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zoom RSS 前半同点も後半は帝京がエンジン全開 東海を下して7連覇を達成〜大学選手権ファイナルステージ決勝

<<   作成日時 : 2016/01/16 05:55   >>

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画像 10日、秩父宮で大学選手権・決勝がおこなわれた。前人未到の7連覇を目指す帝京と初優勝を狙う東海。このカードは6年前の決勝で1度、実現した。つまり帝京の連覇が始まった年に東海が戦っているわけだ。14×13、僅差で帝京が勝利したが、あのとき、僕は大学ラグビーの新時代到来を確信した。以後、帝京の隆盛に関してはもはや書くまでもないが、東海も帝京と同様、体をしっかりと作ってくるチームである。6年前の決勝を観たとき、この両者はかつての早稲田と関東学院のような壮絶なライバル関係になりうる、と思ったものだった。予感は、東海が帝京に水を開けられ、今のところ不的中である。しかし、そのあいだにも東海は有能な選手を数多く輩出。強さの命脈は保たれており、帝京のライバルとなる資格をなお有していると思う。


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 【○帝京大学27×17東海大学●

 東海のキックオフで試合開始。キャッチ後、帝京が左ツーパスでノックオンしたことにより、東海は敵陣22メートルやや左でスクラムと、いきなり好機を迎えた。bWアタアタ・モエアキオラが右8単。ところが倒された際に味方の足が側頭部へ当たってプレーを続行することができなくなり、負傷交代を余儀なくされた。同位置中央のスクラムで再開され、LOからbWへ回った影山航とSH湯本睦の8−9プレー。湯本が4対3の数的優位を生かしながら防御間のギャップをうかがい、残り4メートルへ肉薄した。しかし直後、右LO橋本皓がピックミスしてノックオン。東海の先制機が潰れた。

 その後、お互いにミスが出て一進一退の攻防を繰り返した14分、東海は敵陣10メートル左のスクラムから9−10と右へ回し、SO野口大輔が右奥へ好タッチキックを蹴った。帝京は自陣5メートルでラインアウトモールを組んだのち、SO松田力也がキック。右FL藤田貴大がチャージしたボールは軌道を変え、帝京陣10メートルでタッチを割った。このラインアウトに始まるアタックでノットロールアウェイのPKを得た帝京は、ノータッチを蹴るミスがあったものの、蹴り返しのタッチキックにより、敵陣22メートル手前でラインアウトの好機をつかむ。しかし5次、SH小畑健太郎が右へ放したパスを右LO飯野晃司が捕球ミス。本人はデコイランナーのつもりだったみたいだ。21分にも帝京は、倒れ込みのPKによって敵陣22メートルでラインアウトのチャンスがあったが、右順目を攻めた2次、9−10の右、松田がカットアウトで前進して右へ放したパスがFB矢富洋則に通らず、東海ボールに。タッチキック後の22分、帝京は敵陣10メートルのラインアウトから左オープンへ振った。矢富の右内へ現われた右WTB尾崎晟也にリターンパスが通っていれば面白かったが、タイミングが合わず、矢富は右CTB池田悠希に倒されてラック。そこから9−11、左WTB竹山晃暉が左裏へキックを蹴った。処理するFB野口竜司が後逸して大チャンス到来と思われたが、ボールへ戻った野口竜に対し、左FLマルジーン・イラウアがノーボールタックル。東海にPKが与えられた。

 直後のラインアウトから、東海は湯本が右裏へパントを上げた。bWに入っていた小野貴久がキャッチミスしてタッチへ逃したことにより、敵陣10メートルでラインアウトと地域で優位に立った東海は28分、オフサイドのPKにより、残り5メートルでラインアウトの絶好機をつかんだ。ノットロールウェイのPKでも同様。30分、手前に立つ途中出場の左LOテトゥヒ・ロバーツにスローを合わせたモールを左へズラした。イラウアがモールコラプシングを犯し、アドバンテージが採用された31分、東海は同位置のラインアウトモールに拘ってフィニッシュする。再びロバーツがスローをキャッチ。今度は左ではなく、右ショートサイド側へズラした。帝京のモールディフェンスは意表を衝かれた感じ。そちら側から首を差し込んで圧力をかけるプレーヤーがいなかった。31分、藤田が右コーナーへなだれ込むトライ。東海が5点を先制した(野口大のゴールは不成功)。

 しかし帝京はリスタートを左へ蹴り、影山に右LO金嶺志(きむ・りょんじ)がタックル。落球を誘ったことによって敵陣で攻撃権を得た。1次の右展開でパスが乱れたものの、ボールをキープしてチャンネル0を2フェーズののち、9−6−4の左、ショートパスをもらった飯野がタックルブレイクで前へ。そして、ピッチ中央のラックから9−10−11と左へ展開してフィニッシュした。東海は松田を野口大、野口竜、池田の3人が捕まえにいったが及ばず、オフロードパスを放されてしまう。右WTB近藤英人はパスカットを狙う構えだったが、それより先に竹山へボールが渡った。34分、完全フリーとなった竹山が左隅へ駆け込むトライ。帝京が5×5の同点に追いついた(松田のゴールは不成功)。

 東海は37分、松田がテイクンバックのダイレクトキックを蹴ったことにより、敵陣22メートルを越えた位置でラインアウトのチャンスを迎えた。左FL磯辺裕太がスローをキャッチし、ドライビングモール。残り6メートルでラックとなったあと、近場のFWで勝負したが、3フェーズ後、右サイドを突いた左PR三浦昌悟が左中間インゴールを前にHO堀越康介のジャッカルに遭ってノットリリースザボール。結局、タイスコアは変わらずに前半が終了した。

 後半は帝京のキックオフで開始。左へ蹴り、キャッチからワンパスの所へ帝京は、イラウアが凄まじいタックルを浴びせる。レフリーによってはノーバインドのスティフアームタックルをとる人がいるかもしれないプレーだったが、ノーホイッスル。直後、東海は左チャンネル1、ロバーツがノックバックし、後ろに戻ってボールキープのポイントでハンドを犯した。1分、帝京は松田のPGで8×5と勝ち越すと、2分、キックカウンターの3次で松田が裏へショートパントを蹴った。弾んだボールを敵陣22メートル付近でマイボールとした帝京はリターンパスやショートパスを駆使、近場をパスムーヴで攪乱する。左ショートサイドも2度使い、右オープンへの布石も打っていた。東海はワンパスの縦に対し、前へ出て対抗。6次の右ワンパス、左PR徳永一斗に橋本がタックル&ジャッカル。野口が左裏へキックを蹴る。尾崎が処理ミスしてタッチへ逃したことによりピンチを脱出し、4分、東海はハーフウェイを越えた位置でラインアウト。4人ラインアウトでロバーツにスローを合わせたモールからHO津田将がパスアウト、9−6と右へ回して磯辺がクラッシュし、すぐ右に来た左CTBオスカ・ロイドへ手渡しでつないだ。帝京は小野がこのズラしに反応。ロイドに刺さり、後続が乗り越えていく。ターンオーバーの危機に焦った東海が倒れ込みを犯すと、小畑が速攻してランで仕掛けていった。ハーフウェイ過ぎでノックオンしたものの、スクラム後、野口竜のグラバーキックを処理した途中出場のFB重一生がカウンターラン。ハーフウェイ手前のラックから9−10の左、FWを3人デコイに使い、スペースでボールを手にした松田が津田を粉砕してゲインする。これは昨年度によく見られた形だ。松田が敵陣10メートルと22メートルの中間へ達したラックから、下がりながら並ぼうとするところだった未整備の防御ラインの隙を衝き、小畑が左サイドを突破。左についた小野へつないで敵陣奥へ。小野がオフロードパスを放そうとしたこぼれ球はノックバック、ボールをキープして堀越がピック&ゴーで縦を突いたのち、9−10−12と右へ展開する。左CTB濱野大輔がギャップを突いてラインブレイク。東海は橋本と野口大が濱野を止めるのが精一杯だった。6分、帝京はそこから重がガラ空きだったラック左サイドを突き、右中間から中央へ駆け込むトライ。コンバージョンも決まり、15×5とした。

 東海は9分、野口大がキックカウンター。右CTB石垣航平に止められたラックから湯本が左サイドを突破して敵陣22メートル付近まで進んだが、14−10−4−2の左展開のあと、ピック&ゴーで前へ出ようとした途中出場の右PR渡邉隆之のポイントが孤立した。小野に絡まれ、ノットリリースザボールで逸機。帝京は11分、野口竜のキックがインゴールへ達したドロップアウトを左へ短めに蹴り、飯野がキャッチしたのを起点に主導権を握った。14分にはラックアンプレイヤブル後、残り10メートル右でスクラム。21−13の左、石垣がHB団のダブルタックルを受けてノックオンする一頓挫ののち、スクラム後のタッチキックを敵陣10メートルと22メートルのあいだで尾崎が左へクイックスローインして松田へつなぎ、イラウア−尾崎と右へ戻して再攻撃。イラウアのパスが前方に流れたものの、直後のスクラムでヘッドアップのPKを得た。この時間帯になると、前列のメンバーが代わったこともあり、前半はほぼ互角だったスクラムが帝京有利に傾いていた。19分、帝京は残り5メートルのラインアウトを手前の飯野に合わせ、モールドライブ。堀越が右中間へグラウディングを果たした。

 20×5(ゴールは不成功)とされた東海はリスタートでダイレクトを蹴って帝京にセンタースクラムを与え、地域獲得を狙った松田のキックの蹴り返しでもダイレクトと、悪い流れに嵌まり込んでいた。しかし、直後のラインアウトに始まる3次、左順目のワンパスで堀越が落球したことにより、マイボールとする。左にFW、右にBKを配する陣形の攻めはやや停滞気味。7次、9−10−6−15−22と右へ振った所で左CTBへ入っていた藤崎眞樹がノックオンした。27分には帝京のこぼれ球を獲得、ハイタックルのPKを得た東海は敵陣22メートルでラインアウトの好機をつかんだが、スローを確保ミス。30分、キックキャッチの近藤がカウンターラン、21−10−15−22−13と左へ振った局面は敵陣奥で池田が濱野らによってタッチへ出されてしまった。明治戦でインパクトプレーヤーとして最大限の働きをした途中出場のbWテビタ・タタフが15と22のあいだにいて、飛ばしパスは帝京の防御がタタフに寄るだろうという読みだったようだ。しかし東海は、直後のラインアウトで飯野がタップバックした地面のボールを津田がセービング。再びチャンスを迎えた。FWの縦でなかなか前へ出られなかったものの、7フェーズ目、数的優位の右へ展開し、ようやくゲインが叶う。9−10−20、ピッチ右端で野口大のカットパスを受けたタタフがポップパスを池田へつないだ。タタフのピック&ゴーののち、9−10−7の左、フラットパスをもらった藤田が思い切りクラッシュ。9−10−15−11の左展開では野口竜がハーフブレイクしてオフロードパスを放す。そこから1〜2パスを攻めた通算17フェーズ目にフィニッシュした。33分、9−10−13の左展開、池田がパスを開いて捕球。防御間へ入り、スライドタックルの芯を外して裏へ出て左中間へトライ。

 コンバージョンも成功。20×12とした東海は、リスタートキャッチに失敗したものの、帝京が右へ振った先、尾崎を野口竜らがタッチへ出し、自陣5メートル付近でクイックスローイン。右オープンへ展開し、近藤が裏へ抜けた。敵陣10メートルへ達した近藤は、左についた磯辺へオフロードパスを放す。ところが磯辺は、後ろへ放したボールをぬかるんだ道を歩いていて泥を撥ねるかのように自ら蹴ってしまった。竹山がイーブンボールを獲得した帝京は4フェーズ後、SHへ入っていた荒井康植が右裏を狙ったキック。ボールはディフェンダーに当たり、重の足元で暴れた。東海がノックオンと勘違いし、一瞬足が止まったのを尻目に、帝京はボールを拾った重から13−16−14と右へ展開する。石垣は藤田の、イラウアは津田のコンタクトを受けながらのオフロードパス。37分、尾崎が勝利を決定づける右中間へのトライ。ゴールの2点を併せ、27×12となった。東海は40分、ハーフウェイ手前のラインアウトを起点に攻めた2次、右順目へ9−11−22−13と展開、左WTB石井魁がステップを切って防御を引きつけたのが効いてスペースが残り、池田が突破する。左リターンパスをもらった野口竜が右中間へトライ。一矢報いたが、そこまでだった(コンバージョンは不成功)。




 東海はエリア重視のゲームメイク。前半31分、PGで3点を刻む機会を捨ててラインアウトモールによるトライを狙い、しっかり5点を先制した。敵陣奥でモールを組むことを第一目標にキックで地域を獲得するという思いは、15×5とされたあとも根底に流れていた。ただ、一般的に、敵陣奥でラインアウトモールという状況には最初のトライの場面のように相手の反則、もしくはミスが絡むことが多い。この場面以外、東海にドライビングモールを狙える位置のラインアウトはなかった。チェイスを2〜3人用意して、敵陣奥でキャッチしたプレーヤーをタッチへ押し出すといった工夫を入れたかったところである(ターンオーバーできれば尚良し。仮に相手がボールをキープしたとしても、追い込まれたこの状況ではタッチキックで逃げるしかない)。あと、私見ではあるが、東海のBKは帝京相手でも十分に通用するとみていた。彼をBKラインに配したオプションをいくつか用意していたと思われるモエアキオラがいきなり負傷交代となって予定が狂った面はあろうが、ミドルエリアでBKによるアタックをもう少し見たかった気がする。でも、敗因を挙げるなら、後半入りから同25分ごろまでの低空飛行だろう。前半は接点で対抗できていたのに、この時間帯になると帝京の突進に食い込まれる場面が続出した。攻める局面でも2人目のサポートが遅れ、効果的な陣形もできず、どこをとっかかりに攻略するのかという意思があまり統一されていないようなアタックが多く見られた。後半開始直後はエアポケットに入りやすいし、大一番のプレッシャーによる電池切れがこの時間帯に現われたとも考えられる。総評すれば、東海は決勝戦で帝京と戦うにふさわしいチームだったし、素の力そのものは帝京に勝っておかしくないだけのものを秘めていたと思うのだが……。

 帝京は前半、ミスが散見されたものの、東海とは逆に後半の入りに俄然、覚醒した。同4分、東海がハーフウェイのラインアウトを起点に右へ展開、縦を突いた磯辺からガットでもらったロイドに刺さった小野のリアクション、集中力にすべてが凝縮されていたような気がする(それをいうなら後半のキックオフキャッチにおけるイラウアのタックルかもしれないが、あのプレーはグレーゾーンなので……)。直後のキックカウンターの2次、ハーフウェイ手前で小畑のパスをもらう位置にFWのリードランナーを3人配し、松田がタックルブレイクして小畑の左サイド突破、重のトライに至る一連のアタックの切れには惚れ惚れした。ここ一番に仕留め切る力は王者の名にふさわしいもの。以後しばらくのあいだ、あらゆる局面のリアクションで帝京が東海を上回っていた。東海はファーストレシーバーに対して前へ出て外へ回されればプッシュアウトというディフェンス。ただ、1度下げられると守備を再構築するのが鈍いという面があった。それに助けられたとはいえ、後半、ゲインライン勝負で当たり勝ちながら逆目やショートサイドを交え、防御の的を絞らせなかった帝京の攻めは圧巻。帝京の守りについては、準決勝までは隣り合うディフェンダー同士、あるいはドリフトの際の連係に未成感があったけれども、今回は良化していたと思う。ピックアッププレーヤーは、FWからは縦の突進とハードワークが光った飯野と金にイラウア、坂手淳史主将が左肘のケガでリザーブ出場となった穴を埋めた堀越を挙げる。BKは冷静さを失わなかった松田。個人的にはMOMだ。あと、石垣がクラッシュで捨て石となるアタックが目立たないながらも効いていた。

付記 本文中、選手名の敬称は省略としました。


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