ワンダーランド・なぎさ亭

アクセスカウンタ

zoom RSS 流経2連勝、筑波との決戦へ&京産善戦も早稲田、終盤に突き放す〜大学選手権2ndステージ第2戦(後編)

<<   作成日時 : 2013/12/20 06:00   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

画像 大学選手権セカンドステージ、第2戦のTV観戦記の後編は、花園と瑞穂でおこなわれた2試合を取り上げる。ふりかえってみれば瑞穂の試合は、今回の早稲田vs京産、前編に記した立命vs東海ともスリリングなゲームで、この2試合を実況した矢野武さんは興奮しっぱなしだった。前日、矢野さんが担当したTLのヤマハvsキヤノン戦も土壇場で試合がひっくり返る熱戦。彼にとってなんと濃厚な週末であろうか、と羨ましく思った。愛人を2人抱えていて、土日でとっかえひっかえするようなものである。で、その矢野さんが、名古屋という中立の地ということもあってか両者ともセカンドジャージで登場した早稲田と京産に、これも大学選手権の名物、と仰っていた。個人的嗜好をいえば、ラグビージャージは段柄よりも単色、異なる色はワンポイント程度に使う、というのが好みなので(大学では流経のジャージが一番カッコいいと思う。背番号の字体もグッド)、両者を見た僕は素直に、ええやんか、と思った。まあ、早稲田に関しては、アカクロでないと、と感じる人も多いかもしれない。そこにあるのは、獣神サンダーライガーがいつもの角つきの覆面、派手なコスチュームではなく、対ヘビー級戦士用の質素ないでたちで登場したときと似た違和感か。


    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 【プールB ○流通経済大学34×26同志社大学●】

 前半、風上の同志社が試合の入りを優勢に進めた。2分、8分と連続PG。この間、流経にチャンスの兆しがなかったわけではない。7分、ミドルエリアで右PR山根皓太がパスアウトのSH大越元気にプレッシャーをかけてターンオーバー、右へツーパス、左CTB矢次啓祐が右裏へキックを蹴った場面は、アタックラインが数的有利だったのでパスをつないでもよかった。そして、このキックで同志社にワンタッチがあり、マイボールラインアウトだったのに、スローとジャンパーの呼吸が合わず、同志社にボールを奪われて好機を潰したのだった。流経は10分、キックカウンターの2次で右ショートサイドを細かくつないで攻め、bW高森一輝が左PR北川賢吾を外してゲイン。左チャンネル1のSO合谷和弘を挟み、左オープンへキックパスを蹴った(FB八文字雅和か、もしくは右WTB桑江健一郎)。左WTB合谷明弘がキャッチし、インゴール左隅を目指したが、同志社は左CTB木村洋紀が追尾タックル。戻る人数のほうが多く、合谷明をノットリリースザボールに陥れた。しかし流経は、この同志社のラインアウトモールからサイドアタックを仕掛けようとしたプレーヤーにHO植村健太郎が絡んでターンオーバーした4フェーズ目、5−10−7−14と右へ展開し、7番ジョージ・リサレのオフロードパスをもらった桑江が右隅へトライ。リサレに複数が群がりながら自由にプレーさせた同志社のディフェンスが、若干淡白に映る場面だった。5×6となったが、同志社は15分、相手ノックオンによる敵陣22メートル右のスクラムから、右展開一発で決める。9−10−12−13、右CTB林真太郎がアングルチェンジであっさり裏へ抜け、左中間へトライ。

 コンバージョンは外れたものの、再び6点リードとした同志社だったが、流経は27分、トライを返してきた。キックキャッチのFB藤本貴也を捕獲してターンオーバー、敵陣へ攻め込んだ左展開でリサレのオフロードパスが左LO今野剛秀へ通らず、右WTB松井千士にインターセプトされ、いったん同志社ボールになった。ところが、大越のボックスキックがすぐ前にいた味方、bW西林宏祐に当たり、流経の左LO榎木佑太郎に入る。右チャンネル1を挟み、SH木村友憲が右へさばく流経。そこには5対1くらいのオーバーラップができていた。ファーストレシーバーの合谷和がスペースを駆けて中央へトライ。コンバージョンの2点を併せ、12×11、この試合初めて流経がリードを奪った。しかし同志社は35分、ホールディングのPKを得て敵陣22メートル内でラインアウトのチャンスを迎え、連続攻撃。37分、左サイドを突いた西林がピラーの外側をくぐり抜けるようにしてタックルを避け、立ち上がって突破。左中間へ飛び込み、12×16、4点リードとして前半を折り返した。

 後半2分、同志社はオフザゲートのPKにより、残り5メートル地点でラインアウトを得た。モールのあと、右チャンネル2を2度。ここで大越が巧さを見せる。順目へ放すと見せかけ、自身をマークしていた合谷和の意識を外へ向けて右サイドへ。左ポスト下へトライを決めたが、SO長井一史のコンバージョンは後半から左WTBへ入っていたジェセファ・リリダムにチャージされて、不成功に終わった。それでも12×21、後半をうまく入ることができ、6分に流経がPGを失敗、流れをつかみかけた同志社だったが、ドロップアウトのキックをキャッチしたリサレのカウンターに始まるアタックに屈してしまう。解説の藤島大さんが仰っていたように、なぜリサレに蹴るのか。キック後の1次、アンストラクチャーで連動されると怖いキーマンを最初に巻き込んでおく意図があった、と思われるが、巻き込むも何もプレッシャーさえかけていなかった。8分、9−10−15と右へ振り、八文字が開いてパスをもらい、中央へトライ。対峙する西林の守備範囲外へズレたのが決め手だった。コンバージョンも成功し、2点差に迫った流経は11分、秘策ともいえるサインプレーで鮮やかに逆転する。ハンドのPKによる敵陣10メートルと22メートルのあいだのラインアウトが起点。前後に分かれ、後方がしっかりジャンプしたが、植村のスローは前方。キャッチした榎木が、マラソンランナーにドリンクを提供するみたいに、走り込むリサレにボールを手渡した。リサレはあっというまに左中間へ駆け去っていく。一昨年のW杯決勝、オールブラックスがフランスを相手に先制トライを挙げて以来、世界中で流行した、ラインアウトの谷間を使うサインだ。今となっては、1年前の流行語大賞といった感じがしないでもないけれど、未来永劫、通用するサインプレーである。このケースはゴールラインまで距離があり、リサレの決定力がモノをいったけれども、トライを取り切るにはHOへ戻すよりも谷間、と個人的には考える。

 ゴールも決まり、5点リードとした流経は14分、同志社がスクラムでアングルの反則を犯すと、ショットを選択した。PG成功により、29×21となったが、同志社は15分、キックキャッチからワンパス、藤本が前進したのをきっかけに巧みなパスワークでフェーズを重ね、流経の防御を切り崩していく。17分、9−10−13の右展開は外に松井とHO秋山哲平が控えるオーバーラップ、林のパスが通っていれば即トライだったかもしれない。それでもイーブンボールを秋山がキープし、攻撃を継続する同志社。いったんはラックアンプレイヤブルとなったが、残り5メートル左の位置まで到達していた。このスクラムで流経は、リサレがボールアウト前にバインドを外す反則。アドバンテージが採用された20分、西林が速攻し、そのまま左中間へ突っ込んでいった。29×26。コンバージョン、さらには24分、リサレが大越の球出しを妨害する反則のPGは不成功に終わったが、アタック時間を持てば同志社の勝機は十分、という雰囲気が醸し出されていた。しかし流経は31分、同志社が自陣から左へ展開した先、途中出場の左WTB廣瀬哲馬を合谷和がタッチへ押し出す好守備。1人少ない局面で瞬時に標的をズラした合谷和のリアクションが素晴らしかった。このラインアウトで流経にハンドリングエラーがあり、マイボールとした同志社の右展開、9−10−12−6は、木村洋が引きつけてパスを放し、左FL田淵慎理が真後ろから移動してもらう好ましい形だったが、流経は両CTBが冷静にダブルタックル。ノックオンを誘う。このへんになると流経に、同志社のアタックに対する慣れが感じられた。以降、地域で優勢に立った流経は38分にダメ押し。残り8メートルやや左のスクラムからピッチ右をチャンネル1で2度攻めたあと、数的優位のある左へ大きく振る。9−2−7。松井がインターセプトを狙ってパスコースへ詰め、ふつうのHOならちょうどそのあたりにパスが来るのだが、植村の非凡なハンドリングスキルが松井のディフェンスを凌駕する。松井の頭上を通すパス。まだリリダムが余る形で、決め手のある留学生選手2人が完全フリーというのも妙ではあるが、同志社はそれ以前のフェーズでターンオーバーに賭けていたのだろう。リサレが左中間へトライ。34×26のスコアで同志社を下した流経は2戦2勝とし、来週の筑波戦に準決勝進出を賭けることになった。



 全体の印象をいえば、アタック時間の多寡が勝敗を分けた感もあるが、同志社はタックルが全般に粗い。飛び込まずに懐へ入りたかったところだ。上体へ行ってボールを殺すタックルについては、まだ技術が身についていない感。また、スクラムは組み勝ったが、ラインアウトの乱れによって起点が作れないシーンが多々あった。攻めればトライが取れるムードが漂う強敵相手の試合だっただけに、余計にもったいなく感じる。しかし、希望の光は見える内容ではあった。ピックアッププレーヤーには、タックルミスが目立つ中で、この人はハードタックラーだと思わせた末永。関西リーグでも目立っていたが、相手との間合いの計り方に天性の巧さがある。それはアタックの際も同様で、ボールを持った場面で芯にタックルを食らわないようにステップを切る場面があった。関西を代表するFLになれる逸材で、1年の末永がどこまで成長するか、楽しみでならない。それはコンタクトやフィジカルといった局面で今まで課題をのぞかせることの多かった同志社の上昇曲線にそのまま反映される気がする。

 流経もリサレや合谷和、リリダムといった個性的な面々がいて、決め手は十分。ただ、ブレイクダウンで反則を繰り返し、自滅の2文字がちらつく場面があった。次戦の筑波戦で同じことをやると、命取りになることは間違いない。修正すべき点だろう。しかし、同志社のコンバージョンキックに愚直にプレッシャーをかけ、不成功を誘っただけでなく、ジェネラルキックでもチャージする場面が何度かあり、まじめにプレーするチームであることはひしひしと伝わってきた。ディフェンスで先を読みすぎて穴を作るところがあるのが気になるが、アタックで相殺できれば、といった感じか。筑波戦は、ちょうど今回、自身と相対した同志社のような立場で臨むことになる。植村、リサレ、高森一、合谷和、矢次、リリダムといった役者がこの試合でも期待どおりのパフォーマンスを見せた。すこぶる順調と評価して差し支えないだろう。


    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 【プールD ○早稲田大学48×18京都産業大学●】

 瑞穂は強風が吹いていた。前半風下の早稲田はキックを蹴らずに自陣からでもとことん攻める構え。首尾一貫していた。開き直って攻めた風下のチームのほうが好結果を残すことはよくあることだし、戦法としてはなんら間違っていない。しかし、京産は前へ出るディフェンスで抵抗し、早稲田のパスワークにプレッシャーをかけていく。4分、早稲田はスクラムコラプシングのPKを自陣22メートル中央で速攻し、5フェーズの右チャンネル1、左FL金正奎がギャップへ入り、さらにチャンネル1、SO水野健人がゲインしてようやくハーフウェイを越えた位置に来た。その後もアタックを継続し、6分、SH岡田一平と金の左ループに右FL布巻峻介が走り込む。岡田が右LO泉森直人のタックルを受けながらオフロードパスを通し、布巻の左にはFB藤田慶和がサポート。藤田の中央へのトライと自身のコンバージョン成功により、早稲田が7点を先制した。

 だが京産は、なお自陣から攻める早稲田に激しく体を当て、10分には左WTB深津健吾にHO中島裕樹が絡むノットリリースザボールのPG。3点を返したのち、17分にはスクラムコラプシングのPG。7×6とした。早稲田はハーフウェイ手前左のスクラムを起点に攻めた22分、2フェーズ目に岡田が右サイドを抜けて、右PR垣永真之介のピック&ゴーから金への手渡しで22メートル内へ入るテンポのいいアタック。そしてチャンネル1、布巻が裏へ抜けて左中間へトライ。ゴールは不成功に終わったものの、6点リードとしたが、京産も粘る。早稲田がラインアウトでノットストレート、27分に敵陣22メートル左でスクラムを得ると、右チャンネル2を2度突き、防御ラインが不整備の感があった左へ振った。9−10−13、SO三原亮太のフラットパスは防御を切る効果。開きながらもらった右CTB増田大暉がパスダミーを入れて突破し、残り5メートルまで迫る。増田は金と藤田に止められたが、右チャンネル1を2フェーズ。29分、最後は右PR浅岡勇輝が左中間へ力強く捻じ込んだ。コンバージョンも成功し、12×13、逆転した京産だったが、35分、FB山下楽平が右裏へ蹴ったキックが風に乗って伸びて絶妙と思われたのもつかのま、インゴールへ達してドロップアウト、そのあと三原の左裏へのキックもデッドボールラインを割るといった具合に、キックをめぐる不運が2度あった。逆に早稲田は、この運を生かす。三原が蹴った地点、ハーフウェイ過ぎ中央のスクラムを起点に連続攻撃。39分、オフサイドのPKを得て、残り5メートルのラインアウトモールをドライブ。岡田が左中間でグラウディングを果たした。17×13、4点リードで折り返す。

 後半は早稲田が風上。ロングキッカーの間島陸をSOへ投入した早稲田に、今度は風上を利して地域を獲りながら攻めるぞ、という意思表明がみてとれた。しかし、後半最初のトライを挙げたのは京産。キックオフを左へ蹴り、左WTB下良好純が好捕して敵陣で攻撃開始。1分、山下が空いていた左サイドをゲインしてチャンスを拡大した2フェーズ後、チャンネル1の右WTB森田慎也が残り5メートルまで肉薄する。ピッチほぼ中央のラックから、SH梁正秋(りゃん・じょんちゅ)が右へさばく。当初、13、4と並んでいたが、そのあいだに三原が移動してきたのがよかった。早稲田のディフェンスは、京産の陣形を見て、突破力のある増田を止めに行く態勢だったが、それを見越した三原がカットパス。左LO小川雅人へつないだ。増田に2人が寄っていた早稲田はどうしようもできない。小川が右隅へトライ。京産の応援席が狂喜乱舞する。コンバージョンは不成功に終わったものの17×18、1点リードとした京産は、リスタートキックをキャッチした山下がハーフウェイ近くまでゲイン。梁のボックスキックを処理するbW黒木東星を森田が捕まえ、こぼれ球を確保した左WTB深津健吾から梁がボールを奪う。ここで早稲田にオフサイドがあり、4分、残り5メートルでラインアウトとイケイケ状態に。ところが、途中出場のHO金亨志(きむ・ひょんじ)のスローが曲がってしまった。ノットストレートで早稲田のスクラム。京産の左PR清水佳祐がアングルをとられ、PKを得た早稲田は、ここから攻勢に転じる。しかし、京産の粘り強いタックルに苦しめられ、即トライというわけにはいかない。13分、9−22−4と左へ展開した早稲田に対し、京産は左LO大峯功三を止めに行った泉森がハイタックル。PKをタッチ、残り5メートル地点のラインアウトモールから早稲田は、岡田が右サイドを突いて左中間へトライ。22×18、早稲田が逆転した。

 京産は16分、キックを処理してワンパス、森田のカウンターランで敵陣10メートルまで進んだが、直後、三原が戻したボールを手にした梁が一瞬、迷ってしまい、布巻のジャッカルに遭ってボールを奪われてしまう。そこから早稲田は連続攻撃の末、17分、左展開で間島が左CTB山本耀司のタックルを受けながら黒木にボールを放し、藤田−深津とつないだ。深津がカバー防御に来た三原のタックルを外して、左中間へトライ。コンバージョンも成功し、早稲田のリードは9点に。京産は21分、右LO芦谷勇帆がキックキャッチから右へ放したパスを、梁がインターセプトしたが、金に捕まった。金は梁を倒すやいなやすぐに立ち上がってボールへ絡む、タックラーのお手本たる所作でターンオーバー、すぐに9−22と右へ振ったが、岡田のパスが前方へ流れる。一気に攻め込まれる局面をスローフォワードで救われた京産はスクラムコラプシング、オフサイドと連続PKを得た23分、敵陣22メートル過ぎでラインアウトの追撃機を迎えた。ところが、ここで芦谷にスチールされ、間島にタッチキックを蹴られたあと、敵陣10メートルと22メートルの中間のラインアウトはノットストレート。早稲田はこのピッチ左のスクラムから黒木が右8単でハーフウェイまでゲインし、垣永、岡田とつなぐ。山下の好タックルをもらいながら岡田がボールをキープしたのは立派だった。26分、左チャンネル2で金がクラッシュし、さらに順目。9−22−13−11、ギャップを狙って右CTB飯野恭史が加速して間島のパスをもらい、裏へ出て深津へ。深津が左中間から中央へ回り込むトライのあと、ゴールも成功し、36×18となって、勝敗の行方が決した。さらに早稲田は32分、残り10メートルのラインアウトでモールを組むと、布巻が右サイドへ飛び出して防御を引きつけ、空いた密集そばへリターンパス、途中出場のHO清水新也が左中間へフィニッシュするトライを追加する。京産は敵陣へ攻め込んだ36分、ハンドのPKを速攻した山下が強さを見せて前進、左チャンネル1を挟んで順目、SOに入っていた高原慎也のパスが下良へ通っていればトライという見せ場を作ったが、パスインコプリートでボールはタッチ。チャンスを逃してしまう。しかし山下のカウンターランを皮切りに、再び早稲田陣を賑わした。だが39分、右チャンネル1の小川が手中のボールを深津に強奪されてしまう。深津は自陣22メートルから左中間まで走り切って、ハットトリック。間島のコンバージョンが決まり、48×18となったところで、試合が終わった。



 後半17分、深津にトライを奪われるまでは22×18の僅差。終盤は力尽きたとはいえ、京産の健闘を称えずにはいられない試合だった。関西勢は関東勢より格下に見られることが多いけれども、ポツポツと存在するタレント以外の選手も一定の水準にあって、もちろん彼らも厳しい練習を積んでいる。それゆえ、蓄えた力をこの時期に発揮することがときどきある。このゲームは象徴的な例といえよう。京産はチームとしてまとまってきたし、FW勢も目一杯、体を張った。この試合のピックアッププレーヤーはまず芦塚。前半2分、水野にタックルを決め、すぐにボールを絡んでターンオーバーしたシーンにはシビれた。このプレーをきっかけに、京産はやれるという手応えをつかんだ気がする。BKも、巧い三原、オールラウンダーの好素材である山下、強さのある増田らが個性を発揮した。惜しまれるのはラインアウトで、獲得率が3/9という悲惨な数字でなかったとしたら、もっと早稲田を慌てさせていたのではないだろうか。

 早稲田は風下の前半、自陣からパスを回して攻めた。無風下の試合であれば違った組み立てをしたはずだし、関西には早稲田のように防御へ接近して仕掛けるチームが多く、京産が違和感を持たずにディフェンスできたことも、前半の苦戦要因として挙げられる。途中までのクロスゲームを早稲田の不安材料に挙げるのは、心配性というか、何かにつけケチをつけたがる人がやることではないだろうか。京産の抵抗に動じるようなところはなかったし、僕自身はまずまずのゲームと評価する。BKの決め手に関してはもとより申し分ないが、この試合で目立ったのはバックローと岡田の嗅覚だ。金はもともとここ一番のサポート感覚に優れる人で、チーム全体のメンタルが強化された今、彼のプレーはますます生きてくる。布巻も調子を上げてきた。そして、岡田はバックローの経験もあって、サイドを突破する姿はハーフではなく、むしろbWの匂いがする。小柄ではあるが体幹が強く、仮に捕まっても次のプレーのボールが死なない点が魅力。判断力、パスの精度もシーズンが深まるにつれて向上してきた。今後のキーマンの1人に違いない。

付記 本文中、選手名の敬称は省略としました。

にほんブログ村 その他スポーツブログ ラグビーへ
にほんブログ村

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 2
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
流経2連勝、筑波との決戦へ&京産善戦も早稲田、終盤に突き放す〜大学選手権2ndステージ第2戦(後編) ワンダーランド・なぎさ亭/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる