の左へ9−12−13−15と展開した。そして9−7の右、藤田がクラッシュ。ところがダブルモーションのノットリリースザボールをとられ、結局タイスコアのまま、前半を折り返した。

 後半1分、東海は野口大が右奥へグラバーの好タッチキックを蹴り、敵陣奥で流経のラインアウトを橋本がタップでスチールした。地面のボールを湯本がセービングし、3フェーズ後、9−10−12の左展開で堀田が裏へ抜けた。流経は外側のパスコースへプレッシャーをかけていたが、東郷の堀田に対するタックルが甘かった。しかし2フェーズ後、流経はパスアウトの湯本を潰し、乗り越えてターンオーバー。東海は蹴り返しで野口大がクラバーのタッチキック。流経を自陣22メートル付近へ追いやると、ラインアウトのジャンパーから後ろへの手渡しがうまくいなかった相手ボールを左FL磯辺裕太がもぎ取った。そして8−10と左へ振る。野口大のパスを流経は右WTB(背番号は11)八文字雅和がインターセプトしたが、ここでレフリーはモエアキオラに対するレイトタックルの笛を吹いた。3分、東海は手堅くPGを刻んで17×14としたが、流経は8分に倍返し。敵陣10メートル左のスクラムから1フェーズで決めた。8−21−10−12−13−11の右展開。10と12のあいだにブラインドWTB、14番の杉森健太郎がデコイで入った分、東海の防御はスライドが若干遅れた。結果、シオネがズレてタックルブレイク。左WTB石井魁の追尾タックルを受けながらオフロードパスを放し、八文字が右隅へ。角度のある難しいコンバージョンも決まり、17×21。

 11分、流経はシオネがラック内で足をつかんだ磯辺に報復のパンチ。悪質さを咎められてレッドカードを出された。東海は残り7メートルでラインアウトモールを組む。アンプレイヤブルとなり、相手ボールスクラムにはなったが、インゴールへパスしたリサレのパスが高く、桑江がデッドの外へ逃がしてしまった。残り5メートル右でスクラムと絶好機の東海はFWが圧力をかけ、大川に膝を着かせるPKを2度。執拗にスクラムを選択し、20分に反則がなければトライだったというペナルティトライを挙げた。ゴールも成功、24×21と東海が勝ち越したが、流経も持ち前の決め手を発揮する。リスタートをキャッチしてモールを組んだ東海は湯本の位置で右裏へキック。流経はハーフウェイ手前でリサレがキャッチし、右へワンパス、合谷のポイントから左、右、左と攻める方向を変えた。キックカウンターの逆目攻撃は前回の法政戦でも威力を発揮している。4次、9−10の左で東郷が抜けたように、サイド防御とBKラインの防御とのあいだにギャップができやすい。東郷が敵陣奥へゲインしたあと、ひたすら近場を穿っていく流経は22分、ピッチ左のラックから途中出場の櫻井大志が左へ持ち出し、外側へ角度をつけてラン。左中間を陥れる。東海はこちら側の近場を守るのが平野1人だけになっていた。コンバージョンの2点を併せ、24×28。

 28分、東海はハーフウェイ中央のスクラムから9−10−9とループを使って右へ展開。その順目にはブラインド側から後ろを通って石井が顔を出していたが、入るタイミングが少し遅れた。パスが通らず、東海はボールを失う。流経は東郷がイーブンボールを獲得し、すぐに左裏へキックを蹴った。2人がチェイス。戻って処理する野口竜はデッドへ蹴り出すしかなく、流経に残り5メートル左端でスクラムの絶好機が到来する。31分、チャンネル0〜1を攻めた5次、21−15、桑江がDGを決めた。24×31、流経が1人少ない状況にもかかわらずリードを広げ、勝利=優勝へ1歩近づいた。

 東海は焦りなのか、32分、ハーフウェイ中央のスクラムに始まる左展開で立ち位置が前がかりになっていた。9−14−10−23、右CTBへ入っていた池田悠輝がノックオン。しかし36分、東海は敵陣10メートルのラインアウトから2−4−9−8−10−15−11と左オープンへ振って22メートルへ達し、右順目を攻めた4フェーズ後、橋本がピック&ゴーで残り7メートルへ迫った。9−10の右、野口大が上がってくる防御の裏へグラバーキックを蹴り、桑江に先着されたところでペナルティのアドバンテージが採用される。38分、東海は残り6メートルでスローを橋本に合わせてモールを組んだ。流経はこの中でボールをもぎ取る大ファインプレー。そこから近場を突いた。インジュリータイムもあり、ボールキープで残り時間を遣い切るには長く、おそらくは適当な頃合でボールを動かすか、キックを蹴る算段だったと思う。ふりかえってみれば、この時間稼ぎが効いたというような。ところが38分、倒れ込みの反則を犯してしまった。39分、残り5メートルでラインアウトのチャンスをつかんだ東海は、ロバーツがスローをキャッチしたモールを押し、右サイドを2度突いて仕留める。最後はモエアキオラがピック&ゴー、ロバーツとユニットになって左中間へなだれこんだ。コンバージョンも成功、31×31とした東海はリスタートをキャッチし、途中、フィールドモールを何度も組みながら連続攻撃で流経陣へ攻め入っていく。粘り強く守る流経だったが、38フェーズ目、東海は4度目のフィールドモールを押し込んで残り5メートルへ。そこからはチャンネル0にひたすら拘った。43フェーズ目、橋本が右サイドを突き、左ポストのパッドと地面にボールを着けるトライ。ゴールも決まり、38×31、東海が流経を逆転で下し、リーグ戦の頂点に立った。




 流経はスクラムで明らかに組み負けたし、ラインアウトも不安定。シオネが後半11分にレッドカードをもらって数的不利と、大崩れしておかしくない材料が揃っていた。それにもかかわらず、一時はリードを7点に広げた。決定力があるし、乱戦ムードが漂うと、このチームは前々から強い。後半38分、自陣奥で相手モールのボールを奪ったあと、倒れ込みの反則がやはり痛いか。あの場面をうまく切り抜けていれば、と悔やまれる。ただ、引き分けでも東海の優勝だったので、キックを蹴ったとしても苦しいところではあるが。あと、セットピースのほかに規律面の修正が必要と思われる。13の反則はちょっと多い。ディフェンスは外側がじわっと上がっていく感じ、東海のバックスリーへのボール供給に悪くないプレッシャーをかけていた。

 東海は前半に取り切れないシーンが何度か。ただ、ゲームプランのコンセプトそのものは明確で、まず地域を獲得し、敵陣でセットピースを多くするプランだったと思う。野口大、野口竜が落とし所を心得たいいキックを蹴っていた。流経は1度、湯本のキックをキャッチしたカウンターで必殺の逆目攻撃を繰り出したけれど、それ以外、カウンターしやすいキックはなかったと思う。ブレイクダウンの攻防でも平均して優っていて、なのに完全凌駕できないどころか、リードを広げられる嫌な流れになった。シオネがレッドカードで退場になったあと、野口大というパスの名人がいて両WTBのスピードが傑出しているのだから、数的優位のBKで振り切るラグビーをすればいいのに、とは誰もが思うところ。ただ、試合後のインタビューで木村季由監督が言われていたように、あまりそういう展開にならなかった。また、スクラムに始まるBKの1次攻撃で2度、焦りを感じるミスが出ていて(後半28分と同32分)、これは有利な側が負けるパターンだと思った。最後、FWを中心に攻めたのは逆に正解だったかもしれない。ピックアッププレーヤーは復帰した橋本とする。前へ出る力に秀で、接点でも存在感。東海FWにまた1本、芯が通った感じ。平野のスクラムワークも光った。モエアキオラは何をやらせても巧い万能で、リーチ マイケルの再来といった感じがしないでもない。とんでもない大物へ成長する可能性がある。BKではゲームメイクの巧さを評価して野口大、野口竜とする。

付記 本文中、選手名の敬称は省略としました。


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