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zoom RSS 明治、途中モタつくも後半、松橋の力勝負トライで再生 慶應を突き放す〜関東大学対抗戦 第8節(1)

<<   作成日時 : 2014/11/04 21:25   >>

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画像 2日、11月第1週の休日、秩父宮に例年どおり関東大学対抗戦の人気校、早慶明帝の4校が集結した。1年のうちで、ラグビーシーズン最高潮の波を初めに感じる日である。関東にお住まいのファンのかたには、この日を毎年楽しみにしている人も多いのではないだろうか。僕も1度は現場で観たいと思っているが、J−SPORTSの中継があるからいいか、とずっとTV観戦で済ませている。まあ、年明け1月2日の大学選手権準決勝のときと似たような気分になって、TV観戦も楽しいのだ。来年のこの日、第1試合と第2試合のあいだには、お雑煮を食べてみることにしよう。正月気分に浸れること間違いなし?

 観客数は、第1試合の慶應vs明治戦が1万3582人、第2試合の早稲田vs帝京戦は1万8885人の公式発表。人が少ないスタンドでのんびり観戦するのもいいが、人がどっと繰り出すと歓声のボリュームが違うので、観ている側も気分が高揚してくる。ちなみに前日、僕は2万1234人が詰めかけたノエスタ神戸で日本代表(JAPAN XV)vsマオリ・オールブラックス戦を観戦した。ジャパンが大敗、前半途中に勝敗の行方が決したので、接戦独特の胸が締めつけられるような緊張感と高揚感の合体を味わうことはできなかったけれども。

 (1)は慶應vs明治戦について。


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 【●慶應義塾大学17×40明治大学○】

 前半1分、明治は自陣22メートル過ぎでキックキャッチを起点に左展開でハーフウェイまで前進したのを皮切りに連続攻撃、5次の右チャンネル1、HO中村駿太が1対1でトイメン2番、神谷哲平を外してゲインし、左についたSH加納遼大へオフロードを通したラックから、右FL桶谷宗汰がピック&ゴー。あっというまに残り5メートルまで迫った。そこから近場中心に7フェーズを重ねて慶應のディフェンスを内に寄せた2分、数的優位の右オープンで仕留めた。9−10−13−15−14。13と15のあいだに12が入ってスライドの足を止め、カットパスでFBがライン参加したことによってオーバーラップが確定したのだった。右WTB成田秀平が右隅へ先制トライを挙げた明治は6分、ノットロールアウェイのPKで慶應を自陣22メートルまで招喚したものの、相手ラインアウトミスによりマイボールとし、先ほどと同様、横と縦を組み合わせたアタックで主導権を握った。7分、加納が右へ持ち出し、間合いを拵えた右にラックの真後ろの死角からbW松橋周平が顔を出す。慶應のチャンネル1に対する防御が外側のFWに向く中、松橋がスペースを裏へ抜け、左中間へトライ。9番自身のランも匂わせてFWのアタッカーが複数リンクする形(いわゆる9シェイプ)は、明治が絶対に磨いたほうがいいと考えていたプレーで、一昨年くらいから、快速ハーフの山口修平(昨年卒業、現東芝)近辺にFWを並べてメチャクチャに掻き回したったらええのに、と思っていた。なので、個人的に嬉しいトライシーンであった。

 コンバージョンも連続成功し、0×14。明治は幸先のいい入り。逆に出鼻を挫かれた慶應だったが、11分、明治がハーフウェイのラインアウトから右へ展開したところで、SO田村煕のパスを左FL廣川翔也がインターセプト。9−10−13−12の左展開で左CTB石橋拓也、左チャンネル1の左LO小山田潤平がともに前進して敵陣22メートルへ入る。ミスが出て仕留めに時間がかかったものの、17分、オフサイドのPKによる残り5メートルのラインアウトでフィニッシュした。右LO白子雄太郎がキャッチし、モールと思いきや左へズラし、右FL木原健裕が縦。右中間へトライ。コンバージョンも決まり、7点を返した慶應は19分、SO矢川智基の好タッチキックで再び地域を制した。21分、田村の右タッチキックをハーフウェイでクイックスローインし、右オープンへ振ったあと、左へ折り返す。明治はこのディフェンスラインのセットが遅れていた。2フェーズ後、慶應は矢川がハイパント。キャッチする田村を右CTB川原健太朗が倒し、左PR青木周大が乗り越えてターンオーバーかと思われたが、川原のタックルはジャンプして捕球した田村の着地前。デンジャラス・タックルをとられてしまった。ところが明治は、敵陣10メートルまで地域を戻したラインアウトでノットストレート、直後のスクラムでアングルをつけて入るコラプシングを犯し、再び慶應にチャンスを与えてしまう。25分、慶應は敵陣22メートルのラインアウトを起点に2−5−9−10−12−10と右へ展開した。矢川がループ状に移動していたが、とまどいが感じられたのを見ると矢川はダミーで、石橋が真後ろに放したパスを別の選手がキャッチしてスイッチやサイドチェンジが本線のサインだったかもしれない。ここで矢川は右裏のスペースへのキックに切り換えた。チェイスのFB下川桂嗣がセービング。しかし明治は両CTBと桶谷がファイトし、右CTB尾又寛汰がターンオーバーする。が、田村のタッチキック後、慶應のラインアウトは敵陣22メートル手前。慶應はスペースへボールを運んで攻め立てたが、右裏を狙った矢川のキックがドロップアウト(27分)、9−10−3−8−14の右展開でbW森川翼のパスがスローフォワード(29分)と、取り切るところまではいかなかった。後者のプレーは矢川が防御を2人引きつけ、右PR吉田貴宏の前にスペースを拵える間合いが絶妙だった。吉田のパスに追いかけた明治、梶村が手を出し、軌道が狂った分、リズムが狂ってスローフォワードになった。

 このスクラムで慶應にペナルティ。敵陣10メートルまで進出した明治は、ラインアウトからレシーバーの加納がギャップを狙って裏へ抜け、22メートルまで達した。しかし3フェーズ後、中村が桶谷とユニットで縦を突いたポイントで倒れ込み(桶谷か、もしくはもう1人のサポート、右LO小林航)を犯して逸機。33分にも明治は敵陣10メートルの位置で慶應ボールのスクラムをターンオーバーし、2次の右展開でFB村井佑太朗が22メートルへゲインするチャンスがあった。ところが8次、ピッチ中央のラックから9−10、田村がスペースのある左端へパスを投じた際、BKがみんな内へ寄ってしまっていて、受け手が不在になる連係ミス。ルーズボールを左CTB水野拓人が拾ったものの、石橋に捕まり、矢川らに潰されてターンオーバーされてしまった。慶應はすぐにSH宮澤尚人が右裏へキック。ハーフウェイを越えた所で弾んだボールは明治の処理ミスを誘う不規則なバウンドとなり、木原がボールを確保した。完全に数的優位の左オープンを見据えていた木原がロングパスを投じ、10−13−4−15−11。しかし、残り5メートルで左WTB服部祐一郎が桶谷のカバー防御に捕まり、内へ放した地面のボールを下川がノックオン。あと1歩で頓挫した。明治は39分、インテンショナルノックオンのPKにより、敵陣22メートル手前でラインアウトの好機を迎えたが、1次で右オープンへ振ったあとの折り返し、左チャンネル2で小林が青木のタックルを食らって落球。切り返した慶應の右展開、内へ切れ込みながらハーフウェイまでゲインした右WTB浦野龍基を止めたポイントで倒れ込みのPKを得て、40分、敵陣22メートル内でラインアウトと再びチャンスがあったものの、ボールを確保できず、相手ボールに。結局、7×14と明治7点リードのスコアが変わらないまま、前半を折り返した。

 後半、最初にチャンスを得たのは慶應だった。1分、オフザゲートのPKにより、残り5メートルでラインアウト。森川がスローをキャッチしたモールがラックになったあと、木原が左サイドを突く。しかし、サポートプレーヤーがボールキャリアの両側に倒れてしまい、左FL平井伸幸にジャッカルされてしまった。ノットリリースザボールで逸機。このPKで明治はノータッチを蹴ったが、慶應の蹴り返しがデッドボールラインを割り、3分、明治が敵陣10メートル左のスクラムで再開できたのは、ラインアウトに苦労していただけにラッキーというべきだった。

 だが、その後、試合は膠着。ゲームが動きそうな気配が立ち込めたのは10分だった。明治はハーフウェイで田村がハイパントを蹴る。慶應は下川がノックバックして処理、木原につないだ。ここで明治は落下点に人が寄りすぎていて、直後、慶應の左展開に対し、どうぞこちらへお入りくださいというようなスペースを提供していた。慶應は服部がビッグゲイン。5メートルラインにさしかかる地点で追ってきた成田のコンタクトを受け、倒れざまに左足がタッチラインにかかったのが惜しい。それでもこのゲインで地域を制した慶應は14分、矢川がラインオフサイドのPGを決め、4点差に迫った。

 このリスタートで明治にビッグプレーが出た。左へ蹴り、キャッチする森川を梶村が倒すと、左LO東和樹、bW松橋周平、桶谷らが袋叩きにする勢いで乗り越えていく。そしてこぼれ球を、投入されたばかりの左FL上田宥人が足にかけて自ら追った。15分、左中間インゴールへ転がるボールを上田が押さえるトライ。コンバージョンも成功し、明治の11点リードとなったが、うたかたの夢。慶應も思わぬ形で1本を取り返してくる。リスタートキャッチの2フェーズ後、田村のキックを小山田がチャージダウン。17分、左中間インゴールでグラウディングを果たし、ゴールも成功。17×21とした。

 明治は21分、キックキャッチを起点に攻めた2フェーズ目、9−10−11と左へ展開、田村のカットパスをもらった梶村が敵陣22メートル内へゲインする。7次、9−10−14と左へ展開した際、追ったディフェンダーに成田のパスへ手を出され、梶村に通らずに慶應ボールとなったが、宮澤のキックにワンタッチ。敵陣奥でイーブンボールを獲得した明治のチャンスが継続する。9−10の左から右へ走って田村が勝負。途中出場の右PR塚原巧巳が右サイドを突いたのち、松橋がもう1度右サイドへ。慶應は石橋が足元へ刺さっていったが、ラックの上が空いていて、上にコンタクトするプレーヤーがいなかった。23分、飛び越えるようにして松橋が左中間へトライ。コンバージョンの2点を併せ、11点リードとした明治は、このリスタートキャッチを起点に3フェーズで決める。2次、田村がプレッシャーを感じてエリアキックをやめ、ランに切り換えたのもひとつの綾。7−2とつないだラックから9−10の左、目前がFWのミスマッチでしかもギャップが広めという防御の不備を衝き、田村が突破。田村は左端を走る梶村の姿を認めたが、パスコースに慶應のディフェンダーがいるのを見て、ゴロパントを蹴った。26分、このボールを梶村が拾い、左隅へトライ。17×33となった。

 2トライ2ゴールでは追いつけないリードに精神的安定を得たのか、明治のディフェンスは不安げにポイントへ寄る傾向がマシになった。それでも慶應はオフザゲート、速攻時のノット10と連続PKを得た32分、残り5メートル地点でラインアウトの追撃機を迎える。モールがラックになったあと、近場のチャンネル0を2フェーズ。しかし、力勝負のディフェンスは明治も強い。左サイドを突いてゴールラインを目指した吉田がダブルモーションのノットリリースザボールをとられてしまう。慶應は34分、田村が蹴ったハイパントを確保して攻め直した3次、21−10−23の左展開で内側の押さえがないのを見た途中出場の右WTB関東申駿がカットイン。敵陣22メートルへ達した。4フェーズ後、ピッチ右のラックからオーバーラップのできた左オープンへ振ったのはトライチャンスだったが、HB団の手を渡ったあと、8−2とFWが入ったせいかラインスピードが出ず、服部が尾又に捕まってしまう。そこから右チャンネル1を2フェーズ重ね、SHへ入っていた南篤志が右サイドの突破を狙った。スペースがあったので正解ではあったが、松橋に後方からコンタクトされてノックオン。またも取り切れずに終わった。明治は自陣5メートルやや右でスクラム。4次、21−10−12−11の左展開で梶村が関東をハンドオフで外し、ショートステップでフルコンタクトを避けながら逞しい走り。タッチ際を一気に敵陣22メートルまでゲインし、途中出場のSH兵頭水軍が右へさばいた所に角度を変えて尾又が走り込む。裏へ抜けた尾又の右には松橋がサポート。38分、松橋が左中間から中央へ回り込むトライで完全にダメを押した(コンバージョンも成功)。40分、田村のPGは外れたものの、17×40。終わってみれば、明治の快勝といえるスコアだった。




 慶應は入りに0×14とされたが、落ち着いたゲーム運びで巻き返した。当たりの強い石橋と川原の両CTBと明治BK、あるいはFWと明治BKのマッチアップを意識し、そこで前へ出ながらスペースへボールを供給した。明治が必要以上に浮足立っていたことに助けられた面はあったが、それも慶應の勝てるマッチアップを意識した組み立てに恐怖感を抱いたからではないだろうか。ただ後半、ディフェンス・ブレイクダウンで2人目の寄りが遅くなり、明治に生きたボールを出されるシーンが増えてしまった。とんでもないペネトレーターとかワンマンショーを演じるファンタジスタはいないとはいえ、安定したプレーでコツコツと完成度の高い試合をしようとする慶應の姿勢は買える。最後は明治がFW、BKとも自信を取り戻し、流れが向こうにいった。次戦は23日に早稲田との試合が控えている。タックル、運動量、接点の絡み……この3点で早稲田を魔界の沼の水辺に足を突っ込ませるくらいは十分に可能だと思う。底なしの深奥へ引きずり込めるか否かは、80分間のフルパフォーマンスにかかっている。ピックアッププレーヤーはFWからタックルのいい青木。BKでは日々、プレーが大きくなっていて成長、判断にも冴える矢川を挙げておく。

 明治に関しては、とりわけ2トライ目を絶賛した入りのアタックに、洗練さえ感じた。縦と横のバランスが良好。ところが、慶應の反撃を食らうと、まだリードしているにもかかわらず、まるで終盤にビハインドを背負って早くトライを取ってしまわなければならないときのような、強引なボールの動かし方をした。我々は何者であるか、ここに立ち返れば自分自身を取り戻すことができるという確固たるものをつかみ切っていない印象。たとえ横主体でも効果的な縦が入れば、だいぶ違ったと思う。今、TLのNTTコムやリーグ戦の法政が横→横→縦でいいアタックをするので、今回の先発メンバーでいえば桶谷、中村、松橋といった強いランナーが縦を突くスペースを見据えたいところだ。後半23分、近場を突いた松橋のトライで落ち着いたけれども、ゴール前の力勝負を制する局面が来なかった場合、この試合は最後まで浮ついたまま、もつれていたかもしれない。そして、ディフェンスにはかなり問題がある。解説の中瀬真広さんも仰っていたが、ポイントへ寄りすぎていたし、逆目のディフェンスのセットがかなり遅れていたのも気になった。味方のハイパントで落下点に人が集まりすぎて強烈なカウンターを食らったシーンもあり、ここは早晩修正しなければならない。攻守の切り替え、相手陣形に合わせた防御のセットといったリアクションや連係をもう1度洗い直す必要があろう。以上、ディフェンスの不備が技術ではなく焦りによるもの、つまり精神的な問題であるなら、メンタル面でまだ脆さがあるということになる。次戦の相手、帝京は外のスペースを空けると、必ずやられる。仮にバッキングアップで止めても、次の折り返しの防御ラインに人が立てるのか?と考えると、この試合のディフェンスを見る限り、懸念ばかりが先立つ。あと、接点で倒れてしまうプレーヤーが目立つのと不安定だったラインアウトも修正したい。でも、FWの強さは示し、ハンマープレー等の連係も上々。課題を炙り出し、なおかつ勝ったという点はよかった。ピックアッププレーヤーは強さが目立った梶村と、球さばきが安定し、周囲のFWを巧みに使いこなせるハーフの加納。FWからランナーの中村、桶谷、松橋の3人。FWが水準以上でHB団が実力者かつチャンス創出能力に長け、決め手のあるバックスリーもいる。バランスのとれたチームであることはたしかだ。

付記 本文中、選手名の敬称は省略としました。

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