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zoom RSS 天理、ピッチを駆け回る快勝! 立命を下す〜関西大学Aリーグ 第4節(1)

<<   作成日時 : 2015/10/28 06:00   >>

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画像 25日、天理親里ラグビー場では関西大学Aリーグの2試合がおこなわれた。J−SPORTSの中継で観る画面は、秋晴れに恵まれた親里の自然豊かな光景を映し出していた。この日はTV観戦になったが、好きなスタジアムの1つだ。球技専用で観やすいのもいい。同日、京都の宝ヶ池でも2試合が組まれていて、この2つのスタジアムは景色の美しさを同時に堪能でき、心が穏やかになるヒーリング効果を併せ持っている。今回は天理vs立命戦について。地元での試合となる天理は、いつも以上に気合いが入ったに違いない。


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 【○天理大学40×14立命館大学●

 前半1分、立命はハーフウェイのラインアウトを起点に攻めた4次、SO大城海がハイパント。逆風に押されて戻ってきたのがかえって吉となり、左FL古川聖人がマイボールとし、もう1度、左裏へキックを蹴った。ワンバウンドで捕球した天理の右WTB久保直人に左WTB山口匠が刺さり、後続が乗り越えてターンオーバーした立命は、敵陣奥で連続攻撃。チャンネル0の近場勝負でゴールラインをうかがった。3分、右FL小原稜生が一瞬空いた右サイドを突き、右ポスト下へトライ。大城のコンバージョンも成功し、0×7としたが、天理は6分に好守備からチャンスをつかむ。SO王子拓也が敵陣22メートルへグラバーの好タッチキックを蹴り、ラインアウトに始まる立命の右展開、センタークラッシュの左CTB山田一輝をノットリリースザボールに陥れた。7分、天理は残り5メートルでラインアウトの絶好機。左LO西川太郎がキャッチしたモールはHO江口晃平に中を割られてラックとなったが、そこから立命のお株を奪うようなチャンネル0一辺倒、男臭いアタックを繰り返す。9分、ラックの真後ろが薄くなった隙を衝き、bWファウルア・マキシが人垣を飛び越えてダイブ。右中間へグラウディングを果たした。右CTBモセセ・トンガがゴールを決め、7×7の同点。

 12分、立命はキック処理から右へワンパス、山口が右LO吉崎隼人とのミスマッチを抜くカウンターランで、ハーフウェイを越えた位置まで前進した。HO高部大志に止められたラックから古川が左へさばいて2−14、右WTB三島藍伴が左斜めに走って突破を図る。天理はマキシが三島にタックル、モセセが絡んでターンオーバーしたのち、ボールを大きく動かした3フェーズ目、右展開で久保が裏へキックを蹴る。ボールはタッチを割ったが、立命はFB藏田知浩が久保のチェイスコースを妨害するオブストラクションを犯していた。14分、天理は残り6メートルでラインアウト。モールを組み切れなかった直後のピック&ゴーでノックオンしたものの、立命のスクラムコラプシングにより、16分、残り5メートルでラインアウトとチャンスが継続する。西川にスローを合わせてモールを組む構え。ところが、バックリフターの右PR木津悠輔が前へ入り、オブストラクションをとられてしまった。

 立命は20分、キックオフサイドのPKを得て敵陣22メートルでラインアウトの好機。小原がクリーンキャッチに失敗したものの、マイボールをキープしてチャンネル0を4フェーズのあと、9−10−12と左へ展開した。山田が開きながらもらう、いい受け方をしたがタックルに捕まり、ブレイクダウンでファイトされる。結果、立命は倒れ込み。ピンチを脱した天理は26分、FB東口剛士のキックカウンターを起点にトライを挙げる。東口が細かいステップを使ってハーフウェイ付近へ前進し、左チャンネル1。左FL李淳也が走り込み、手渡しで吉崎につないだあと、9−10−12の左展開でフィニッシュした。王子が防御を存分に引きつけてショートパスを放し、そこへ左CTB金丸勇人が角度を変えて勢い良く加速。立命は金丸の前がFWのミスマッチ、しかも凸凹に立っていてライン防御の体をなしていなかった。一気に裏へ抜けた金丸は、キックに備えて後方を守っていた大城をハンドオフで退け、左コーナーへ力強く駆け込んでいく。

 ゴールも成功し、14×7とした天理は、立命が右へ蹴ったリスタートキックがダイレクトになったことによるセンタースクラムから、チャンネル1の走り込みによる前進あり、横の華麗なパス回しありと変化に富んだアタックを繰り出した。完全に乗った感。9次、9−10−13−11と左へ振った際、残り10メートルで左WTB井関信介がタックルを受けながら内へ生かしたボールを古川に奪われたものの、相手タッチキック後の32分、敵陣22メートルでラインアウトと好機が続く。モールがラックになったのち、チャンネル0〜1を経て9−10−11の右で王子がショートパス、井関がボールキャリアの背後から現われてパスを受け、次の右チャンネル1も同様にラック背後の死角にいた李が開いてもらうシャドウプレー。李を江口が止めたのは、目立ちこそしないがファインプレーだった。開幕の関学戦でもスイッチで入ってきたプレーヤーを止めるシーンがあった江口。近場で変化をつけられた際でも守れるのは、ラックのほうばかり見ないで周囲の動きをしっかり視野にとらえているからであろう。しかし、天理はその後もボールをキープしてアタックを継続。ワンパス中心に攻めた通算12フェーズ目、9−6−11と左へ回し、井関がギャップを抜けて左コーナーへトライ。立命のディフェンスが詰めるのかドリフトでタッチへ追い込むのか、中途半端だったけれども、ケガの治療を受けているプレーヤーが邪魔になったアンラッキーもあったかと思われる。ただ、天理の一連のアタックはシャドウプレーあり、内へのアングルチェンジありと、近場崩しと防御集め、両方の目的を達成する好ましいものだった。個人的には3次の右チャンネル1、西川が突進し、懐へ刺さられながらも相手に乗っかって1歩前へ出たプレーを評価したい。ここで磔にされると、守備側のペースになっていた。

 19×7(コンバージョンは不成功)とされた立命は39分、ハーフウェイのラインアウトに始まる天理の左展開、マキシのクラッシュを6、7、11が3人がかりで阻み、右FL島根一磨が倒れ込んだことにより、敵陣へ進出した。10メートルと22メートルの中間のラインアウトを起点に攻めたが、前へ出る防御の圧力に苦しむ。それでも42分、ノットロールアウェイのPKを得てショットを選択した。しかし、大城のPGは右へ逸れて不成功。ここで前半が終わった。

 後半、最初に見せ場を作ったのは立命。ハンドのPKによる敵陣10メートルのラインアウトから攻めた3次、9−10−13−12−14と左へ展開した。10と13にあいだにデコイランナーを使ってオーバーラップを確定させ、三島が若干、内へ入って左端にスペースを作ったのは好プレー。ただ、少し持ちすぎてしまい、コンタクトを受けながら左へ放したパスが乱れた。15−11とつないだ所で山口がノックオンしてタッチ。ここは防御を引きつけるのに成功した瞬間、三島が山口へビュッとフラットなカットパスを放すのがベストだったと思う。

 それでも地域の優位を保った立命は3分、キックキャッチの山口から15−12−13と左へ展開、ステップを駆使した右CTB宮田遼が残り5メートルまでゲインした。ゴールラインを目前にFWが縦を穿ち続けたが、5分、左サイドを突いた左LO清水亮佑がダブルモーションのノットリリースザボールをとられた。天理は自陣22メートル過ぎまで地域を戻し、2−5−9−8−10−12−13の左展開で一気に敵陣までゲインする。立命はモセセを止めたあと、球出しのSH藤原恵太に山口が襲いかかってノックオンを誘った。立命は自陣22メートルと10メートルのあいだ右端でスクラム。しかし、今しがたノックオンさせられた藤原が黙っていなかった。8−9のSH高島理久也を潰すと、第2波で7、5、8、6がポイントを乗り越えてターンオーバー。マイボールとした天理はすぐに9−10−12と右へ展開して仕留めた。8分、金丸が山田をタックルブレイクし、中央へトライ。ターンオーバー直後、アンストラクチャーの状況下、山田はドリフトでタックルに行く形だった。芯に入れなかった分、強い金丸に外されたのは仕方がないし、複数のディフェンダーが至近距離にいた要注意人物、モセセに寄ったのも責められない。

 ゴールも成功し、26×7。立命はこのリスタートを短めに蹴り、小原がキャッチ。敵陣で攻撃を開始した。3次、9−10の右で大城が左へパスを放し、江口のオフロードパスが久保に当たって相手側のノックオン。11分、立命は残り10メートル左端でスクラムの絶好機を迎えた。スクラムで李がバインドを外して防御に行く反則を犯していて、アドバンテージ採用後の13分、残り5メートル地点でラインアウト。ジャンパーがラインアウト後方の味方へ極短のパスを渡してズラしに行くサインは、ジャパンがW杯で秘策として使ったのと同じだったが、ジャパンとは異なり、モールを組むことができなかった。FWのチャンネル0で勝負。しかし6次、右サイドを突いた小原が手渡しで左についたプレーヤーへつなごうとした際にハンドリングエラーが出た。それでも相手タッチキック後、残り8メートルでラインアウトとチャンスが続く立命は、FWの近場攻撃を7次でやめてボールを動かす。10次、9−10−15と後ろを通した右展開で藏田がタックルブレイクで前進、2フェーズ後、9−10−15の右展開から左リターンパスで途中出場の左CTB三輪貴将を使い、14次では左ショートサイドのチャンネル1へbW中村亮介が走り込んでポップパスを三島につなぐといった具合に、変化に富ませて防御を崩そうとしていた。天理の粘り強い守りに手を焼く中、ノットロールアウェイのアドバンテージが採用された19分、立命は残り5メートルやや左でスクラムを選択する。4次の右チャンネル1、小原が防御とすれ違いで左中間を目指したが、ヘルドアップインゴール。藤原が相手を持ち上がる危険なタックルを犯すPKがあり、立命は再び残り5メートル左でスクラムを選択した。中村の右8単から左ショートサイドで9−2の左、開いてパスをもらった江口が久保に阻まれる。しかしチャンネル0〜1で攻め続けた7フェーズ目、ようやくゴールラインを越えた。22分、9−10の右、大城が内へステップを切って島根を外し、左中間へトライ。内側を押さえる防御が極端に遅れたわけではないので、大城の個人技を褒めるべきだろう。

 コンバージョンも成功し、26×14とした立命は20分、天理がハーフウェイまで来た東口のキックカウンターに始まるアタックの8次、左チャンネル1の吉崎を左PR渡邉彪亮が倒し、小原が絡むノットリリースザボールで敵陣10メートルのラインアウトを得る。追撃ムードが高まったが、スチールされた。再攻撃の天理は3次、9−10−23の左展開でショートパスをもらった途中出場の右CTBジョシュア・ケレビが裏へ抜け、順目でパスをもらった井関が敵陣22メートルへゲイン。このチャンスは2フェーズ後、9−10の左で王子のショートパスが通らない連係ミスで相手ボールとなって潰え、29分にはオフサイドを犯して立命を自陣22メートルへ招喚、天理は逆にピンチの局面を迎えた。残り時間からいって、立命はHOへ投入されたばかりの原山光正のスローが曲がって相手スクラムとなったあと、タッチキックを蹴られた32分、敵陣10メートルと22メートルの中間でラインアウトの好機を是が非でもモノにしたかった。16−8−9−10−13−20の右展開、途中出場の左F南友紀が金丸に詰められた所で後続がハンマープレー、南の背中を押し込む。そこまではよかったが、bWへ入っていた中野寛仁に絡まれていた。ターンオーバーした天理は藤原が右サイドへ斜めラン、4と1のあいだ、ミスマッチを抜けて右へシャトルランの久保へ放す。32分、久保が右コーナーへ長躯ランのトライ。ゴールも成功、33×14として勝負を決めた天理は以降、主導権を完全に握った。46分、敵陣10メートルと22メートルの中間左端のスクラムを起点に連続攻撃した6次、21−22−23の左展開でフィニッシュする。途中出場のSO後藤大輔が一か八かインターセプトを狙ってきたディフェンダーの裏へパスを通し、ケレビが左中間へ。コンバージョンの2点を併せて40×14、天理が立命を突き放す快勝劇を演じて全勝を守った。




 めちゃくちゃに悪い出来ではないもののインパクトに乏しく、得点力不足を感じさせて、終わってみると点差が開いた敗戦……立命にはほぼ毎年、今回のようなゲームが見られる。前で止め切れず、タックル成功率が低下。関西で1、2を争うブレイクダウンの巧さ、強さを生かせなかった。アタックはFW、BKが入り混じってグループ分けして立つポッド系だが、この試合は全般にパスが悪く、ラインスピードが出ずに天理の防御に捕まる場面が多かった。ゴール前へ迫った局面で手渡しのパスでズラしたり頃合を見てBKへ放すなど、工夫を見せてはいたけれど……。天理はチャンネル1のタックルが激しいチーム。猛然と突っかかってくるタイミングを外す間合いを作ってもよかった気がする。2年前の対戦ではSH(現ドコモの井之上明)のタメが効いてリードランナーのFWがみんな前進していた。でも、高島はテンポの速いさばきを身上とするタイプに映るので、このプレーはあまり得意でないかもしれない。また、両者の現在におけるフィジカルレベルを比較すると、天理が間合いを伴ったチャンネル1に弱いと決めつけるのは早計とも考えられる。ほかに立命の敗因として挙げたいのは、ラインアウトが不安定で、予定どおりのアタックを仕掛けられなかったこと。こうなったらキックカウンターやターンオーバー後のアンストラクチャーでトライを取るしかないが、パスが悪かったし、タックルが好調時ほど決まらなかったのでターンオーバーがなかなかできない……と正のサイクルが生まれない状況に陥っていた。来週は関大戦。ラッシュディフェンスの成功によって勢いづくチームで、不調なときに当たりたくないタイプだ。パスやラインアウトの精度が鍵といえるが、まずは原点のタックル。ここで関大を凌駕し、自己肯定感を高めることが第一ではないだろうか。ピックアッププレーヤーは江口。ラインアウトの不出来に苦虫を噛み潰していると想像できるが、フィールドプレーのセンスは抜群。

 天理は前半、風上。立命が逆風を利用し、自分たちへ戻ってくるハイパントを巧く使っていたので、風を味方にしたゲームメイクを完全に遂行できたかといえばノーだったが、気象条件云々ではなく、トータルな力で立命をおおらかに飲み込んだ。前半9分、FWの力勝負でトライを挙げ、同26分、キックカウンターを起点に金丸が逆転トライを追加したあとは、俺たちはどんな形でも取れるんだという自信が漲っていた。チャンネル1の走り込みを入れてゲインライン越えを図る、アタック有利の状況を作る頃合が適当で、組み立てが実に巧い。キックカウンターやターンオーバー後といったアンストラクチャーのアタックに優れていて、ここは関西の中ではっきり上位にランクされると思う。フィジカルレベルも上がってきていて、セットピースも強固。あと、今季、天理のゲームを観るのが初めてなので1〜3節のことはわからないけれども、アタックラインが昨年までよりも少し深くなった。フラットなラインに対し、ガツーンと前へ出てくる相手に苦戦するケースが2年前あたりから目立った分、マイナーチェンジしたのだろうか。しかし、伝統の接近プレーは健在。とくに王子が仕掛けてギリギリのタイミングで放すパスは絶品だった。彼は天理高校時代から接近プレーが得意で、いかにも三輪そうめんを食べて育ったという天理らしい選手だ。また、MOMに選ばれた金丸は、相手マークがモセセに向く中、その内側で1対1を制するには最適任ともいえる突破力の持ち主。いい駒を持っている、と思わずにはいられなかった。FWにもスポットを当てたい。立命のFWに負けないハードワークが勝利の絶対条件。フタを開けてみれば、申し分のないパフォーマンスだった。西川、吉崎の両LOが効いている。もともと運動量があってどこへでも顔を出すのが持ち味、フィジカル面でも合格の選手だったけれども、4年生になっていっそう力をつけてきた。李の迷いなき突進はいいアクセント、高部はリアクションの良さが魅力。4年生のFWを中心によくまとまっている。もう1人、マキシは、日本的な低いタックルをする。今後、関西随一のハードタックラーに成長する予感。

付記 本文中、選手名の敬称は省略としました。


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