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zoom RSS 中大、6トライ! 詰めの防御も冴える 拓殖に快勝!〜関東大学リーグ戦 第8節(1)

<<   作成日時 : 2015/11/10 05:55   >>

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画像 11月7日、秩父宮では関東大学リーグ戦の第8節、拓殖vs中大、大東vs東海の2試合がおこなわれた。翌日、群馬の敷島で組まれていた流経vs法政にも該当するが、下馬評不利のチームが途中まで食い下がる試合展開で、勝つためには相手をパニックに陥らせることが求められたゲームだったと思う。関東大学リーグ戦の試合がJ−SPORTSで放映されるのは今季初めて。関東のリーグ戦グループはこういう力関係の試合が多いと察するけれども、最近、実力拮抗、もしくはどうあがいても勝てない差があるか――どちらか一方へ寄った試合を多く観る機会が多かったので、上記3試合はある意味、新鮮で、おおいに楽しめた。ちなみに関西大学Aリーグの場合、大東や法政みたいな入りをしたチームはたいてい、その勢いで戦前予想の不利を覆して勝ってしまう。まったく油断のならないリーグである。

 今回は拓殖vs中大について。中大は父兄の皆さん、学生さんと思しき人たちが多数、バックスタンドへ詰めかけていて、集音マイクを通じて好ましい声援、歓声が聞こえてきた。


    ~~~~~~~~~~~~

 【●拓殖大学14×38中央大学○

 中大はキックオフを、自軍プレーヤーを多く配した右へ蹴り、ワンパスの相手キックを右FL佐野瑛亮がチャージダウン。マイボールとした。ポイントに入った全員が倒れてラックでもなんでもないポイントのボールを拓殖の右FL佐野祐一郎に奪われ、止めに行ったHO山本将也がハイタックルをとられる場面があったものの、キックカウンターで攻め直して入りの主導権を握る。5分、敵陣22メートルのラインアウトに始まる連続攻撃、9−10−14の右展開で右WTB伊藤大地がトイメン14番、中村優希の好タックルに捕まった。しかし、拓殖は2人目のFB塩倉将大がノットロールアウェイ。6分、中大は残り5メートルでラインアウトモールを組む。右LOシオネ・ラベマイにフロントリフターとジャンパーのあいだを割られ、右中間インゴールを目前にラックとなったが、中大は、そこから左LO西野嘉修が左サイドを突き、右にいた左PR井村兼人へ手渡しのパス。昨年度の慶應が得意としていたプレーで巧みに防御をズラし、井村が右中間へトライを挙げた。SO浜岸峻輝のコンバージョンも成功し、中大が7点を先制。

 拓殖は15分、オフザゲートのPKにより、敵陣22メートルへ進出した。中大はラインアウトモールにあえて入らない防御術を駆使。ボールを動かさざるを得ない拓殖はFWの縦とBK展開を織り交ぜて攻める。18分、ラインオフサイドのPKを得て残り7メートルへ。前後に分かれた陣形で最後尾のbW石田浩洋がスローをキャッチし、前へ並んでいたラベマイが真ん中へ移動する“谷間ピールオフ”のサインプレーで勝負した。強いプレーヤーを最大限に生かそうとしたが、HO黒尾丸泰地のスローにノットストレートの判定が下る。しかし、直後の中大スクラムにプレッシャーをかけた拓殖はホイールによるマイボールスクラムを得て、8−9の右ショートサイドを皮切りにFWが近場を突いた。6次の左チャンネル1、佐野裕が西野のタックルに下げられ、ハンドリングエラー。右へ展開して蹴った中大のキックが地域を戻せず、22分、拓殖は敵陣10メートルを越えた位置のラインアウトで仕切り直しとなった。ところが2−4−9−10−12の右展開、1人を飛ばすカットパスをもらった左WTB松崎輝貴がトイメン12番、笠原開盛のタックル&ジャッカルに遭い、ボールコントロールミスしてノックオン。結局、拓殖のチャンスは得点へつながらなかった。

 拓殖は25分、中大が右展開した先、伊藤に中村がタックル。ノックオンさせる好守備により、自陣10メートル手前左でスクラムを得た。しかし4次、後ろを通して9−11と左へ回した際、左WTB林謙太が山本将に詰めのタックルを食らってしまう。山本将はデコイランナーにパスをもらう気配がまったくないのを悟ったに違いない。佐野瑛が乗り越えてターンオーバーした中大は、SH長谷川新波が右ショートサイドへ持ち出し、2、11、9ら計4人を外して右隅へトライ。0×12(ゴールは不成功)とした。さらに32分、ハンドのPKで残り5メートルのラインアウト。西野にスローを合わせたモールに加勢した笠原が右サイドを突き、右中間へトライ。0×17となった。

 34分、拓殖はキックカウンターで連続攻撃。少しずつ前へ出てPKをもらったが、タッチインゴールを蹴るミス。中大は40分、拓殖のSO具智允(ぐ・じゆん)がテイクンバックのダイレクトキックを蹴ったことにより、敵陣22メートルでラインアウトのチャンスを迎えた。拓殖はボールを動かす中大に対してプッシュアウトのディフェンスで食い下がり、6次、9−10−6の右展開で、前方に鎌野が入ったアクシデンタルオフサイドによる自陣奥やや左のスクラム。1次の左展開でノックオンして中大スクラムとピンチを迎えたものの、長谷川のパスアウトミスで事なきを得る。ノックオンの判定とともに前半終了の笛が鳴り、拓殖は中大に追加点を許さずにハーフタイムを迎えた。

 後半1分、拓殖はモールアンプレイヤブルによるハーフウェイ中央のスクラムを起点に攻めた4次、ラック後方の防御が薄い隙を衝き、佐野裕がピック&ゴーで裏へ抜けた。FB重松隆宏のタックルを受けながら右についたSH姜秉周(かん・ぴょんじゅ)へオフロードパスをつないで前進。2フェーズ後、左の狭いほうへ9−13と回し、右CTB谷川龍也が裏へチップキックを蹴った。林がインゴールのボールを追ったが、長谷川に先着されてドロップアウト。拓殖は5分、ジャッカルに来た佐野瑛のノックオンによるハーフウェイ左端のスクラムから連続攻撃する。8−9−10−12の右展開から左リターンパス、林へつないだ1次は、パスが地を這ったものの狙いが明白なサインプレー。拓殖はスクラムを優勢に組んでいて、中大バックローのディフェンスセットが遅れると踏んでいたのだろう。スクラム脇のスペースを林が前進し、4次、9−12の左で松崎がラッシュディフェンスの外側を狙った斜めラン。さらに8次の左チャンネル1、佐野裕の突破で残り10メートルへ迫る。しかし12次、9−10−15の左展開で塩倉が外から詰めてきた伊藤のタックルに捕まった。中大は佐野瑛がすかさずボールへ絡んでターンオーバー。手渡しでボールをもらった途中出場のSH住吉藍好が裏へ抜け、ハーフウェイまでゲインする。ラベマイのタックルに止められたピッチ中央のラックのボールを西野がさばき、15−14の右展開。伊藤がストップ&ゴーで2人を外したあと、右についた13番、白石凱人へ放した。最初、左内を走っていた白石が守りの薄い右外にサポート位置を変えたのは好プレーで、トライの決め手になったといっても過言ではない。7分、最後に左内へ現われた重松がラストパスをもらい、重松が右中間へ駆け込んでいく。

 コンバージョンも決まり、0×24とされた拓殖は13分にようやくトライを返す。倒れ込みのPKを得て敵陣10メートルへ。ラインアウトモールに始まる3フェーズ目にフィニッシュした。右オープン、9−10−12−10−11とループを使ったパスムーヴ。中大のようなまっすぐ前へ出るラッシュ系のディフェンスに対し、フラットなループ攻撃は捕まりやすい。だが、この局面はアタックラインが深かった。中大はラッシュ後、白石がスライドへ切り替えたが、林には届かず。同時に林はパスダミーを入れ、トイメンの防御を外へ向かせた。前門を開けてラインブレイクした林の左リターンパスをもらった谷川が、中央へトライ。塩倉のコンバージョンも成功し、7×24となったが、中大は19分にトライを挙げて勝利へ近づく。具智允のダイレクトキックによる敵陣10メートル過ぎのラインアウトから右へ展開、左CTBへ入っていた黒崎将斗が縦突破した。拓殖は防御が外へ向くのが早かったか。黒崎にスイッチで浜岸の連係で中大にチャンスが到来する。6次、途中出場の左PR金子恵一がピックして得意のフィールドモールを組み、中央へなだれ込んだ。佐野瑛がグラウディング。ゴールの2点を併せ、7×31となった。

 25分、拓殖はスクラムコラプシング、ラインアウトジャンパーに対するエアチャージと連続PKを得て、残り10メートルへ肉薄した。ラインアウトに始まる5次、9−8と右ショートサイドへ回して石田がパスキャッチの瞬間に急加速、個人技によるゲインで残り4メートルへ迫る。直後の左チャンネル1、ラベマイがノックオンする頓挫はあったものの、30分、相手ノックオンによる敵陣10メートル右のスクラムを起点に、再びチャンスメイク。9−10の左、具智允が右内へ切れ込んでゲインした。後半5分、スクラムに始まる1次攻撃においてリターンパスで好機を作ったのと同じ発想で、組み負けた中大バックローの防御セットが遅れたことによるスクラム周りのスペースを狙ったのだった。具智允は残り5メートルまでビッグゲイン。そこから中大はダブルタックルを決めるなど、粘りのディフェンスを見せた。しかし32分、ノットロールアウェイのアドバンテージが採用されると、拓殖は残り5メートル右でスクラムを選択。2次、石田がピックしてフィールドモールを組んだ。ここで中大はHOへ入っていた天田親吾が横から入るオフサイドを犯し、反則の繰り返しによるシンビン処分。今度はタッチへ蹴り出し、残り5メートルのラインアウトからゴールラインをうかがう拓殖は6〜8次にチャンネル0の力勝負を挑み、35分、左PR久我太士が味方とユニットになって右中間へ捻じ込むトライ。14×31(塩倉のゴールも成功)とした拓殖だったが、リスタートキャッチの4次、9−10−5−6の左展開で左FL中嶋真吾が伊藤に詰められ、不正確なパスを放ってしまう。地面に弾んだボールを拾った石田が金子のタックルを受けて落球。敵陣22メートル手前右でマイボールとした中大は左チャンネル1のクラッシュを挟み、38分、20−21−10の左展開でフィニッシュする。黒崎と浜岸のあいだに西野がいいタイミングで走り込み、ドリフトディフェンスの足を止めた。結果、完成したスペースを浜岸が走り、中央へトライ。コンバージョンも成功、14×38とした中大は、その後、拓殖の反撃をしのいで4勝目を挙げた。




 拓殖はU20代表、ジュニアジャパンの実績を持つ右PR具智元(ぐ・じうぉん)が存在感を示し、スクラムが優勢だった(ルースヘッドの久我も組み勝っていた)。まずは敵陣でプレーすることを念頭に置き、そのエリアでのスクラムが多くなるゲームメイクを徹底すれば、もう少し競ったスコアにすることも可能だったのではないかと思う。キックの精度に若干欠けた。アタックは後半、中大の弱点を2つ意識していた。経過を記す中でも触れたが、スクラムを押された中大バックローのディフェンスセットが遅れた近場におけるBKのランと、もう1つはラッシュで詰めてくる防御の外側へ仕掛けていくラン。中大はタッチ際から2人目までが猛然と前へ出ていたが、端にいるディフェンダーはそれほど詰めなかった。端の裏へキックを蹴られてチェイスとすれ違うケースを警戒していたのもしれないが、ここでステイするディフェンダーは加速した相手に対し、どうしてもコンタクト負けしてしまう。その分、後半、拓殖に有効な攻めが増えたが、ブレイクダウンの技量で1枚上を行く中大の牙城を崩し切るところまではいかなかった。拓殖の守りは基本的に内から外へのプッシュアウト。相手のムーヴをよく見て中村が2度、好タックルを決めるなど、6トライを奪われたとはいえ、ライン防御における判断はよかったと思う。ピックアッププレーヤーは具智元と中村の2人。突破が目立ったのはラベマイと石田で、彼ら2年生2人の個人技をチームの力へどう反映させていけるかが焦点のチームだ。

 中大が挙げた6トライの起点は、ラインアウトが3、ターンオーバーが3。モールに代表されるFWプレーと、前へ出るディフェンスのプレッシャーによってマイボールとし、BKがつないでいくパターンと、トライ局面に関してははっきり色が分かれた。後半、前述したように弱点を衝かれはしたものの、ディフェンスが良好で、拓殖のアタックを有効→無効といった具合にブツ切れ状態へすることに総じて成功していたと思う。前半、キックカウンターで攻め込まれた際に見受けられた逆目ラックサイドの立ち遅れも、後半は修正できていた。あと、道中のアタックを見ていて感じたのは、各プレーヤーのパススキルが昨年よりも向上していること。フィールドモール一辺倒のチームから完全に脱却したとみていい。今回、フィールドモールで相手防御を集めてからBKで仕留めるパターンはなかったけれども、それも可能と思わせるくらい、アタックのバリエーションが増えてきた。ターンオーバーのようなアンストラクチャー局面でトライが取れるのは、パスが巧いからでもある。ピックアッププレーヤーはFWから3人。西野はワークレートが高く、いるべき所へいる球技センスの持ち主。佐野瑛、6番の山下諒之の両FLはタックル、ブレイクダウンで大活躍。BKは浜岸のトータルなゲームコントロールを評価したいし、リザーブ組に特筆したい人が2人いる。住吉と黒崎だ。住吉は攻撃的なSHで昨年来、疲れた相手にはなおさら効くというようなインパクトプレーヤーの役割を与えられている。黒崎もいい働きをしていた。パスの捕球、投球時にスピードが落ちない。1つ1つのプレーに剃刀の切れ味があり、流れを変えるには最適の選手だろう。

付記 本文中、選手名の敬称は省略としました。


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